取引先への初訪問は何かと緊張するもの。
特に海外出張であれば、「名刺って必要?」「名刺交換のマナーは日本と同じ?」と、疑問や不安が頭をよぎるでしょう。
そこで、海外における名刺の意味や名刺交換のマナー、自分を主張するための名刺活用法についてお教えします!
日本と海外における「名刺」の違い
名刺って英語でなんて言う?
英語では、名刺はBusiness Cardと呼びます。
Name Cardと誤用されることが多いのですが、こちらは“名札”の意味です。
日本人が間違いやすい英単語の一つなので、注意しましょう。
名刺の役割の違い
日本のビジネスシーンでは、名刺は初対面の挨拶に欠かせないアイテムです。
中国や韓国など、アジアの隣国においても名刺の役割は日本と同様。
初対面の相手全員と名刺交換をするのが基本なので、名刺はたくさん持って行くことをおすすめします。
一方、欧米のビジネスシーンでは、名刺は必須アイテムではないようです。
アメリカでは、一般的に名刺は使われますが、日本ほどではありません。
また、イギリスやフランスでは、名刺は管理職以上の人が使うのが一般的です。
名刺の意味の違い
日本では、名刺は“人となり”であり、受け取った名刺を丁寧に扱う文化が浸透しています。
しかし、欧米における名刺の扱いは、日本とは大きく異なります。
相手に渡した名刺が、目の前でメモがわりに使われることも普通です。
それは一体、なぜでしょうか?
欧米においての名刺とは、名前や会社の情報(電話番号やEメール、あるいは肩書)が書かれた単なる“モノ”に過ぎません。
それ以上でも、以下でもないのです。
さらに、最近はビジネスシーンにおける連絡手段も変わりつつあり、Facebook MessengerやWhatsAppなどのSNSアプリが主流です。
相手と連絡がつくのであれば、名前やメールアドレスがわかれば良い、SNSアプリで十分と考えるデジタル思考の人が増え、アナログ情報、つまり “モノ”である名刺は、その役割が廃れてきています。
日本と海外における「名刺交換マナー」の違い
海外のビジネスシーンでも、初対面で名刺交換する習慣はあります。
ところが、日本の名刺交換のように、両手で渡すとか、渡す角度が大切だとか、受け取った名刺はテーブルの見えるところに並べておくとか、堅苦しいマナーはありません。
もちろん、あなたが日本のマナーに沿って相手に名刺を渡しても、大きな問題はありません。
ですが、相手もまた、自国のマナーに沿ってあなたに名刺を渡すでしょう。
たとえ、それが日本のマナーに欠けるような仕草だとしても、戸惑ったり、憂慮する必要はありません。
名刺を渡すタイミング:日本やアジア
名刺を渡すタイミングには、国による違いがあります。
日本では、名刺交換のタイミングは“出会い頭”、挨拶直後が基本。
中国や韓国でも、そのタイミングは日本と変わりません。
名刺を渡すタイミング:欧米
欧米では、挨拶と握手の後、相手とある程度の話をするのが基本。
そして、お互いの関係が構築されてから、別れ際に名刺を渡すのが一般的です。
また、欧米では相手が名刺を持っていない場合も珍しくありません。
そんな時は動揺せずに、「ノー・プロブレム」や「ザッツ・オーケー」と言って軽くやり過ごしましょう。
名刺がないからと言って、相手と連絡が取れないことはありません。
臨機応変に、メールアドレスやSNSアプリの連絡先を聞くと良いでしょう。
名刺交換で大切なこと
このように、特に欧米では名刺交換よりも、きちんと相手の目を見て挨拶し、しっかりと握手することが大切です。
そのほうが、間違いなく相手への印象は良くなりますし、商談もうまくいくでしょう。
また、どの国にも共通して大切なことは、名前の確認です。
名刺交換のタイミングで、名刺に書かれた相手の名前を見ながら、アクセントや発音までしっかりと確認しましょう。
名刺で自分を主張する方法
国ごとの名刺サイズの違い
海外での名刺交換を経験した方はご存じかと思いますが、名刺のサイズは国によっても違います。
下記に、国別の名刺サイズを記載します。
これを見ると、日本は欧米に比べると、名刺が少し大きいのです。
名刺サイズの国別比較
・日本:91×55
・北米:88.9×50.8
→アメリカ、カナダ
・ヨーロッパ:85×55
→イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダ、スイス
・北欧、オセアニア:90×55
→スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、オーストラリア、ニュージーランド
・東欧、北欧:90×50
→チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロバキア、ウクライナ、フィンランド
・中国・香港・シンガポール・マレーシア:90×54
・韓国:90×50
※参照:英語版Wikipedia
名刺で自分を主張する:「守り」の方法
もし、取引先の相手が神経質であったり、保守的な企業、一体感を大切にする企業であれば、名刺サイズの違いを嫌うかもしれません。
先に述べた名刺サイズの違いから、欧米の名刺の中に混ぜると、日本の名刺は出っ張ってしまいます。
相手の特徴を熟慮して、名刺サイズを相手に合わせるのも一つの手です。
出張前に事前準備を整え、相手国のサイズの名刺を渡せば、「私たちはあなたの仲間です」というメッセージを伝えることもできるのです。
https://raksul.com/businesscard/western/
・欧米サイズの名刺印刷なら「昇永堂」
http://www.shoeido.jp/CardSize.html
名刺で自分を主張する:「攻め」の方法
一方、逆の心理を利用するのもビジネス戦略としては有効です。
つまり、あえて人と違った名刺を差し出すのです。
最近は日本でも欧米でも、個性的な名刺を使う会社が見られます。
角が丸かったり、小さかったり、紙ではなかったり……そのデザインはさまざま。
これは、名刺を単なる“モノ”ではなく、自分を主張するアイテムと捉えていることの現れです。
競合他者との差別化を図りたい場合には、特に個性を見せつける必要があります。
そんな時、他とは違うデザインの名刺は効果的でしょう。
インパクトのある名刺を渡せば、それを話題に円滑なコミュニケーションが図れます。
名刺のデザインに込められた意味を説明すれば、より強く自分をアピールできるでしょう。
http://ymcard.jp/paper/special.asp
・ユニークでゴージャスな加工印刷専門店「DECO CARD」
http://www.deco-card.net/
名刺をマーケティングツールと考える
ニックネームの活用
海外出張での名刺交換であれば、自分の名前をしっかり覚えてもらうことが大切です。
発音しにくい日本のファーストネームを記載するよりも、欧米系の親みのあるニックネームを考えて書いておくとよいでしょう。
どんなニックネームでも構いませんが、呼びやすく覚えやすいものをおススメします。
確実に、相手とのコミュニケーションが深まるでしょう。
例えば、富田や富永という名前ならトミー、誠ならマックなど、相手が親しみやすいニックネームにするのがポイントです。
カタカナの活用
海外出張用の名刺は、名前や肩書、住所をアルファベットで記載しておくと良いでしょう。
そして、さらに有効なのが「カタカナ」の活用です。
なぜなら、漢字は中国でも使われていますが、カタカナやひらがなは日本独自の表記方法です。
特に欧米においては、クールな印象があるようです。
中でも、カタカナは外来語の表記に使うので、海外でも有効活用しやすいのです。
例えば、自分の名前をカタカナ表記して、日本人(=メイドインジャパン)であることを相手にアピールするのもマーケティング戦略的に有効です。
その代表例がユニクロ。
世界中にあるユニクロは、どの国の看板にもカタカナが入っています。
これは日本らしさを打ち出すマーケティング戦略なのです。
そんな裏技を使うのも一案です。
まとめ
~名刺はあなたの顔、されど熱意ではあらず~
とはいっても、やはり名刺はテキスト情報。
名刺を使ってコミュニケーションを円滑にすることや、相手に強く自分を印象づける有効なマーケティングツールとしての活用が期待できますが、名刺を準備したから万事OKということではありません。
それはあなた自身の行動の中にあります。
海外出張における取引先への初訪問。
合理的・論理的な話に加え、あなたのパッションを伝えることの方が、確実に交渉の成功や商談成立に近づくことを忘れないでください。
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