ビジネス基礎知識

2019.01.08

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海外出張先は安全?アジアの治安情報

日本の経済は低成長を続けています。
それに比べて経済成長が著しいのがアジアの国々でしょう。
アジアは日本からも物理的に近く、文化的に似通っている国も多いのです。
そんなアジアの国々ですが、治安状況はどうなっているのでしょうか。

治安が良いとされるアジアの国々

まず、比較的治安が良く安全だと言われているアジアの国として挙げられるのが「シンガポール」「マレーシア」「タイ」の3カ国です。
シンガポールは、アジアだけでなく世界の中でもトップクラスで治安の良い国だとされており、日本よりも安全だと言われることもあります。
シンガポールは犯罪発生率が低く、国民の防犯意識も非常に高いのが特徴でしょう。
街中には監視カメラが多数設置されているので、犯罪抑止の効果が高いのです。

マレーシアはほかのアジア諸国よりもインフラが整っているのが特徴です。
そのため、夜でも比較的安心して出歩ける国として知られています。
観光客誘致のために政府が治安の安定に力を入れているので、安全性はアジアの国の中では高いと言えるでしょう。
タイでは、デモが起こるときがありますが、その際には予告が出るので、それを把握していれば比較的安全に過ごすことが可能です。
また、MRTやBTSといった地下鉄や鉄道も清潔感があり快適だという声も多くなっています。
日本人観光客が多いので、安心感があるのも特徴でしょう。

治安が悪いとされるアジアの国々

治安が悪いアジアの国として挙げられるのが、「インドネシア」「フィリピン」「インド」の3カ国です。
インドネシアではテロ事件が多数発生しており、危険な地域となっています。
外務省の海外安全ホームページという治安情報のサイトでも、危険レベルが2となっている地域があり、不要不急の渡航はやめるようにと通達がなされているのです。

フィリピンも同じく危険レベルが2、もしくは渡航中止勧告である危険レベル3の地域があります。
危険レベル3の地域はミンダナオ島の一部やホロ島などです。
この地域では、テロ組織による身代金目的の外国人誘拐や爆弾テロなどが起こっているので、非常に危険な地域となっています。
インドでは多くの民族や他宗教などの問題を抱えています。
そのため、各地で犯罪やテロ行為などが起こっているのです。
また睡眠薬を用いた強盗や女性のレイプ事件なども多発しています。
特にデリーからカルカッタのラインは注意が必要です。

シンガポールでも避けたい地域

シンガポールは比較的治安が良く海外出張や観光でも安全度の高い国ではありますが、避けたい地域もあります。
まず、避けてほしい地域は「ゲイラン地区」です。
この地域は安い屋台も多いのですが、シンガポールの中では風俗街として知られています。
そのため、危険な客引きも多いので注意が必要でしょう。
安いホテルもたくさんある地域ですが、買春目的で利用されるホテルです。
夜に女性のみで歩くのは危険な地域ですので、近づかないほうが無難です。

リトル・インディアも注意が必要です。
この地域はインド系の人々や店舗が集まっている地域です。
過去にはスリや置き引き、暴動や殺人事件なども起きたことのある場所なので気を付けたほうがいいでしょう。
昼間に行く分には危険度はそう高くはありませんが、夜に訪問するのはやめたほうが安全です。
特に女性だけのグループで行くのは危険なのでやめましょう。

インドでも比較的治安が良い地域

治安が悪く危険とされているインドですが、比較的治安の良い地域もあります。
基本的にインドの中で危険度が高いのはデリーを含めた北インドです。
そのため、南に行くにしたがって治安は良くなる傾向が強いのです。
特にケーラ州は穏やかなので、治安もインドの中では良いほうでしょう。
もちろん、夜に1人で出歩かないなどの対策は必要になりますが、昼間に出歩く分には穏やかで外国人への対応も優しい場合が多いようです。

また、インドは日系企業の進出が盛んな国でもあります。
対前年比でみると、中国・アメリカを除けばアジアではトップとなっているのです。
日系企業が集まっている地域なら日本人の姿も多いですし、インドの中でも比較的治安が良く安全に過ごせることが多いので安心感があります。

アジアはスリや詐欺などの犯罪に注意

このように、アジアの国々には治安の良い国と悪い国の差が大きいです。
しかし、治安の良い国の中にも危険な場所はありますし、治安の悪い国の中にも安全な地域はあります。
また、アジアの国々では殺人事件などの凶悪事件よりも、スリや窃盗、性犯罪などの事件が圧倒的に多くなっているのも特徴です。
しかし、同じ国の中でも地域によって治安の状況は大きく異なりますから、自分が行く地域の治安情報をしっかりと確認しておくことが重要でしょう。

危険な地域には近寄らないようにする、夜中に人通りのない道を歩かないなど、普段から気を付けている人も多いでしょうが、海外では特に意識して気を付けなければなりません。
慣れないうちは安宿には泊まらないようにするなどの安全対策も重要です。
セキュリティのしっかりしたところを選ぶことでトラブルを未然に防ぐこともできますから、安全への意識を強く持つようにしましょう。

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