取材記事

2024.06.18

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「東京eスポーツフェスタ2024」レポート

eスポーツの普及と関連産業の振興を目的としたイベント「東京eスポーツフェスタ2024」が、2024年1月26日~28日に東京ビッグサイトで開催された。
本イベントは2020年からスタートし、今年で5回目の開催となる。
会場にはeスポーツに興味・関心のあるゲーマー、ゲストとして登場するストリーマーやパフォーマーのファン、eスポーツビジネスに関わる企業の担当者など、老若男女問わず多くの人が訪れた。

1.東京eスポーツフェスタ2024が開催

東京eスポーツフェスタは、子供から高齢者まで誰もが参加でき楽しめるeスポーツイベントとして裾野を拡大し続けている
「eスポーツ関連企業の優れた商品やサービスをPRし都内中小企業の活性化」
「感染症防止と経済社会活動を両立する新しい日常への対応」
「eスポーツをキーワードとして様々な繋がりを創出」
という3つのコンセプトのもと、eスポーツの活性化を図る競技大会、関連産業の振興を図る関連産業展示会、eスポーツや関連技術について学べる体験・学習企画などを中心とした企画構成で実施された。

1-1.3日間にわたって実施された企画

イベント期間中に実施された企画のなかでも一番の目玉は、予選を勝ち抜いた上位選手たちによる東京都知事杯をかけたeスポーツ競技大会の決勝戦。
今年は全6種目が行われ、授賞式も同時に行われた。

ほかにも、eスポーツ関連産業の展示会、ゲーム体験エリアの設置、eスポーツに関する知識がなくても楽しめるセミナーや学習企画など盛りだくさんの内容となっている。

1-2.初日オープニングの様子


3日間にわたるイベントの開会式には、メインMCを務めるタレントのRaMu、サブMCを務める声優の村井理沙子、アシスタントを務めるタレントのあおこが登場。

開会式当日、東京eスポーツフェスタ2024実行委員会名誉委員長の小池都知事からは次のようなビデオメッセージが届いた。

「子供からお年寄り、性別、障害の有無に関わらず、いろんな方が一緒に楽しめる。
それがeスポーツの奥深さ。
年々楽しむ方が増えて産業としても市場規模を拡大しています。
関連企業の展示も行われるため、新たなビジネスマッチングのチャンスも生まれます。
このフェスタがeスポーツの裾野をさらに拡大し、みなさんの毎日を熱いものにしていくことを期待しています」

実行委員会特別顧問 一般社団法人日本eスポーツ連合 早川英樹会長も登壇。

「情報化時代の新たなスポーツであるeスポーツという新ビジネス。
昨年末に公表された通り、国内のeスポーツ市場規模は125億円を突破したと推定されており、順調に右肩上がりの成長を遂げている。
2025年までに年平均で20%を超える成長を見込んでいる」
と市場の勢いを説明した。

また、早川会長は同イベントへの期待もこめて
「昨年中国で開催されたアジア競技大会では初めて公式メダルの種目に採用された。
また、昨年は国際オリンピック委員会(IOC)が主催するオリンピックeスポーツシリーズがシンガポールで開催され、今年はサウジアラビアのリヤドでeスポーツワールドカップが開催されることが発表されるなど、国際競技シーンも盛り上がりをみせている。
今後は愛知で開催されるアジア競技大会などさまざまな国際大会も予定されている。
本イベントで行われる競技大会からも世界に羽ばたく選手が生まれることを期待してる」
と語った。

今年の公式アンバサダーにはバーチャルライバーグループ「にじさんじ」のラトナ・プティが就任した。

画面に映し出された彼女は「もともとeスポーツには興味があったので、アンバサダーに就任できて嬉しい」と心境を語った。

本イベントについては
「ゲームにあまり興味がない方にも楽しんでもらえるようなコンテンツをたくさん用意しているので、競技大会では熱中する選手の姿や白熱した実況が見られると思います」
と紹介。

また、一番の目玉でもある競技大会として、親子でも楽しめる「太鼓の達人」をあげて、ラトナ・プティの「皆さん、3日間盛り上がっていきましょう!東京eスポーツフェスタ2024、スタートです!」の開会宣言で東京eスポーツフェスタ2024が開幕した。

1-3.会場内の構成

会場にはメインステージ、ビジネスステージ、コミュニティステージと3つのステージが設置され、終日さまざまなイベントが開催された。

・メインステージ:開会式や閉会式、eスポーツ競技大会の決勝戦および表彰式などを実施
・ビジネスステージ:出展企業による、eスポーツ関連事業のプレゼンテーションや、eスポーツのトレンドを紹介するセミナーなどを実施
・コミュニティステージ:プロeスポーツチームによるイベント等を実施

関連産業展示エリアには約40のeスポーツ関連企業や団体が出展。
商品の展示や販売、パネルや資料を設置し事業の紹介などを行った。
企業同士のビジネスマッチングの場にもなっていたため、今後の企業の動向にも注目だ。

2.”東京都知事杯″をかけた公式競技大会


「モンスターストライク」決勝大会の様子。ファンは勝負のゆくえを固唾をのんで見守る

今年のeスポーツ競技大会は、
「パズドラ」
「グランツーリスモ7」
「WBSC eBASEBALL™パワフルプロ野球」
「太鼓の達人 ドンダフルフェスティバル」
「ぷよぷよカップ(ぷよぷよeスポーツ)」
「モンスターストライク」

の6種目で実施された。

予選は事前にオンラインや当日朝から会場にて行われ、予選を勝ち抜いた上位者による決勝戦をメインステージにて実施。
各種目1位の参加者・チームに“東京都知事杯”が贈呈された。

2-1.白熱の競技大会の様子

今年で12周年を迎える人気アプリ「パズドラ」は、5色と回復の“ドロップ”を自由に動かして、同じ色を縦か横に3つ以上揃えて消すパズルRPGゲーム。
「今回からは大会のレギュレーションが少し変わり、実力だけじゃなく“運”も関係してくる」と解説者は説明。
実力と運を味方につけた優勝者には、東京都知事杯だけでなくプロライセンス認定権利も贈呈された。


「パズドラ」決勝大会の様子。4選手のゲーム画面が同時に映し出され、高速のパズルゲームが繰り広げられた。

世界中のプレーヤーと野球を楽しめる、野球勝負に特化したゲーム「WBSC eBASEBALL™パワフルプロ野球」。
決勝大会には応援団長としてストリーマーのけんき、同ゲーム元プロ選手のたいじが登場。
元プロ選手ならではの本格的な解説をするたいじと、直前まで野球のルールも知らなかったというけんき。
2人の掛け合いも相まって、決勝は大きな盛り上がりを見せた。


「パワプロ」決勝大会の様子。好プレーが出ると観客からどよめきが起こる。

「太鼓の達人 ドンダフルフェスティバル」は楽曲のリズムにあわせて和太鼓を叩くだけというシンプルなゲームで、大人から子供まで楽しめるリズムゲーム。
2人のスコアの合計点を競う親子部門と、最高難易度“おに”で対戦する一般部門が開催された。

親子部門にて、試合前のコメントで緊張していた様子の小学生が、ゲームがスタートすると別人のような真剣な表情に変わり、一度もミスすることなく楽曲を叩き切る姿が印象的だった。


「太鼓の達人」決勝大会、親子部門の様子。子供がプレイする様子を見守る母親。

「モンスターストライク」は、育てたモンスターを自分の指で引っ張って敵モンスターに当てて倒す新感覚アクションRPG。
本大会は2人一組のチーム戦となっており、一般部門と親子部門が開催された。
イベント終盤にも関わらずメインステージの観客席はほぼ満席で、選手のプレイに歓声が上がったり拍手が起こるなど、ファンも一体となって会場を盛り上げていた。

2-2.競技大会種目を実際に楽しめる体験エリアも

会場には公式競技大会の種目である
「パズドラ」
「グランツーリスモ7」
「WBSC eBASEBALL™パワフルプロ野球」
「太鼓の達人 ドンダフルフェスティバル」
「ぷよぷよカップ(ぷよぷよeスポーツ)」
「モンスターストライク」
を実際に体験できるブースも用意されている。

誰でも無料でプレイすることができるため、親子で楽しむ来場者が多い印象だった。


「ぷよぷよeスポーツ」をプレイする一般来場者

「グランツーリスモ」が体験できるということで入場者から注目を集めていたのは「群馬県eスポーツ・クリエイティブ推進課」ブース。
ハンドル、座席、大画面が設置され、リアルな運転体験ができる内容。群馬県は国内で唯一「eスポーツ課」がある県で、県と事業の認知度向上のために出展していたという。


「グランツーリスモ」を体験する「群馬県eスポーツ・クリエイティブ推進課」ブースの一般来場者

3.eスポーツを活性化するためのアイデアをプレゼンするピッチイベント


審査員を務めた東京都eスポーツ連合会⾧の筧誠一郎氏(右)、株式会社HLD lab 代表取締役の岡田 大士郎氏(左)

eスポーツ関連産業の活性化に向けた新規サービスや製品アイデアを、事前審査を通過した出展時事業者4社
・株式会社PACkage
・ピーコック魔法瓶工業株式会社
・あけび動作の学校株式会社
・株式会社メイクウィル

の各代表がプレゼン、その内容を2名の専門家の審査によって評価する。

優勝者にはトロフィーのほか、副賞としてBTHacks企業インタビュー記事制作依頼権が贈られた。

審査員は東京都eスポーツ連合会⾧の筧誠一郎、株式会社HLD lab 代表取締役の岡田大士郎が務めた。

3-1.株式会社PACkage

ー地域社会の絆を深めるアプリー

1人目の登壇者は、株式会社PACkageの伊東氏。
同社では高齢者や身体障害者とeスポーツの連携を強化する活動を行っている。
今回はその活動の紹介や、地域社会の絆を深めるアプリ「コニミチ」をプレゼンした。

伊東氏は、闘病していた自身の祖父がeスポーツに関心があり、日頃からYouTubeのゲーム配信や実況動画を見ていることを知ったという。

これがきっかけで、年齢・性別・障害の有無に関わらずゲームを通じて楽しい体験をしてほしいと考え、それが実現する仕組みを作ってみることにしたと説明。
現在は、ゲームをやってみたいがやり方が分からない、一緒にできる相手がいないといった高齢者に対して、若者が地域のボランティアに参加し、一緒にゲームをプレイしたりやり方を教えてあげるといった活動を行っている。

また、「好きなゲームや趣味が同じであるほうがお互いに楽しめる」という視点から、高齢者と若者を繋ぐツールとしてマッチングアプリのようなものである「コニミチ」を開発している。

プレゼンについて岡田氏は「何歳になってもワクワクする体験は人生において大切。eスポーツを取り入れて高齢者と交流を図るというのは斬新で素晴らしい」と評価した。

3-2.ピーコック魔法瓶工業株式会社

ーeスポーツ用のボトルとタンブラーー

2人目の登壇者はピーコック魔法瓶工業株式会社 広報マーケティング担当の木村氏。
魔法瓶の会社が作った、ゲーマーの意見を取り入れて開発されたeスポーツ用のボトルとタンブラーを紹介した。

年々市場が拡大しているeスポーツ業界で魔法瓶のメーカーとして何ができるかを考え、商品の開発に至った。
魔法瓶を利用する若者が減っており、競合他社も多い製品なので、若者への認知度向上にもeスポーツは最適だと考えたという。

市場調査、専門施設への訪問、ゲーマーへのインタビューリサーチを繰り返し、デザインから細かな設計までこだわった。
ゲーマーからの意見で特に多かったのは「ゲームをする時に水が怖い」というもの。
高価なゲーム機に水がこぼれないよう遠くに置いたり、集中するあまり水分補給を忘れて脱水症状になることもあるという。

こういった声を参考に、魔法瓶なので結露せず保冷保温効果もあり、ステンレス製のストローがついているため目線を外さずに給水でき、倒してもこぼれにくく、グリップを付けて安定感も重視した商品を開発。
カラーも黒いボトルに差し色で青、黄、赤といった、ゲームの環境にあうデザインにした。

岡田氏は「eスポーツの現場だけでなく、仕事や勉強、アウトドアにも利用でき汎用性が高いものなので、もっと市場が広がっていくことが期待できそう」とコメントした。

3-3.あけび動作の学校株式会社

ースマホを持つ手の負担を減らすアクセサリーー

3人目の登壇者は、あけび動作の学校株式会社の甲斐田氏。
体の動かし方について研究する同社は、スマホを使う際の動作を研究した結果をもとに作った「ハンガーリング」という商品をプレゼン。

従来のバンカーリングは背面に立体的なリングが付くため、かさばる・重いなどの問題点があった。
一方で「ハンガーリング」は、スマホの背面がフラットなまま使用でき、重さも12グラムと軽量。
かさばらず掴みやすいのが特徴となっている。

スマホを握る動作は腱鞘炎になりやすかったり、体が丸まって姿勢が悪くなったりという危険性があるが、「ハンガーリング」はグリップを小指に引っかけるだけ。
手指への負担が減るので、姿勢の改善にも役立つという。

このアイテムを使うことで、スマホを使ったeスポーツ競技の体への負担を減らすのが目的。
今後は「ハンガーリング」にeスポーツチームのロゴをデザインして販売する予定で、選手やファンに使ってもらいたいと語った。

実際にアイテムの使用感を試した審査員2人は「確かにスマホが軽く感じる」と評価した。

3-4.株式会社メイクウィル

ーeスポーツ業界を発展させるための3つの施策ー

4人目の登壇者は株式会社メイクウィル 代表取締役の川口氏。
eスポーツチームやeスポーツイベントと企業の間に入り、お互いにとって効果的なプロモーションを提案し、市場の活性化に繋げる活動をしている。

同社は今回、eスポーツ業界を発展させるための新たな3つの施策を発表した。

1.eスポーツを活用した新規事業開発
選手にとって試合前・試合中・試合後に必要な効能はそれぞれ違うもの。
「緊張の緩和」や「集中力を高める機能」を強化する製品・研究の開発をし、それをeスポーツ市場だけでなくビジネス市場へと拡大していく計画。

2.まったく新しいスポンサー協賛システム
従来はスポンサーが費用を払いチームを支えるという方法だったが、新しいシステムはファンが応援サイトを通じてポイントを貯め、そのポイントを使ってチームに協賛費を払うというもの。
ポイントを貯める手段としてスポンサー企業との接点も必須となるため、三者においてメリットが生まれる構造。

3.eスポーツ業界を語るYouTubeチャンネルの開設
主にeスポーツ業界の裏方の仕事にスポットを当て、学生や転職希望者、業界に新規参入したい企業にとっての勉強ツールとして発信する予定。

筧氏は2つ目の施策について「ファンクラブ的なものとクラファン的なものを組み合わせたもの。日本ではまだメジャーではないが、海外ではそういう取り組みも増えてきている。うまく発展していってほしい」と語った。

3-5.優勝者は「株式会社PACkage」

優勝者に選ばれたのは、株式会社PACkageの伊東氏。
伊東氏は「eスポーツやゲームはただ遊ぶだけじゃなく、人と人との絆の道具として使えるものであると意識しているのが自分だけじゃなかったと分かった。これからもデジタルによって生まれる関係や繋がりが増えることが楽しみ」と感想を述べた。

筧氏は受賞理由として「世代や距離などいろんなものを超えていくeスポーツ。そこに着眼して自身の体験も盛り込みながらうまくビジネスとして成り立たせた点が今回の受賞にふさわしいと思った」と語った。

岡田氏も「人間誰しも年を重ねていつかは旅立つときがくるが、その人生をeスポーツでもっと盛り上げることができる。その視点が素晴らしい」と評価した。

4.約40のeスポーツ関連の企業・団体による出展ブース

関連産業展示エリアには、コンテンツ、周辺アイテム、関連サービス、イベント運営など、eスポーツ関連の都内企業・団体による展示会が行われた。
ここからは、約40社の展示の中から一般来場者から特に注目を集めていた6社をピックアップして紹介する。

4-1.REAXION

トップアスリート向けの“反応反射認知力”という高度なトレーニングを、eスポーツ選手へのトレーニングにも活用していくための認知活動を行っている。
トレーニング機器「REAXION」は、ランダムに点滅するLEDランプに対して反応し、所定の動作を行うことで反応速度と決断力を鍛えるもの。

担当者は「eスポーツはただのゲームじゃなくスポーツの一種。これからのプロゲーマーはトップアスリートと同じトレーニングをしていくことが重要だと考えている」と語った。

4-2.めがねmonoや

人それぞれの目の癖、度数、ゲームの種類、モニターを見るシチュエーションなどのヒアリングを行いオーダーメイドで作るゲーミング用メガネ「いーさす」を販売。
同社担当者は3日間出展した感想として「一昨年や昨年のピッチコンテストでは当社が優勝した実績がある。その評判やSNSの影響もあってか、今年のイベントでは本ブースを目当てに来てくれた方もたくさんいた」とコメント。

今後の事業については「メガネを売るだけじゃなく、“目を悪くさせない”ための啓蒙活動もしている。目を悪くさせるとまずいという認識や、デバイスと共存するにはどうケアをするべきかを伝えていきたい」と語った。

4-3.川上産業株式会社

ゲームをするために作られた防音ルーム「ONE・Z」を展示。
YouTube配信やボイスチャットを楽しむために、吸音・防音効果を施した。
工具不要で簡単に組み立てられる手軽さとスタイリッシュな内装が特徴だ。

4-4.きらぼし銀行

昨年eスポーツチーム「Meter(ミーティア)」とスポンサー締結したことがきっかけで本イベントに初出展。
「今後はeスポーツファンである若年層と親和性が高い、当銀行のデジタル系サービスのPR活動に力を入れていきたい」と担当者はコメントした。
ブースではMeterの選手によるゲーム配信が行われていた。

4-5.株式会社アイ広告社(T×SPORTS)

バレーボールやボーリングなどリアルスポーツのユニフォーム制作をしてきたが、昨年eスポーツのためのブランド「E’s(イース)」が誕生。
今回がイベント初出展だ。

同社担当者は「企業や団体からの問い合わせが多い。今後の課題は、一般来場者からの反響を上げていくこと。eスポーツの市場がどんどん拡大していく中で、一般ユーザーがどのような商品を求めているのかを模索中。もっと研究して自社の製品の認知度拡大を頑張りたい」と語った。

4-6.京王電鉄株式会社

eスポーツを通じて豊かな街づくりに貢献している京王電鉄。
本イベントでは格闘ゲーム「ストリートファイター」の大会「KEIO CUP STREET FIGHTER6」を主催。
一般応募だけでなくプロ選手も参加し、優勝賞金50万円をかけた戦いが繰り広げられた。

5.「ぷよぷよ」「マインクラフト」でプログラミングを学ぶ参加型企画

“子供から大人まで楽しめるeスポーツ”が本イベントのコンセプトとなっているが、親子で参加する学習企画も目玉のひとつになっている。
最近は小学校の情報の授業でゲームを使用したプログラミングが取り入れられるなど、ゲームと教育は切っても切り離せない存在になりつつある。

取っつきにくいイメージのあるプログラミングを、「ぷよぷよ」や「マインクラフト」を使って子供にも分かりやすく楽しく学ぶことができる今回の学習企画。
小学生や中学生の親子を対象とし、事前の抽選で当選した参加者に向けて、プロのeスポーツ選手やゲーム配信者を講師として迎えて開催された。

5-1.プロ選手が教える「ぷよぷよプログラミング講座」

セガが公式で行っている「ぷよぷよ」を使ってプログラミングを学ぶという企画。
「親子で楽しむ」をコンセプトに抽選によって選ばれた親子が参加し、講師には日本eスポーツ連合公認プロのぴぽにあ選手が迎えられた。


ぷよぷよプログラミング講座に参加する親子。 講師は日本eスポーツ連合公認プロのぴぽにあ選手

プログラミング体験として、
「フィールド作成」
「ぷよ落下~左右に動かす~回転させる~消すという一連の動作を作成」
「ぷよを改造する」
といった内容のJavaScriptを編集した。

5-2.人気YouTuberが登場し盛り上がりをみせた「マインクラフト講座」

「マインクラフト」を使った本企画は、ゲーム内に再現された新宿の街並みを探索しながらプログラミングを学べるというもの。
講座が行われている時間以外も自由にPCを触って遊ぶことができたため、親子で訪れる来場者で人気を集めていた。

2日目には子供から絶大な人気を誇るゲーム配信者・ドズルを迎え、「マインクラフト」を通して触れ合えるイベントも開催された。

6.「ゲームはもう遊びではない」を実感した東京eスポーツフェスタ

今年で5回目を迎えた東京eスポーツフェスタ。
本イベントに参加することで、「ゲーム=遊び」という価値観をアップデートすることができるはず。
出展事業者やセミナー登壇者たちは皆「eスポーツは今後確実に成長していく分野」と語っており、ビジネスにおいても重要な市場と言える。

順調に右肩上がりの成長を続け、情報化時代における新たなスポーツである“eスポーツ”から今後も目が離せない。

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