取材記事

2023.12.26

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「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド」「東京eスポーツフェスタ2024」PRプレイベントレポート

2023年11月21日、京王プラザホテルで同時開催された
「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド」「東京eスポーツフェスタ2024」PRプレイベント。
「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド」と
「東京eスポーツフェスタ2024」は、2024年1月26日(金)〜28日(日)の3日間にわたり、東京ビッグサイトで行われます。
これに先駆けてプレイベントでは、アンバサダーの就任発表と出展者向けの説明会などが行われました。
eスポーツやメタバースは、地方自治体が地域活性化のために取り入れたり、企業が社内レクリェーションに導入したり様々な形で広がりを見せています。
ぜひこの機会に新たな取り組みとして検討されてはいかがでしょうか。

目次

1.「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド」とは

これから世界的に市場の成長が期待されるXR・メタバース。
そしてそのためのコンテンツ産業のそれぞれの事業者による、
新たなるビジネス創出、販路拡大、さらには都内全域の活性化を図るために開催されるのが
「TOKYO XR・メタバース&コンテンツ ビジネスワールド」です。

2.「東京eスポーツフェスタ2024」とは

そしてここ数年日本でも爆発的に市場が拡大し、新たな産業の創出はもちろん動画産業、
コンテンツ産業、そして地域活性化にも繋がっているeスポーツ。
「東京eスポーツフェスタ2024」は2020年から開催され、今回で5回目となるイベントです。

3.「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド」 「東京eスポーツフェスタ2024」 アンバサダー発表

3-1.TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールドはアーティストの関口あいみ氏

まずは「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド」のアンバサダー紹介から。
今回アンバサダーに就任したのはアーティストの関口あいみ氏(以下関口氏)です。

登壇者情報
せきぐち あいみ:VR/AR/MR/NFT/メタバースアーティスト・ライブペインター。
株式会社MUSOU代表取締役、一般社団法人XRコンソーシアム理事、一般社団法人MetaverseJapanアドバイザー。
経済産業省「Web3.0時代におけるクリエイターエコノミー創出に係る研究会」委員等
その他様々な団体にてXR・メタバースの普及のために活動している。

関口氏はVRアートの制作やライブパフォーマンスを行うことで知られており、海外でも積極的に活動中。
彼女が製作したNFTアートが約1300万円で落札されたことなどはニュースにもなっておりご存知の方も多いでしょう。
そんな関口氏の「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド」
のアンバサダーのオファーを受けたときの心境はどのようなものだったのでしょうか。

ーー関口氏
私もXRを使って国内外問わず活動をさせて頂いていますが、東京を中心とした日本のXR、メタバース、
またその他のコンテンツ産業というのは世界、人類のこれからの未来を変えていく素晴らしいものだと思います。
そういった素晴らしいものが一堂に会するイベント、そこにアンバサダーとして携われるというのは、とても光栄だなと思いました。

関口氏は今年の5月にドバイでVRアートやライブペイントを行い、
また11月にもサウジアラビアでイベントを行っていますが海外でのメタバースカルチャーの反応はどうだったのかの質問にこのように答えています。

ーー関口氏
一過性のブームではなく、これからの自分たちの生活、
そして、経済圏にも関わってくるという感じで注目してる方がすごく多いという印象です。
私は一昨日までサウジアラビアにいたんですけども、たまたま会った人に、
「メタバースであなたの絵の中に入ったことあるよ!」と声かけてもらったりもして、肌で広がりというのを体感しています。

ライブペイントをする関口氏

そして自らの活動を通してこのように語りました。

ーー関口氏
私、結構ご高齢の方とか障害のある方とも取り組むことがよくあるんです。
介護施設とかに行ったとき、最初はもう高齢の方って「ああ、そういうの私はやらないから」って言うんですけど、
やったらみんな「え!?すごい!なにこれ!」って楽しんでくれるんですよ。

皆さん、ちょっとした段差があるところにも行けないんですよ。
それが疑似体験でもどこかに行けるっていうのは、本当に人生にとって豊かなことじゃないですか。
これからは多分、寝たきりの人とも一緒に走り回ったり、遊んだり、仕事をしたりっていうこともできるだろうし。

私はアートから入ったのですけど「こんなに可能性に満ち溢れたもの、なんて素晴らしいんだ!」って虜になって。
もちろん(ARやVRのゴーグルを)ここ数年でみんながつけるかって言ったら、まだ時間はかかるとは思うんですよ。
だけど、長い目で見て絶対に人類の生活の一部になるのは間違いないと思います。

だから、今からこうやって東京都が力を入れていくのはすごく嬉しいし、
これからの全人類のためになるし、ワクワクする機会だと思っています。

3-2「東京eスポーツフェスタ2024」はラトナ・プティさん

続いて、「東京eスポーツフェスタ2024」のアンバサダーの紹介です。
アンバサダーに就任したのはVTuber/バーチャルライバーグループにじさんじ所属のVtuber、ラトナ・プティさん。

登壇者情報
ラトナ・プティ:VtuberVTuber/バーチャルライバーグループにじさんじ所属の人気Vtuber。
「まだ見ぬ大地を求めて、各地をさまよう冒険家。
冒険の途中、ひょんなことからこちらの世界に飛ばされてしまう」という設定。
ゲーム実況をメインに活動。

ラトナ・プティさんがアンバサダーにオファーされたときの気持ちをお話くださいました。

ーーラトナ・プティさん
eスポーツ自体はすごく自分も好きです。
だから(オファーが)来た時めっちゃ嬉しかったんですけど、まさか選ばれるとは思わなくて緊張しています。
みんなにeスポーツや各タイトルの楽しさも伝えられるように頑張りたいと思います。

続いて、ラトナ・プティさんからは、今回のイベントの見どころ「6タイトルの全国決勝大会」についてはこのようにお話をいただきました。

ーーラトナ・プティさん
今回は、勝ったら日本一になると言っても過言ではないような形の大会だと思うので、
みんなが必死に戦ってる姿が見られるのが楽しみです。
あと、配信もされるんですけど、配信では映らない選手の必死な顔とか喜んでる顔とかは会場でしか見れないと思います。

なので、会場にぜひ来てもらって、その熱気を皆さんに感じ取ってもらいたいです!


様々な笑顔の表情豊かなラトナ・プティさん

ラトナ・プティさんのコメントにあったように「東京eスポーツフェスタ2024」では、6タイトルの全国決勝大会が行われるのも見もの。

「パワフルプロ野球」
「グランツーリスモ7」
「太鼓の達人」
「パズドラ」
「ぷよぷよカップ」
「モンスターストライク」

など、ゲーマーならずとも家庭用ゲーム機やスマートフォンで遊んだ経験がある方も少なくないはず。

自分が普段遊んだことのあるタイトルが、eスポーツという世界でどのように展開されるのかを見てみると、
また違った産業の側面を垣間見れるはずです。

4.TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールドに関する説明会・セミナー

アンバサダー発表会の後に行われた「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールドに関する説明会・セミナー」では、
前半で主催者によるイベント説明会、そして後半ではゲストの専門家によるクロストーク
「XR・メタバース等におけるトレンドと今後のビジネス展開について」が行われました。

4-1.TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールドに関する説明会

「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド」は展示商談会だけではなく様々なイベントが予定されています。

・コンテンツ産業の活性化を図る「展示・商談会」
・出店事業者等によるテーマ別「ピッチイベント」
・XR・メタバース等について学べる「セミナー・ワークショップ」
・全ての来場者が参加可能な「参加型体験企画」

4-1-1.個人事業主が参加しやすいような料金設定でより多くのクリエイターの参加を誘導

「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド」というイベントの革新性の一つが、
「より多くの個人・団体がフラット参加できる」という部分でしょう。

大規模な展示会ですと出展料金が数10万円から100万円超と高額になります。
そのためなかなか中小企業や個人の方には手が出せず、自分の作品、技術の発表の場を得ることが難しいものでした。

ですが「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド」は都内企業であれば、
一小間あたりは以下の金額での参加が可能です。(2023年11月現在)

・中小企業・団体:7万7,000円
・小規模事業者等:5万5,000円
・個人事業主等:1万6,500円
・大企業:16万5,000円

個人事業主が破格の金額で参加できるのは非常に魅力的。
より多くの方に発表の機会を設けるため「高すぎて出られない」というハードルをできるだけ低く設定しています。

4-1-2.コンテンツ産業の活性化を図る「展示・商談会」

出店対象はXR・メタバースだけではなく、ウェブ3、ai、アニメ、映像、ゲーム、
音楽配信、イベント企画制作等、あらゆる事業者が対象となっています。

東京都を中心に国内外で事業を展開する中小企業や個人事業の事業主様が出展できるイベントなので、
様々な産業界からの出店が見込まれます。

4-1-3.出展展事業者等によるテーマ別「ピッチイベント」

企業と個人の出展者のみが参加でき、優秀者には販売奨励金が交付されるピッチイベント。
ピッチイベントは以下の部門に分けられ、こちらも様々な業界が対象となっています。

XR・メタバース部門:
XR・メタバース等の分野において、市場の成長を促す魅力的な製品、
技術・サービスを発掘し、ビジネスの拡大を後押しする。
音楽部門:
XR・メタバースの空間の魅力を高める楽曲・BGMの制作等のクリエイターの発掘と活動奨励。
アニメ・キャラクター部門:
XR・メタバースの空間の価値を高める魅力的なストーリーや世界観、キャラクターなどを制作するクリエイターの発掘と活動奨励。
アバターデザイン部門:
バーチャル世界において自身のアイデンティティともなるアバターにつき、コンセプトやデザイン、
ファッションなど創造性に富んだアバターを作り出すクリエイターの発掘と活動奨励。

4-2.専門家によるクロストーク「XR・メタバース等におけるトレンドと今後のビジネス展開について」

当イベントの後半では一般社団法人XRコンソーシアム理事・一般社団法人MetaverseJapanアドバイザーである
山口 征浩氏(株式会社Psychic VR Lab 代表取締役)、関口あいみ氏(株式会社MUSOU 代表取締役)によるトークセッションが行われました。

登壇者情報
山口征浩:リアルメタバースプラットフォーム「STYLY」を提供する株式会社Psychic VR Lab代表、
一般社団法人XRコンソーシアム理事、一般社団法人MetaverseJapanアドバイザー。
様々な業界にてXR・メタバースのコンサルティングを行う。

このトークセッションではお二人の活動やXR・メタバースの現状、そして未来像についての話が主となりました。

■ブーム的な位置付け人々の暮らしに浸透してきたXR・メタバース

ーー関口氏
最新技術でのブーム的な側面で脚光を浴び、関心が高まっていたXR・メタバースですが、
最近は私たちの生活にしっかり関わってくる技術という認識が広がっています。
「目先のお金だけ」ではなく真剣に関心を持っている層が広がっている印象です。

日本ではまだ認知度の低い層もいますが、海外ではかなりの確率でメタバースの認知が広がっています。

■プラットフォームを使えば初心者でもメタバースの作品を作ることができる!

山口氏が経営する「Psychic VR Lab」の活動として、熱海の温泉スポット巡りイベントや展開するリアルメタバースプラットフォーム
「STYLY」でのプロジェクトについて関口氏と山口氏が説明しました。

ーー関口氏
この映像を見るとクオリティが高くて、凄くプロが作ったという感じがするんですが、
さっきのプラットフォーム(STYLY)を使えば初心者でもメタバースが作れるんですよ。

なので、今からSTYLYで挑戦して初めてメタバース作って個人で参加するっていうこともできますよね。

ーー山口氏
初めは難しくてわからない人が、2 D で絵を描いてみたり、自分で撮った写真とかを空間で並べてもらうだけでも、
新しい作品として成立するなと思っています。
それから大阪駅で子供達に絵を描いてもらったんですよね。
描いてもらった絵が、AR上で列車にラッピングされるというイベントを開催しました。

子供も親も見るし、そういう形でより広い層にメタバースを知ってもらえるようになると思うんですね。
そこで覚えてもらって、という動きを次につなげていきたいと思っています。

■ビジネスとしてXR・メタバースに参入する方法とは

ビジネスでXR・メタバースを展開していきたいがどうして良いのか分からない企業の存在は多数あるとし、以下のように語ります。

ーー関口氏

みなさん、長い目で見たらこの技術は素晴らしいもので、ビジネス展開もすごいものになるというのはお分かりだと思うんです。
ですが、数年後に利益がどのぐらい出るのかを現実的に考えると、ご自身の会社での事業化はなかなか難しいと思います。

ーー山口氏
今立ち上がっている構造の中で収益を出すというビジネスモデルがあれば、
新しい世界、新しい構造、新しい仕組みを作っていくというビジネスモデルがあります。
私たちスタートアップの企業はその新しい価値や構造を作っていくということが大切な役割になっています。
未来を作るためにビジネスという仕組み自体を利用していると考えています。

関氏と山口氏はこのトークの結論として、現在あるビジネスに組み込むだけでなく、
新たなビジネスをXR・メタバースで創造していくことも価値のあることだとお話しされました。

■TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールドの価値とは

そして最後に、このイベントが産業や世界を広げていくきっかけになる役割があると話されました。

ーー関口氏
大企業だったりとか興味のあるところ、あとクリエイターとか、そういったことが全部一同に会して、東京都が一緒にやるということで、
XR界隈、メタバース、 その他のコンテンツ産業が大きく盛り上がっていくターニングポイントになってほしいと期待しています。

また、こういうテーマでありながらリアルがとても大切です。
「ARとかXRのコンテンツはスマホとかinstagramで見て知った気になりがちだが実際使うのは全然違う」とも話されます。

ーー山口氏
新しいことをやる時に「実際に体験して感動する」ことが何より大事だなと思っています。

今回の展示は、見に行くのも楽しいんですけども、
やっぱり出展すると自分たちのサービスに対する参加者さまの反応を直に見ることができます。
展示は、やってみて初めて面白いところもありします。
今後は展示される方がどんどん増えて、それがきっかけになってこの業界の推進力になったらいいなと思っています。

5.東京eスポーツフェスタ2024に関する説明会・セミナー

こちらは並行して行われた「東京eスポーツフェスタ2024に関する説明会・セミナー」。
イベントの説明会及び株式会社メイクウィル代表取締役川口 康裕 氏によるビジネスセミナー、
そして後半では川口氏と元スクウェア・エニックス 米国法人COO 大士郎氏によるクロストークが行われました。

登壇者情報
川口康裕:eスポーツビジネスコンサルティング会社「株式会社メイクウィル」代表取締役。
数多くのeスポーツ関連セミナー/イベントにて登壇、精力的にeスポーツの普及活動に取り組む。

岡田大士郎:米国スクウェア・エニックス元社長・COO、株式会社HLD Lab代表取締役社長・CEO、
一般社団法人ファシリティ・オフィスサービスコンソーシアム(FOSC)副代表理事、
その他様々な団体にてゲームカルチャーの「わくわく」を推進する。

5-1.東京eスポーツフェスタ2024とは

5-1-1.ゲーム産業はもちろん、スポーツ関連産業を始め多様な業界が参入するeスポーツ

今回はゲーム関連企業の出展等はもちろん、
・競技大会等の動画配信チャンネルでの企業PR動画配信
・出展者の交流機会(事業者の交流会等)
・eスポーツの魅力に触れることのできる体験企画、プログラミング講座などの学習企画
・eスポーツ関連技術について学ぶことのできる関連セミナー

など、単にゲーム紹介にとどまらない多様な企画で、ゲーム好き以外の様々な層が楽しめ、役立つ内容となっています。

5-1-2.出展のブースづくりや企画はコンシェルジュがサポート

初めて出展する企業は「何をどうすれば良いかわからない」という理由で出展を見合わせる企業も多いと思います。
今回は事務局のコンシェルジュが出展を全面的にサポートしてくれます。

どのようなビジネス面での目的があるかを相談して、それに効果的なブースづくり、
そしてターゲット層との商談の方法なども相談が可能です。
※出展の募集は現在終了しています。

5–1-3.リアル開催はもちろんオンライン開催も充実

最近では様々な展示会でオンライン開催をしていますが、ほとんどがYouTube等のメディアをひとつだけ使用しています。
それに対し、「東京eスポーツフェスタ2024」は複数の媒体で配信されるのが特徴的です。

具体的には、下記のとおりです。

ニコニコ生放送:
ご存知ニコ生。生配信の老舗メディアで国内最大級のライブ配信サービスです。
YouTube:
世界最大の動画共有サービスで現在は生配信も大人気です。
Twich:
元々はゲームに特化した生配信のプラットフォームで、現在もゲーム配信が圧倒的で、ゲームファンの層が非常に厚いのが特徴です。
OPENREC.tv:
比較的新しいサービスです。ゲーム実況などを中心に、その他オリジナル動画コンテンツを強みにしています。

それぞれのサービスにユーザーが住み分かれているので、複数のサービスで配信されることでより多くの属性のユーザーにリーチできる仕組みです。

5-2.ビジネスセミナー「テーマスポーツ産業及び関連産業の取り組み事例」

eスポーツは様々な産業にどのような可能性をもたらすのでしょうか。
株式会社メイクウィルの代表取締役川口康裕氏が登壇、その事例と参入ビジネスについてお話されました。

■Eスポーツ人口は思ったよりずっと多い!様子見している場合ではない

ーー川口氏
eスポーツの市場規模のお話にいきたいと思います。
日本のeスポーツファン人口は現在約1000万人、日本人口の約13人に1人がeースポーツファンというところまで成長しています。

2025年にはなんと約1200万人と予測。
日本人口の10人に一人がeスポーツファンになるという成長が見込まれておりますが、
1200万人を超えると、なんとJリーグのファンを抜くと言われているんですね。

これだけ成長性が期待されているにも関わらず様子見をしている企業様が圧倒的に多いので、
「様子見をしてる場合じゃありません。 早く参入しないと取り残されてしまいますよ」と伝えていくのが私の仕事でもあります。

■日本のeスポーツ関連産業の現在の経済規模と内訳

続けて、川口氏はeスポーツ関連産業についてこのように説明しました。

ーー川口氏
日本のeスポーツ関連産業の経済規模は2023年の見込みは約129億円、2025年には約179億円になるだろうと言われています。

そしてこの内訳が、放送権は約20%、スポンサーが約60%。2つ合わせて80%。
残りの20%を、チケット、アイテム課金、賞金、グッズ、著作権の許諾、
ストリーミング等で占めているのですが、正直いってバランスは非常に悪いです。

このバランスをよくするには、やはりチケット、アイテム課金、グッズなどが伸びていかなければならない。
ですがすでに、1万人集客のイベントチケットがなんと1時間で売り切れるというようなことも実際に出てきております。

「面白ければチケットが高くても見にいく」という文化ができつつあるので、
チケットの売り上げやそれに伴ったグッズ販売などがこれから徐々に伸びていくと思われます。

■今後期待できるeスポーツと相性の良い10業種

そして川口氏はeスポーツの利益構造、eスポーツで人気のジャンルや必要とされるeスポーツ製品、
その後に参入するビジネスについて話されました。
さらに特にeスポーツと相性の良い10の業種について詳しく説明されました。

1:食品、飲料関係
特にプレイ中喉が渇いたりしますのでドリンクを飲むことが必要。
飲食関係は非常に最適。
ただし、アルコールの扱い方は要注意。

2:アパレル、小売
最近はかっこ良さを全面に押し出しているeスポーツチームがある。
そういったチームはファッション(ブランド)と組んで新しいブランドを作ったりというケースが実際に生まれている。

3:自動車、バイク、自転車
自動車、バイクは若者離れが進んでいるので、そういった市場へのPR効果が非常に期待できる。
車は高価だと思う若者に対して、リースという値頃感のある方法を伝えるなど、新しいPRができる。

4:不動産
ゲーミングシェアハウス、マンション等は相性が良い。(※)
賃貸関連も、大学入学、もしくは社会人になって引っ越しをするような世代に対して非常に効果的にPRできるチャンス。
※ゲームは声や音を出したりするので一般的なアパート・マンションでは
騒音問題になってしまうということでゲーミングシェアハウス等のニーズが高まっている。

5:人材
新卒のエントリー数が約100倍に増えたという企業が実際に生まれてきている。
特にBtoB企業には大きなチャンス。
特に知名度があまりないBtoB企業は、知名度を上げるという意味で、eスポーツに取り組むことで新卒へのPRができる。

6:it、web管理
特にPCユーザーは学生時代の時からかなりPC高いスキルを持っているので、そのスキルをそのまま生かす即戦力として活用できる。

7:旅行、 交通機関
閑散期や過疎化が進むエリアでeスポーツを行うことで、旅行者を集客するチャンスができる。
地方創生でもeスポーツが採用されているケースが生まれている。

8:金融機関
社会人になると必ず会社からの振り込み口座が必要になるので、若者への新規口座開設や各種投資のPRは大きなチャンス

9:文教
マインクラフトのように遊びながらプログラミングが学べるゲームが増えている。
こういったゲームもeスポーツにどんどん採用されていくと考えられる。

10:行政
eスポーツはイベント開催、施設開設など、 地域発展に大きな可能性を秘めている。
こういったイベントが47都道府県でどんどん開催されていくと、地方創生の新しいビジネスチャンスが生まれる。

■eスポーツ市場から拡大する市場を獲得しよう!

eスポーツの参入イメージをまとめました。
10代から30代に対して効果的なアプローチができる。そして、比較的低価格での広告効果が期待できる。
競合他社より先に参入することにより、先行メリットを強化。
eスポーツ参入企業には、新卒、第二新卒世代のエントリーが確保し、採用の幅が拡大。約1000万円市場を開拓できる。

ーー川口氏
この1000万人のeスポーツ市場から、次はPCユーザー層、そしてインドア層と、この輪がどんどん広がっていきます。

PCユーザー層は、おそらく日本人口の半分ぐらいかと思うんですが、1000万人から6000万人ぐらいに膨れ上がりますね。
そして、インドア層は8000万人、9000万人ぐらいはいると思うんですが、この輪がどんどん大きくなっていきますので
eスポーツを通じて新しい事業を開発すると新しい市場を獲得することができるんですね。

こういったチャンスを既にeスポーツを通じて発見することができますのでぜひ皆様にはどんどん参入していってほしいなと思います。

5-3.クロストーク「eスポーツの新たな潮流・今後の展望について」

次に川口氏と元スクウェア・エニックス 米国法人COO岡田大士郎氏によるクロストークが行われました。

■Eスポーツの今後の可能性や注目している動きについて

ーー川口氏
私、実は46歳です。
小学校の時からファミコンがあるという、いわゆるファミコン世代で中学に入ってからは
ストリートファイター2にかなりハマってずっとゲームセンターにいたというような、そういう時代の人間です。

ですので私ぐらいの世代は「ゲームを使ってビジネスで何かできることないのかな」
「自社でいいスポーツを活かせることできないのかな」
と考えていただける方が非常に増えてきてるなっていうのはかなり感じております。

ーー岡田氏
皆さま、スクウェアエニックスのファイナルファンタジーとかドラゴンクエストをやったことがあるかもしれません。
私はそちらで13年ほど仕事をさせていただいた経験から、
このeスポーツというゲーム・エンターテインメント のワクワクをどのように感じて、それを生活の中に取り入れていくかを考えています。

また暮らしの中における教育、学び、仕事に、これからはゲーミフィケーションというアプローチをする中で、
eスポーツを活用できる領域がどんどん増えてくるんじゃないかなと思います。

ーー岡田氏
ラーニングeスポーツという視点もあるでしょう。
ビジネスeスポーツという話をしても楽しいし、クイズ形式で子供たちが楽しみながら、
ナレッジ、知識、そういったものをバトリングしながら楽しんでいくというeスポーツもあってもいいかもしれません。

ワクワクの一番根底にあるものを、eスポーツをはじめとしたゲームを生かして、社会実装する環境を提供できればと感じています。

■「eスポーツ向け」のデバイス等の新規の開発となった時にどういう視点で考えれば良いのか

ーー川口氏
まずゲームを楽しむ人たちのペルソナー設定のところからやるべきかなと思います。
例えば世界初のボディカラー「ホワイト&ピンク」のディスプレイ開発に成功した私の例で言いますと、
25歳の女性というペルソナ設定して商品化していたんですね。

ターゲットは、18時に仕事が終わり、20時から23時が自由時間で、この間にゲームをします。
モニターのスペックはどの程度で何にこだわるか。
人口がとても重要で、世界のゲーム人口は何人で、そのうち女性は何%かなどを調べ上げ、作った提案書が採用されました。

このように、商品の背景にあるペルソナ設定が非常に大事です。

■ゲームやスポーツの世界にのめり込んでもらう、楽しいワクワクを感じてもらうためにはどういうことを考えたら良いのか

ーー岡田氏
コロナの真っ最中に任天堂が出した「あつまれ どうぶつのの森」を私はかなりやり込みまして。
相当島作りをやったんですが、 ものすごく面白くできてるんですね。

私は今年68歳なんですが、こんな爺さんがよくやったって言われるんです。
ですが、可愛らしいキャラクター、そして釣りを楽しむといった日常の中でのワクワクをさりげなくゲーム中に呼び込んでくれています。

そして、実はあのゲームはメタバースゲームなんですね。
もう完全にウェブ3ーゲームで1つの経済を作ることもできる余地があります。

人間はやっぱり楽しいもの、美しいもの、綺麗でワクワクするものが好きですよね。
綺麗な色合い、音楽、そしてゲームから香りが出てくるような時代になったら、もっとワクワクします。

それを教育に、仕事に作り出していくっていうことがゲーミフィケーションです。
ワクワクしながら働く、暮らす喜びをゲームの力で作り出したい。
その中で、eスポーツは新しい、とても素晴らしい可能性があると思います。

■eスポーツの活用事例や可能性

ーー川口氏
私が注目しているのは、ずばりシニア層と、あと障害者層ですね。
eスポーツのいいところは運動としてのスポーツと違って、手と頭、あと目が動けば対等な立場として対戦ができます。
年代と性別問わず、例えば親子三代で同じ土俵で戦えるというのは、非常に大きなメリットかなと思っています。

特にシニア層はかなり取り込みができると思います。
例えばレーシングゲームは、マニュアル車の運転ができれば新たにルールを覚える必要もないので、とても親和性が高いのですね。

任天堂が高齢者向けの施設に対してゲーム機を提供して社会実験的なものをやっていくというリリースもありました。
日本が特に少子高齢化社会というのもあり注目されていますので、eスポーツフェスタもそういうことができたら面白いと思います。

ーー岡田氏
私自身がシニアなのですが、同世代の人たちはゲームコントローラーをうまく使えなかったり、あまり慣れてない人もいるんですね。
私自身、実はブレインサイエンス、考えただけで動くような研究もしていました。
究極は、眼鏡をかけて首を振るだけで対戦ができるようなものが、近い将来できてくる可能性を感じます。

寝たきりであったり障害を持たれたりする人たちが外とのつながりを絶たれている。
それがこのネットワークの中で対戦をしながら、いろんな方と戦いなり、競争し合う中で、
体が不自由ということを忘れる瞬間っていうのがあると思います。

また高齢者や介護施設の利用者に限らず、様々な方たちが活動している中でレクリェーションの場を作る、チームビルドをする、コミュニケーションを促す。
ゲーム中でやる中で、意識を合わせる時間を共有するところがコミュニケーションを深める学びになるような使い方も、考えていきたいですね。

■出展を考えられている方へのメッセージ

ーー川口氏
eスポーツっていう言葉が一人歩きしすぎていて、
様子見をしてらっしゃる企業様が非常に多いというのを、実際肌ですごく感じております。
2025年には日本人の約10人に1人がeスポーツのファンになるという時代がきます。
Jリーグを抜くって相当すごいことですよ。

特に競合他社への先行メリットというのは非常に大きいので、ぜひとも早めに参入していただきたいと思っています。

ーー岡田氏
私は今海外、グローバルな視点でのこのゲーミフィケーション活動をやっているんですが、
サウジアラビアが世の中が石油から脱皮しなきゃいけないという流れの中で何を考えてるかというとeスポーツを考えています。
若い王様たちがeスポーツに非常に熱心で、海外の視点でもイeスポーツはとても注目されています。
アジアの人たちも、eスポーツで ビジネスを広げています。

ですので、日本も今こそeスポーツというものをもう一度考えて、
そして各社の活動を応援をしながら日本を盛り上げていければなと思っています。


左から川口氏、岡田氏、太田氏(主催、東京都担当)、あおこ氏(MC)、山口氏(イベントプロデューサー)

6.参加するだけで最先端に触れられる

初めて東京都が主催する「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド」
そして今回5回目となる「東京eスポーツフェスタ2024」。
出展するのはもちろんですが、出展せずともぜひ足を運んではいかがでしょうか。
これからの世界に確実に必要となる様々な面白い仕掛けやコンテンツが、あなたのビジネスのアイデアになることは間違いないでしょう。

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