駅・空港

2019.03.22

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機内における携帯電話・スマホの使い方。持ち込みの注意点とは?

海外出張で飛行機を利用する際、機内で携帯電話やスマートフォン(以下、スマホ)が使えるのかどうか気になりますよね。
機内モードに設定すれば、携帯電話やスマホはフライト中の利用が可能です。
そこで、メリットのある利用方法や安全運航のための義務、バッテリー持ち込み時の注意点などをご紹介します。

飛行機の中で携帯電話やスマホは使えるの?

離陸・着陸時は電源オフ

携帯電話やスマホは、実は飛行機とはとても相性が悪く、離陸・着陸時は電源を切るか機内モードにしなくてはなりません。
それには、2つの理由があります。

1つ目は、携帯電話やスマホが飛ばす電波が、飛行機の電子機器に悪影響を及ぼす危険性があるからです。

2つ目は、携帯電話の電波やスマホの電磁波が、飛行機の電気系統の磁界に変化を与え、飛行機と管制官との飛行情報の通信にノイズが入る可能性があるからです。

安全運航のためにも、離陸・着陸時には携帯電話やスマホの電源をオフにするか、電波を発しない状態にする必要があるのです。

ANA「安全への取り組み」
https://www.ana.co.jp/ana-info/ana/lounge/request/cooper/reque4_2.html

いつからいつまで使用できる?

飛行機に乗る際の携帯電話やスマホの使用基準は、出発時「飛行機のドアが閉まった時」から「着陸後の滑走が終了する時」までの間です。

ただし、機内モードに設定すれば電波が発生しないので、搭乗から飛行機を降りるまでずっと携帯電話やスマホを使用できます。

ANA「電子機器の使用制限[国際線]」
https://www.ana.co.jp/ja/jp/international/prepare/baggage/caution-electronic/inflight-restriction.html

JAL「機内での電子機器類の使用に関するご注意」
https://www.jal.co.jp/dom/baggage/electronics/

機内モードにするのがオススメ

先述のとおり、飛行機の中で携帯電話やスマホを使用する場合は、「機内モード」に設定しましょう。
機内モードにすれば電波が発信されず、飛行機の運航が安全に行われます。

さらに、機内モード中にはデータ通信が行われません。
データ通信料が発生しないので、予期せぬ通信代が請求されることもなく安心です。

JAL ABC「海外旅行時のスマホは機内モードが安全!予期せぬ通信代をカットする設定」
https://www.mobile.jalabc.com/media/2017/08/02/77

機内モードにするメリット

Wi-Fiサービスが利用できる

機内モードに設定すると、データ通信はストップ。
そのため、インターネットやメール、電話といったサービスの受信も止まります。

しかし、機内モードのまま機内でWi-Fiを利用すれば、インターネットの利用が可能です。

ANAやJALでは、「機内Wi-Fiサービス 」(有料)を提供しています。
こうしたサービスを利用してみるのも良いでしょう。
フライト中もインターネットでの検索やEメール、SNSが繋がるので、仕事がスムーズに運ぶはずでしょう。

ANA「サービス概要」
https://www.ana.co.jp/ja/jp/international/departure/inflight/wifi/

JAL「国内線・国際線・JALマイレージバンクに関するQ&A」
http://faq.jal.co.jp/app/answers/detail/a_id/9762/related/1/session/L2F2LzEvdGltZS8xNTQ3OTc4MzA0L3NpZC9kazJoN2k1bw%3D%3D

パケット代が高額請求されない

スマホには、提携先の現地キャリアの電波を拾い通信できる「国際データローミング」という仕組みがあります。

この国際データローミングの利用で気を付けたいのは、通常の定額パケットプランの対象外となることです。
さらには、提携先ではない現地の通信キャリアの電波を拾うことがあります。
その場合、日本に帰国してから高額なパケット使用料を請求される恐れがあります。

海外の出張先に到着後も、機内モードに設定しておけば安心。
スマホから電波が発信されません。
そのため、データ通信が行われず、データ通信料も発生しないというメリットがあります。
ぜひ、出張先でも機内モードに設定しておくことをオススメします。

JAL ABC「海外旅行時のスマホは機内モードが安全!予期せぬ通信代をカットする設定」
https://www.mobile.jalabc.com/media/2017/08/02/77

地球の歩き方「出発前にこれを日本でやっておこう」
https://prepare.arukikata.co.jp/1_7_4.html

電波が発生せず安全

機内モード設定により、携帯電話やスマホの影響による航空機器の乱れが防止され、安全運航が行われます。

しかし、これに違反した場合はどうなるのでしょうか?
飛行機のドアが閉まり、乗客乗務員からのアナウンスがあっても、機内モードなどの電波を発しない状態にしない、あるいは電源を切らない場合には、違反として50万円以下の罰金が科せられる(航空法施行規則第164条15)ことがあります。

それ程まで、機内での携帯電話やスマホの取り扱いは、デリケートでシビアな問題なのです。

JAL「機内での電子機器類の使用に関するご注意」
https://www.jal.co.jp/dom/baggage/electronics/

バッテリー持ち込みの注意点

モバイルバッテリーは持ち込めない!?

携帯電話やスマホに使用されるリチウムイオン電池(バッテリー、モバイルバッテリー)の「機内持ち込み」は、160Wh以下なら2個まで、100Wh以下なら個数制限なしで持ち込みが可能です。

しかしリチウム含有量が2gを超えるリチウム電池や、ワット時定格量が160Whを超えるリチウムイオン電池は、「機内への持ち込み」も、「預け入れ荷物」としての対応もしてもらえません。

飛行機を利用する際は、持参するバッテリーのサイズを事前確認する必要があります。

ANA「機内持ち込み・お預かりに条件があるもの[国際線]」
https://www.ana.co.jp/ja/jp/international/prepare/baggage/limit/caution-restriction03.html

JAL「おあずけ・機内への持込に制限がある手荷物について」
http://www.jal.com/ja/safety/airport/baggage.html

大容量バッテリー「預け入れ荷物」もNGの理由

繰り返しますが、リチウム含有量が2g以上のリチウム電池、ワット時定格量が160Wh以上のリチウムイオン電池など、容量のあるバッテリーは機内持ち込みも、預け入れ荷物として預けることもNG。

その理由は、火災トラブルを防止するためです。

万が一、預け入れたバッテリーが機内の貨物室で発火すれば、消火は容易ではありません。
そのため、大容量バッテリーは飛行機への搭載が一切認められていないのです。

政府インターネットテレビ「何が持ち込めて 何が持ち込めない? 飛行機に乗る時の注意!!」
https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg12075.html

預け入れの際は電源オフに!

リチウム電池を内蔵した携帯電話やスマホなどの携帯端末は、航空機の貨物室に預け入れる際には、電源を完全オフにすることが義務つけられています。

これも、やはり火災防止のため。

安全で快適に目的地に到着するために、私たちが守るべき義務です。

産経ニュース「スマホの機内預け入れで規制強化 電源オフ義務付けへ」
https://www.sankei.com/politics/news/170629/plt1706290007-n1.html

まとめ

飛行機内における、携帯電話やスマホの利用方法、モバイルバッテリーの取り扱いについて紹介しました。

携帯電話やスマホを機内に持ち込む場合には、電子機器トラブル防止のため、電源を切るか機内モード設定が必要です。
機内モード設定でWi-Fiサービスを利用すれば、フライト中もインターネットを利用しながら、仕事を進めることができます。
また電波が発生しないので、データ通信料も抑えられるメリットがあります。

モバイルバッテリーは容量により機内への持ち込みに制限がありますが、160Wh以下なら2個まで、100Wh以下なら個数制限がありません。
事前にモバイルバッテリーの容量を確認することが大切です。

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