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2019.04.08

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国際線フライトのWi-Fi事情

国際線を利用した出張なら、フライト中に会社や出先にすぐ連絡する必要が出てくることもあるでしょう。
そんな時に心強いのが機内Wi-Fiです。
ここでは、国際線でWi-Fiサービスを利用する時のポイントをご紹介します。

事前にチェックしておきたい、機内Wi-Fi利用における3つのポイント

Wi-Fiを利用可能なフライト数は拡大していく一方とはいえ、全ての航空会社、全ての飛行機で利用できるわけではありません。
利用する前に、機内Wi-Fiがどういうものなのかあらかじめ把握し、失敗することのないようにしましょう。

その1:Wi-Fi利用可否の見分け方

航空会社のホームページから座席を予約する場合は、予約時の画面で機体情報が閲覧できます。
Wi-Fi利用が可能な時は、その旨が書かれていることがほとんどです。
また、旅行代理店などで座席を購入する場合であれば、その旨を申し出れば良いでしょう。

しかし、比較サイトや格安チケット専門サイトなどで航空券を購入する場合、画面に情報が出てこないことが多いです。
クレジット決済画面に進む前に、希望するチケットを扱う航空会社のホームページを開き、機体情報とWi-Fi環境を確認しましょう。

その2:一番安いプランに飛びつかない

Wi-Fiを無料で利用できる航空会社もありますが、ほとんどが有料サービスの扱いです。
会社によって課金方法や料金が異なりますが、「利用可能時間が長いor利用可能容量が多いプラン」の方が、長い目で見ると料金を安く設定している場合が多いです。
利用料金は一番気になるポイント。
しかし、空の上でもある程度仕事をする場合には、一番安いプランは避けましょう。
ほとんどの場合、最安プランは低速であり、利用時間と利用可能容量がかなり少ない設定です。
「取引先や所属部署と4~5通ファイルやメールの送受信をしたら、完了前に使い切った」というパターンになり、かえって出費がかさむことも。
利用時間や容量にはある程度余裕を持って、プランを選択しましょう。

その3:地上と同じレベルに利用できないこともある

海を渡る必要のある国際線飛行機のWi-Fiは、通信衛星を介して地上の基地局と接続しています。

そのため、搭乗機がうまく通信衛星と接続できる位置を巡航中は、快適にインターネット接続を楽しむことができます。
しかし、少数の通信衛星で広大なエリアをカバーしているため、搭乗機の位置や通過中エリアの飛行機の混み具合、天候などで接続不良を起こす場合があります。
さらに、飛行機と通信衛星の接続を許可していない国もありますので、そういった国の上空を飛ぶフライトの場合は、全く利用できないことも。

そして、一番頭に入れておきたいのは閲覧できないサイトがあること。
通信方式の性質上、大容量で安定した通信が必要なYouTubeなどの動画サイトなどは、ほとんど閲覧できません。

SNSや各種チャットアプリなども、即レスが期待できない場合があります。
あくまでも、フライト中にできる軽い仕事をサポートしてくれるツールだと心がけましょう。

エリア別・おすすめ航空会社

空の上のビジネスをサポートしてくれるWi-Fiですが、航空会社によってサービス内容はさまざまです。
とは言え、多くの航空会社から一つを選ぶのはなかなか難しいもの。
ここでは、フライト選びの目安になるよう、エリア別におすすめの航空会社をご紹介します。

その1: アジア(日本、オセアニアを含む)を拠点とする航空会社

もっとも利用価値が高いのは、ANAとJALの国内2社。
Wi-Fi利用可能な機体数が多く、通信回線の質も悪くありません。
つながらない場合など、トラブルが起こっても日系航空会社なので対応も雑ではありません。

特にJALはオススメです。
マイレージ会員かカード会員向けの特典があり、Wi-Fiをお得に利用できるチャンスが多いので、使わない手はないでしょう。

・JAL国際線(ファーストクラスのみWi-Fi利用無料)
https://www.jal.co.jp/inter/service/wifi/index.html

・ANA国際線(ファーストクラスのみWi-Fi利用無料)
https://www.ana.co.jp/ja/jp/international/departure/inflight/Wi-Fi/

その2: 北米を拠点とする航空会社

独自の通信回線や通信方式を使っており、料金等が非公開の航空会社もあります。
詳細を事前確認し、比較することがやや難しいです。

その中でも好条件なのは、デルタ航空。
Wi-Fi利用可能な機体数は世界でも有数であり1,100機以上。
次世代通信回線の装備もさることながら、24時間以内なら容量無制限に利用できるプランが魅力です。
乗り継ぎ機を含めた利用も可能なので、うまく接続できればフライト中ずっとネットサーフィンできるチャンスも。

・デルタ航空(フライト1回ごとに28米ドル)
事前のバウチャー購入で、24時間以内なら容量無制限でインターネット接続可能。
https://ja.delta.com/en_US/traveling-with-us/onboard-services/delta-studio/in-flight-wi-fi

その3: ヨーロッパを拠点とする航空会社

アジアや北米の航空会社と比べると、Wi-Fi利用可能機体の長距離線導入は比較的最近です。
その中でも、スカンジナビア航空のWi-Fiサービスは使いやすい内容です。

支払い方法は3つあり、搭乗前の事前購入もしくは機内でのインターネットバウチャー購入、機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払方法から選べます。

また、ワンワールド上級会員の場合はWi-Fi無料利用の特典もあり、一度は利用する価値があるでしょう。

・スカンジナビア航空(ファーストクラス、ビジネスクラスはWi-Fi利用無料)
マイレージ上級会員であれば、搭乗クラスがエコノミークラスでも無料でWi-Fiを利用できます。
https://www.flysas.com/jp-ja/travel-info/onboard/internet-wifi/

機内Wi-Fi利用時の注意点

航空会社ごとに利用方法が異なります。
そのため、あらかじめ利用方法をインターネットでチェックしておくと、機内で困らずに済みます。
また、搭乗当日の急な機材変更により、Wi-Fiを利用できない機種に乗る場合もあります。
空港のチェックインカウンターでスタッフに確認するのもオススメです。

その1:有料Wi-Fiではカード決済が多い

ほとんどの航空会社では、まずポータルサイトに接続後、料金プランを選んでカード決済するのが一般的。
機内でCAにWi-Fi利用希望を申告すると、カードもしくは現金で料金を支払えるところもありますが、ごく一部です。
支払い方法はクレジットカード決済のみであることも少なくないので、出張時にはクレジットカードを忘れずに持ちましょう。

その2:事前の利用手続きで利用料金が割引になることがある

一部の航空会社では、搭乗前にホームページから利用手続きをすると割引料金で利用できるプランを用意しています。
フライト中、常時Wi-Fiに接続したい時は、こういったプランを利用するとかなりお得です。

その3:高額請求に注意

海外渡航では、「機内Wi-Fiしか使っていないのに、日本に帰国したら携帯電話の高額な利用料金を請求された」というトラブルを耳にすることがあります。

一部の飛行機では、国際電話回線を使った国際ローミング機能を利用可能なため、スマートフォンがそちらに接続してしまうことがあるからです。

アプリのアップデート、OSのバージョンアップ等が勝手に行われることのないよう、機内では必ず「機内モード」にしておきましょう。

まとめ

機内でもWi-Fiを利用したいというニーズは爆発的に高まっています。
ここでご紹介した情報はごく一部ですが、今後も利用可能な路線は続々と増えるでしょう。
機内Wi-Fiを上手に利用し、長時間のフライトも有効活用すれば、取引先との交渉もきっと上手くいくことでしょう。

参考

以下に、本文で紹介した航空会社以外の機内Wi-Fiサービス情報を掲載します

・日本発着の国際線:機内Wi-Fi利用が可能な航空会社一覧

その1:アジア(日本、オセアニアを含む)を拠点とする航空会社

・アシアナ航空(全クラス。時間制、11.95米ドル~)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://flyasiana.com/C/JP/JA/contents/cabin-Wi-Fi

・エティハド航空(課金方法は非公開。4.95米ドル~)
機内でのインターネットバウチャー購入、機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方法が利用できます。
https://www.etihad.com/ja/experience-etihad/on-board/inflight-entertainment/

・エバー航空(時間制、11.95米ドル~)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://www.evaair.com/en-global/frequently-asked-questions/?topic=eva-Wi-Fi

・エミレーツ航空(時間制と通信量上限制併用、9.99米ドル~)
マイレージ会員であれば、割引料金で利用できます。
https://www.emirates.com/jp/japanese/experience/inflight-entertainment/onboard-Wi-Fi/

・カタール航空(課金方法、料金ともに非公開)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://www.qatarairways.com/ja-jp/onboard/connectivity.html

・ガルーダインドネシア航空(時間制と通信量上限制併用、9.99米ドル~)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://www.garuda-indonesia.com/jp/ja/garuda-indonesia-experience/in-flight/connectivity/index.page

・キャセイパシフィック及び香港ドラゴン航空(全クラス。時間制、9.95米ドル~)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://www.cathaypacific.com/cx/ja_JP/travel-information/flying-with-us/using-electronic-devices/connectivity.html

・シンガポール航空(時間制と通信量上限制併用、料金非公開)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://www.singaporeair.com/ja_JP/jp/flying-withus/entertainment/inflight-connectivity/

・スリランカ航空(全クラス。通信量上限制、5米ドル~)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://www.srilankan.com/ja_jp/flying-with-us/in-flight-wifi

・ターキッシュ・エアラインズ(全クラス。時間制、9.99米ドル~)
詳細は非公開です。
https://www.turkishairlines.com/ja-int/flights/fly-different/inflight-connectivity/

・タイ国際航空(通信量上限制、4.99米ドル~)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://www.thaiairways.com/ja_JP/experience_my_thai/in_the_air/wifi_onboard.page

・チャイナエアライン(通信量上限制、350台湾ドル~)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://calde.china-airlines.com/FlyWi-Fi/Agreement.aspx?lang=ja-jp&country=jp&locale=jp

・フィリピン航空(時間制及び通信量上限制併用、料金非公開)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://www.philippineairlines.com/en/mypal-ife2/mypal-Wi-Fi

・マレーシア航空(通信量上限制、2米ドル~)
機内でのインターネットバウチャー購入、機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方法が利用できます。
https://www.malaysiaairlines.com/jp/ja/experience/Wi-Fi-on-board.html

その2:北米を拠点とする航空会社

・アエロメヒコ航空(全クラス)
料金等詳細は非公開です。
https://aeromexico.jp/travel-information/on-the-plane/post-1353

・エア・カナダ航空(全クラス。時間制、6.5カナダドル~)
搭乗前の事前購入および、機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方法が利用できます。
https://www.gogoair.com/ac-bbyf/one-hour-pass/detail/

・ユナイテッド航空(課金方法、料金ともに非公開)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方法が利用できます。
https://www.united.com/ual/ja/jp/fly/travel/inflight/Wi-Fi.html

その3:ヨーロッパを拠点とする航空会社

・アエロフロート・ロシア航空(全クラス。時間制と通信量上限制併用、5米ドル~)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://www.aeroflot.ru/it-ja/information/onboard/Wi-Fi?_preferredLocale=it&_preferredLanguage=ja

・アリタリア航空(全クラス。通信量上限制、2米ドル~)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://www.alitalia.com/ja_jp/fly-alitalia/in-flight/connectivity-on-board.html

・イベリア航空(全クラス。時間制と通信量上限制併用、8.99ユーロ~)
https://www.iberia.com/jp/ja/on-board/Wi-Fi/

・エールフランス航空(全クラス。通信量上限制、5ユーロ~)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://www.airfrance.co.jp/JP/ja/common/transverse/footer/Wi-Fi-a-bord.htm

・オーストリア航空(全クラス。回線速度制、3ユーロ~)
搭乗前の事前購入および、機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方法が利用できます。
https://www.austrian.com/Info/Flying/flynet.aspx?sc_lang=ja&cc=JP

・KLMオランダ航空(全クラス。時間制と通信量上限制併用、料金非公開)
搭乗前の事前購入および、機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方法が利用できます。
https://www.klm.com/travel/jp_ja/prepare_for_travel/on_board/entertainment/index.htm

・スイスインターナショナルエアラインズ(通信量上限制、9スイスフラン~)
機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方式です。
https://www.swiss.com/jp/ja/fly/on-board/entertainment-on-board-t-page=pane3

・フィンランド航空(時間制、7.95ユーロ~)
搭乗前の事前購入および、機内でのインターネットバウチャー購入、機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方法が利用できます。
https://www.finnair.com/jp/jp/flights/service-fees/optional-travel-fees

・ブリティッシュ・エアウェイズ(時間制、料金非公開)
https://www.britishairways.com/ja-jp/information/entertainment/Wi-Fi-on-board

・ルフトハンザ・ドイツ航空(全クラス。時間制、10ユーロ~)
搭乗前の事前購入および、機内Wi-Fi接続時にブラウザー上で料金を支払う方法が利用できます。
https://www.lufthansa.com/uz/ja/flynet-longhaul

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