取材記事

2024.08.23

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定年後の地域貢献を模索する旅【仕事旅行体験記】

現場の声に背中を押された

皆さん、定年を控えた頃から「地元に恩返ししたい」と漠然と思うものですよね。
でも一体何から始めたらいいのか、なかなかピンとくる活動が見つからない。
そんな悩みを抱えていた方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな思いを抱えていたWさんが仕事旅行社のプログラムに参加し、
定年後の新たな活動の道筋をつかめるようになったお話をご紹介します。

Wさんは企業の人事部門に長年勤めてきた58歳。
「会社勤めが長すぎたせいか、漠然と地元の九州に何か恩返ししたいという思いはあったものの、具体的なイメージが持てずにいました」
と話してくれました。

そんな中で目に止まったのが、仕事旅行社のプログラム。
実際の活動の現場に触れ、ヒントを得ようと思い立ったそうです。

「長年組織の中で仕事をしてきて、行政に頼るだけでは限界があると感じていました。
民間の活動の実態を肌で感じる機会があれば、自分なりの地域貢献のヒントが見つかるのではと考えたんです」

Wさんが実際に訪れたのは、千葉県のシラハマアパートメントと岩井駅前交流拠点boccsの2つの現場です。

シラハマアパートメントは2010年に開業した合同会社ウッドが運営する廃校を活用した複合施設で、
ゲストルーム、シェアオフィス、レストランなどを展開。
地域交流やコミュニティデザインが高く評価され、経済産業省の地域未来牽引企業にも選定されています。

一方のboccsは、岩井駅前で観光客と地域を繋ぐ私設の交流施設。
名産品販売やイベント開催、学習塾運営など、地域と世代を超えた交流の場を提供しています。

過疎や高齢化といった地域課題に向き合うこの2つの現場から、Wさんは多くを学んだそうです。

「行政との付き合い方など、地域の信頼を得るための努力が勉強になりました」と、シラハマアパートメントでの体験を振り返ります。
一方のboccsでは、地域おこし協力隊の方々との交流から多くを得たそうです。

「現場で感じた課題や悩みは、今後の自分の活動に活かせそうですね。若者ならではの斬新なアイデアにも刺激を受けました」

しかし同時に、地域おこしの難しさも実感したそうです。

「参加前は成功事例ばかりを想像していましたが、うまくいかない部分の方が多いと知りました。
特に住民との信頼関係作りは、どちらの現場でも共通の課題でしたね」

一方で、行政との付き合い方のコツや、地域おこし協力隊の受け入れ方など、具体的なヒントも得られたそうです。

「行政と民間の架け橋になれるのは、人事畑を歩んだ自分の強みかもしれません。
そう考えると、新たな可能性も見えてきました」

今回の体験で、Wさんは前を向く勇気を持てたそうです。

「九州に帰り、民間と行政をつなぐ活動に携わりたいと思うようになりました。
定年後は地元に活動の拠点を作り、地域おこし協力隊の受け入れ先となる自治体を探す予定です」

「シラハマさんのように、地道な活動で地域の想いを形にしていきたい。
行政との対話を大切にしながら、小さな一歩を踏み出したいと考えています」

仕事旅行社の体験を経て、Wさんはセカンドキャリアへの意欲を新たにしたようです。

そして最後に、Wさんから同世代のシニアの皆さんに向けたメッセージがありました。

「会社を退職したからと言って人生が終わりだなんて思わないでほしいですね。
社会課題の解決に挑戦してみませんか?」

「仕事人間だった人ほど、この体験をおすすめします。
今まで経験したことのない世界に飛び込むことで、新しい人生の可能性を見出せるかもしれません」

「定年後の生き方に不安を抱えているなら、ぜひ仕事旅行社を訪れてみてください。
平凡なサラリーマンの自分でも、地域の役に立つことができると教えてくれる場所がそこにはありました」

人生100年時代の今、セカンドキャリアの過ごし方に正解はありません。
でも一歩を踏み出し、自分の強みを発揮する場を見つける。そういった勇気と意欲さえあれば、きっと新しい道が切り拓けるはずです。

「会社を卒業したら、次は地域社会に貢献したい」
そんな意識を持つシニアの方は多いはず。仕事旅行社のプログラムは、まさにそんな方々に新たな活躍の場を提供してくれます。

また企業の人材開発担当者の方におかれましても、従業員のキャリア転換期の研修の選択肢としてご検討いただければと思います。

人生の新しいページを拓く挑戦に、私たちが全力でサポートさせていただきます。
一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

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