2024年1月に開催され好評を博した「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド」と「東京eスポーツフェスタ2024」が、「TOKYO DIGICONX」「東京eスポーツフェスタ2025」と名称を変え、来年2025年1月に開催されることが決定しました。
これに先駆け、2024年10月7日のプレイベントでは、アンバサダーの発表、出展者向けの説明会などが行われました。
この記事ではプレイベントの模様を紹介します。
近年ますます盛り上がりを見せるXR/eスポーツ業界。最新の取り組みを知るためにも、チェックしたいイベントです。
1.「TOKYO DIGICONX」とは
XR、メタバース、AI、Web3の領域は今後の市場拡大が大いに見込まれる分野です。それらの関連技術の事業者やコンテンツ事業者が一堂に介し、それぞれの強みを活かした企業間連携の創出や販路拡大、情報の収集・交換の機会を持ち、ビジネスチャンスが得られるイベントが「TOKYO DIGICONX」です。
2024年1月に開催された「第1回TOKYO XR・メタバース&コンテンツ ビジネスワールド」に続く第2回目となる今回は、東京ビッグサイトで2025年1月9日(木)~11日(土)の3日間、オンライン同時開催で行われます。
イベントは「展示・商談会」「ピッチイベント」「セミナー・ワークショップ」「参加型体験企画」で構成され、さまざまな楽しみ方が用意されています。
1‐1.展示・商談会
イベント時にはコンテンツ産業の活性化に繋がるような出展が多数予定されています。カテゴリーとしては、XR、メタバース、WEB、AI、その他技術、アニメ・映像、ゲーム、音楽、イベント企画・制作、といった分類で、中小企業や個人のクリエイターなどが多数参加します。
1-2 .ピッチイベント
昨年に引き続き、ピッチイベントも開催します。ビジネス部門(XR・メタバース・AI・Web3など)、空間音楽・環境音楽部門、キャラクター開発部門に分かれて行われ、それぞれに賞金も用意されます。こちらは出展者のみ参加が可能です。
1‐3.セミナー
XR・メタバースに興味はあるものの、まだよくわからないという人も学べるセミナーや、XR・メタバースなどの活用・参入を検討している方向けのビジネスセミナーなど、同領域の魅力と可能性を伝える多様なセミナーを開催します。
1‐4.参加型体験企画
オンラインでもオフラインでも参加可能な、XR・メタバースなどの体験企画を実施。一般公開デーには、音楽系のステージ企画など、誰でも気軽に楽しめる企画が盛りだくさんです。
2.「東京eスポーツフェスタ2025」とは
eスポーツは、子供から高齢者まで誰もが参加してみんなで楽しめるものとして、近年ますます盛り上がりを見せています。そんなeスポーツの魅力を発信し、関連産業のビジネスチャンスを生み出すべく、競技会や関連産業展示会、セミナー、学習企画などさまざまな企画を実施するのが「東京eスポーツフェスタ2025」です。
2020年から開催され、6回目となる今回は東京ビックサイトで2025年1月10日(金)~12日(日)の3日間開催されます。オンラインでも同時開催され、今年度もリアルブース出展とWEB出展のハイブリッド形式での実施となります。
イベントは「eスポーツ競技大会」「eスポーツ関連産業展示会」「eスポーツセミナー・学習企画」などから構成されます。
2-1.eスポーツ競技大会
eスポーツの活性化を図ることを目的に、東京都知事杯をかけて行われる競技大会。今回は以下の6タイトルで実施されます。
「パワフルプロ野球」
「グランツーリスモ7」
「太鼓の達人 ドンダフルフェスティバル」
「パズドラ」
「ぷよぷよeスポーツ」
「モンスターストライク」
子供の頃に遊んだものや、遊んだことがなくても聞いたことのあるゲームタイトルばかり。全国レベルの技を見るだけでもワクワクすること間違いなしです。このワクワクするeスポーツがどのようにビジネスチャンスや地域活性に活かされているのか、ビジネスにおける可能性と理解が深まるイベントとなるでしょう。
2‐2.eスポーツ関連産業展示会
eスポーツの普及と関連産業の振興を目的とした、関連する製品やサービスを有する企業、学校、団体による展示会です。出展すると「事業共創プラットフォーム」であるKDDI∞Laboなどの支援メニューによる交流・商談も可能です。
2‐3.eスポーツセミナー・学習企画
eスポーツ業界のトレンドを紹介するセミナーや、活用・参入を検討している人向けのビジネスセミナーなどを実施します。また、子供向けにプログラミングなどを学べる学習企画も実施。eスポーツ未体験の人でも楽しめるさまざまな体験企画も目白押しです。
3.両イベント2025年のアンバサダー発表
プレイベントでは「TOKYO DIGICONX」と「東京eスポーツフェスタ2025」それぞれのアンバサダーが発表されました。
左からせきぐちあいみさん、G-STAR Gaming(左から 夏乃さやかさん、桃井ルナさん、倉持由香さん、音無えりなさん、芦澤佳純さん)
3‐1.「TOKYO DIGICONX」アンバサダーは、今年もせきぐちあいみさんに決定
XRアーティスト せきぐちあいみさん
今回「TOKYO DIGICONX」アンバサダーに就任したのは、前回に引き続き、XRアーティストのせきぐちあいみさんです。
2016年からVR空間に3Dの絵を描くアーティストとして活動。アート制作やライブペイントオファーを世界各国(USA,Germany,France,Russia,UAE,Singapore,Thailand,Malaysia,Italy,SaudiArabia and Mrocco.)から受けており、メタバース上に開かれた個展会場には世界中から多くの人が訪れる。ヴェネチア国際映画祭・VR部門選出、2021年「Forbes Japan 100」選出。
せきぐちさんコメント
「前回の『TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド』に参加したことでコラボのお話やお仕事も増えました。XRは化学反応を起こしやすい世界。みなさんにもたくさんの化学反応を起こしてほしいです」
3‐2.「東京eスポーツフェスタ2025」アンバサダーは「G-STAR Gaming」に決定!
G-STAR Gaming (左から 夏乃さやかさん、桃井ルナさん、倉持由香さん、音無えりなさん、芦澤佳純さん)
「東京eスポーツフェスタ2025」アンバサダーには、女子eスポーツチームの G-STAR Gamingが選ばれました。
タレント倉持由香がプロデューサーを務め、結成5周年を迎える”育成型”女子eスポーツチーム。格闘ゲーム、FPSなど様々なタイトルをプレイし、Twitchを中心に配信を行う。
倉持さんコメント
「eスポーツイベントは、年々会場も大きくなって参加者も増えています。プレイヤーだけでなく、見ることを楽しみに参加する人も多くなっていて、リアルスポーツの観戦のような楽しみ方ができるようになっていますね。盛り上がりを肌で感じてうれしいです。『東京eスポーツフェスタ2025』は、eスポーツがはじめての人にも楽しんでもらえるイベントなので、たくさんの人に来てほしいですね」
4.アンバサダーによる体験交流セッション
アンバサダー発表のあとは、それぞれの持ち味を活かしてイベントの魅力を伝える体験セッションが行われました。
4‐1.VRアート体験
せきぐちさんによるVRアート実演の様子
まずは、TOKYO DIGICONXアンバサダーのせきぐちあいみさんによるVRアートの実演が行われました。
動かした手の先に描かれるアートがモニタースクリーンに映し出され、プレイベント空間にアートを生み出す瞬間を目の当たりにした会場からも歓声が上がりました。
ーー倉持さん
「まるで魔法みたいですね」
ーーせきぐちさん
「XRのおかげで、今は魔法が使える時代なんですよ(笑)」
4‐2.ぷよぷよ対戦
ぷよぷよで対戦するせきぐちさん(左)とG-STAR Gamingのみなさん
VRアートを体感したあとは、東京eスポーツフェスタ2025アンバサダーのG-STAR Gamingが披露するぷよぷよ対戦です。2名ずつのチーム戦ということで、せきぐちさんも参加。芦澤さんと組んで、倉持・桃井チームと対戦しました。
「全消し」などの技を披露し、圧倒的な強さを見せた芦澤さんのおかげもあって、せきぐち・芦澤チームが勝利! その後、組み合わせを変えてリベンジマッチを行い、2回戦では倉持・音無チームが勝利を収め、「東京eスポーツフェスタ2025」アンバサダーとしての面目を保ちました。
ーー芹澤さん
「性別や年齢を問わず、いろいろな人が一緒に遊べるのがeスポーツ競技の魅力ですね。競技会に向けて準備する方がいたり、1年を通じた選手たちのストーリーもあって面白いですよ」
ーー倉持さん
「VRでアート鑑賞したり、みんなでゲームを楽しんだり、あらためてXRの未来の可能性を感じましたね」
5.「TOKYODIGICONX」「東京eスポーツフェスタ2025」出店希望者向け説明会
アンバサダーの発表と体験交流セッションのあとは、出店希望者に向けた説明会が行われました。
説明会では、両展示会に出展するメリットについての説明もありました。
5‐1.出展メリット① ー ネットワーキングイベントへの参加
展示会では「KDDI∞Labo」の出張イベントも開催されます。「KDDI ∞Labo」は、ビジネスアイディアやテクノロジーと、参画している多様な大企業のアセットを連携させて新たな事業を共に創出している事業構想プラットフォームです。出張イベントでは、「KDDI ∞Labo」に参加している大企業とのネットワーキングが可能です。
5‐2.出展メリット② ー ピッチイベントへの参加
「TOKYO DIGICONX」「東京eスポーツフェスタ2025」ともにピッチイベントを開催します。このピッチイベントには出展者のみが参加可能です。
5‐3.出展メリット③ ー メタバース会場の利用
両展示会ともメタバース会場が用意されています。会場に来られない場合はインターネット上のメタバース会場を活用できます。
出展料が参加しやすい価格に抑えられていたり、ベンチャーキャピタルや法律事務所に相談できるブースが設けられるなど、その他のメリットもたくさんあります。出展を検討される場合は、公式HPで詳細をご確認ください。協賛も募集中とのことです。
【TOKYO DIGICONX 公式サイト】
https://xr-meta-biz.tokyo/
【東京eスポーツフェスタ2025公式サイト】
https://tokyoesportsfesta.jp/
6.株式会社Meta Heroes CEOの松石和俊氏によるセミナー
説明会の後半は、特別ゲストである株式会社Meta Heroes CEOの松石和俊さんによるセミナーが行われました。
株式会社Meta Heroes CEOの松石和俊さんによるセミナーの様子
メタバース制作やクリエイター支援など多岐にわたるプロジェクトに取り組んでいる松石さんが、メタバースやeスポーツ、AI、Web3を活用した社会課題の解決について実例を交えながらセミナーを展開。教育・防災・創生の分野で、テクノロジーを活用してどのようにビジネス展開しているのか、またメタバースがその分野の可能性をどう広げていくのかなど詳しく解説しました。
今後バーチャルインフルエンサーの存在が大きくなり、アバターのNFT化などにもビジネスチャンスがある、地方創生にはメタバースとeスポーツとリアルイベントの組み合わせが強い、など興味深い内容が多く、参加者はメモを取りながら聞き入っていました。
松石さんは、業界を盛り上げて発展させるには教育が不可欠ということも強く感じていて、子供たちがプログラミングを学べる場の提供にも力を入れているとのこと。大人と子供が連動して日本を良くしていくためにも、XRやeスポーツを活用して、テクノロジーの原体験を提供したいと語りました。
7.「TOKYO DIGICONX」「東京eスポーツフェスタ2025」に参加して最先端テクノロジーの現体験を!
「TOKYO DIGICONX」「東京eスポーツフェスタ2025」は、最先端の技術に触れられる貴重な機会となるでしょう。新しい技術やサービスの数々を目にすることで、ビジネスアイデアが得られるはずです。今まで体験する機会がなかった人にこそ来場してほしいイベントです。
楽しみながらXR・メタバースやeスポーツの世界を体感して最新の情報を得られる2つのイベント、ぜひ足を運んでみませんか?
取材・文:北野智美
編集:リベルタ編集部
※画像は、主催者提供、取材者撮影等