航空会社に預けた荷物が空港のターンテーブルから出てこないトラブル、ロストバゲージ。
これは荷物のタグ付けミスや、行先の違うコンテナへの搭載、乗客の取り間違えが原因で起こります。
ロストバゲージの原因と対策、発生した場合の対処法をご紹介します。
ロストバゲージって何?
「ロストバゲージ」とは、空港で航空会社に預けた荷物が、到着地の空港のターンテーブルから出てこないまま見つからない、荷物の紛失のことを指します。
空港での積み残しや、手違いで別の便で空輸、荷物の取り違えが原因です。また、遅れて届いた場合は「ディレイドバゲージ」と言われますが、一般的にはこれも含めてロストバゲージと呼ばれています。
ロストバゲージが発生する4つの原因と対策!
ロストバゲージが発生する4つの原因と、各原因への対策をご紹介します。
1.荷物を預けたときのタグ付けのミス
空港では、搭乗前にチェックインカウンターで、飛行機内に預ける荷物の大きさと重量を計測し、スタッフがその荷物にバーコードの付いた「タグ」を付けます。この時もし「タグ」の付け間違いが起こると、荷物は目的地とは別の空港へと運ばれます。起こってはいけないミスですが、アンラッキーにも現実に起こることがあるのです。
対策: 発行されたタグはその場で確認しよう
荷物に付けられたタグと引換のタグの番号が同じかどうかをその場で確認することが大切です。また、タグに記載されている飛行機のフライトナンバーや行き先も、必ずチェックしましょう。
2.仕分け時に違う便のコンテナに乗せられた
タグが付いた荷物は、チェックインカウンターから手荷物の仕分け場所へと運ばれます。ここでは手作業での仕分けが行なわれ、それぞれのコンテナに積まれます。しかし飛行機の遅延などで到着便が混雑すると、一度に多くの仕分けを行うことになり、違う便のコンテナに仕分けられるミスが生じることがあるのです。
対策: 古いタグは剥がす
コンテナの積み間違いに合わないためにも、スーツケースに付けたままにしている古いタグは剥がしておきましょう。古いタグがいくつも付いていると、手作業で急いで仕分けが行われるときに混乱させて、ミスを誘発させる恐れがあります。
3.他の乗客が間違えて持って行った
受け取り場所やターンテーブルで、同じ便の乗客が持って行くこともあります。似た色やデザインのスーツケースだと、他人のスーツケースを自分のものと間違うことがあるからです。
対策: スーツケースに目印を付ける
他の乗客が間違えないために、スーツケースには目立つステッカー、スーツケースベルト、ネームプレートなどを付けておきましょう。際立った特徴のないスーツケースの場合は、何かわかりやすい目印が必要です。
4.荷物を盗まれた
わざと人の荷物を持って行く「盗難」で荷物が戻ってこない場合もあります。海外では、航空会社の職員が空港で組織的な荷物盗難を行っていた、という物騒なニュースを耳にすることもあります。
対策: 貴重品は必ず手荷物で持ち運ぶ
預けた荷物の盗難を完全に防ぐことは難しいので、貴重品は必ず手荷物に入れておきましょう。とくにパスポートや財布は、手元に携帯するバッグに入れて常に持ち歩くという対策は基本です。
また、携帯電話やノートパソコン、タブレットも手荷物にまとめると良いでしょう。利用する場合は、飛行機への電波の影響を考慮して、必ず機内モードにすることを忘れないでください。
それでもロストバゲージが発生したときは
自分の荷物がターンテーブルから出てこない場合は、すぐに荷物引取所にある航空会社のスタッフに報告しましょう。
もし近くにスタッフが見当たらない場合は、バゲージクレーム(荷物引取所)の対応カウンターを利用します。
そして、荷物を預けたときに控えとして渡された引換タグ(バーコード付きの預かり証)と、航空券を提示します。
空港スタッフが荷物を探しても見つからない場合は、ロストバゲージの疑いがあるとして「手荷物事故報告書」という書類を作成します。自分の荷物のメーカーや色、形、内容物などを書き、見つかったときにはすぐに送ってもらえるように、ホテルや滞在先の住所と電話番号を記入します。
報告書の控えには、航空会社の連絡先や問い合わせナンバーなどが記載されているので、紛失しないように気を付けて保管しましょう。
まとめ
初めての海外出張は、慣れないことが多く不安もあるでしょう。
必要な対策をしっかり立てておけば、安心して出張先の仕事にも臨めます。
今回ご紹介した、ロストバゲージを未然に防ぐための4つのポイントを押さえて、海外出張の際に活用してみてはいかがでしょうか。
ロストバゲージは、できる限り未然に防ぐのが一番ですが、もしロストバゲージが発生しても、落ち着いて速やかに対処してください。
また、ロストバゲージの捜索・保証のサービスを提供している会社もあるので、活用してみるのも良いでしょう。