ヘルスケア

2026.01.13

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紫外線は疲労の原因?日に当たると疲れるメカニズムと対策を解説

紫外線を浴びた日に、疲労感を覚えたことはありませんか。
紫外線の影響といえば、日焼けやシミ、シワなどが挙げられますが、疲労も紫外線が大きく関わっています。
では、なぜ紫外線が疲労の原因になるのでしょうか。

この記事では、紫外線によって身体が疲れる理由と防止策、すでに疲れてしまったときの対処法を紹介します。
疲れにくい身体づくりにも活用できるので、できることから紫外線対策を始めてみましょう。

1.3種類ある紫外線

紫外線とは、太陽光の一部で、波長が約10〜400nm(ナノメートル)の目に見えない電磁波のことをいいます。

紫外線は「UV」とも呼ばれており、英語の「Ultraviolet Ray(紫を超えた光)に由来します。
太陽光線は波長の長さによって、紫、青、水色、緑、黄色、オレンジ色、そして赤に見えます。
そのなかでも最も波長が短い紫色の光よりも、紫外線は波長が短いことから、この名がつきました。

なお、紫外線は、波長によってUV-A、UV-B、UV-Cの3種類に分けられます。
それぞれ、人体にどのように作用するのか見てみましょう。

1-1.光老化の原因となるUV-A

UV-Aは肌の奥(真皮)まで到達し、肌のハリや弾力を失わせ、シワやたるみなどの光老化の原因となります。
ガラスを透過するため窓から室内に届きますから、屋内にいても要注意です。

1-2.日焼けやシミ・そばかすの原因となるUV-B

肌の表面(表皮)に強く作用し、日焼けによる炎症(サンバーン)や、シミ・そばかすの原因となるのが、UV-Bです。
しかし、UV-Aのようにガラスを透過しないため、室内にいるときはUV-Bの影響はさほど気にしなくて良いでしょう。

また、UV-Bは、骨の健康を維持する、免疫機能を高める、そして精神安定といった効果を持つビタミンDの生成を促す働きもあります。

1-3.地上には届かないUV-C

最も波長が短く、エネルギーも強いですが、オゾン層によってほとんど吸収されるため、地上には届きません。
殺菌作用があり、除菌製品などに利用されています。

2.紫外線が疲労の原因となる理由

紫外線を浴びると日焼けやシミ・そばかすなどの肌トラブルだけでなく、次のような疲労の症状が現れるケースがあります。

【紫外線による疲労の症状】
倦怠感
眠気
めまい
頭痛
目の疲れ・痛みなど

紫外線に当たると、なぜ上記のような症状が現れるのでしょうか。
その理由を次から解説します。

2-1.紫外線で身体の疲労感を覚える理由

目に紫外線が当たることで、体が疲労します。
目に紫外線が当たった際の刺激が脳に伝わると、脳内で活性酸素が大量に分泌されるためです。

活性酸素は体内に侵入したウイルスや細菌などを攻撃して身体を守ったり、細胞と細胞の間で情報を伝えたりする役割を担っていますが、過剰に分泌されると自律神経の細胞を傷つけます。
すると、自律神経のバランスが崩れ、全身の疲労や倦怠感、眠気、めまいといった症状を覚えるという仕組みです。

2-2.紫外線で痛みや眠気が現れる理由

紫外線によって頭痛や目の疲れ、眠気といった症状が引き起こされる理由も見てみましょう。

【頭痛】
強力な紫外線によって体温調整機能が乱れると、脳の血管が拡張し周囲にある三叉神経という脳神経が刺激されて炎症が起きるため、頭痛が生じます。

また、頭皮の神経が紫外線によって刺激されることで、頭が痛くなるケースもあります。

【目の疲れ】
目に紫外線が当たると、目の内部にあるピント調整を担う毛様体筋が緊張状態となることから、目の疲れを感じます。
また、紫外線によって角膜が傷つき炎症が発生すると、痛みや異物感、一時的な視力低下を招くこともあります。

【眠気・倦怠感】
日焼けをすると、眠気や倦怠感が生じることがあります。
日焼けをして皮膚の細胞が損傷すると、炎症性サイトカインと呼ばれるタンパク質が放出され、組織を修復するため炎症を引き起こします。
炎症性サイトカインには睡眠誘発作用があり、脳に眠気を誘発するシグナルを送るため、日焼けをすると眠気や倦怠感が生じるのです。

紫外線に当たると日焼けするメカニズム
日焼けはメラニン色素という細胞によるものです。

皮膚の細胞が紫外線による刺激を感知すると、メラノサイトという細胞からメラニン色素が大量に発生します。
メラニン色素とは、皮膚や肌などに存在し、肌や髪の色を決める色素細胞のことです。
紫外線から身体を守る役割を担っていますが、過剰に発生すると、色素が肌に沈着するので肌の色が黒くなるのです。

また、目が紫外線に当たっても日焼けします。
紫外線が目に当たると目の表層に炎症が発生し、その刺激が脳に伝わります。
すると、脳内でメラニンを増やす働きをする「メラニン細胞刺激ホルモン(MSH)」が分泌され、MSHが全身に行き渡ることで、肌が黒くなります。

3.紫外線による疲労を防ぐ紫外線対策

紫外線の影響を避けるには、肌や目が紫外線に当たらないようにすることです。
適切に紫外線対策を行えば、紫外線による疲労を最小限に抑えられるでしょう。
この章では、具体的な紫外線対策を紹介します。
日焼けやシミ、シワの予防だけでなく、疲れを防ぐためにもぜひお試しください。

3-1.紫外線が強い時間帯の外出に気をつける

紫外線による疲労を防ぐためには、紫外線量が増える時間帯を把握することが重要です。
紫外線が強いときは外出を控えれば、紫外線によって疲れてしまうことを防げます。

紫外線がもっとも強いのが午前10時から午後2時ころで、特に正午が紫外線のピークを迎えます。
特に夏のお昼どきは、紫外線が非常に強くなりますので、できるだけ屋内で過ごすのがおすすめです。
例えば、お昼休みにオフィスの外でランチをとるなら、紫外線による疲労を防ぐためにテラス席より、屋内の席を選ぶと良いでしょう。

また、紫外線量は天気によって左右されます。
紫外線は雲や大気中に浮遊する液体や微粒子によって遮断されるため、曇や雨の日は弱まりますが地上に降り注いでいますから、対策は怠りなく。

なお、紫外線量を把握するには、以下の方法があります。

【スマートフォンのアプリ】
IPhoneなど、スマートフォンには天気予報アプリが搭載されており、リアルタイムな紫外線量も把握できるものがあります。
以下はIPhoneの天気予報アプリの画面です。
紫外線の強さが表示されるほか、日焼け止めを塗ったほうが良い時間帯も教えてくれます。


画像:筆者撮影

【紫外線チェッカー】
紫外線が当たると色が変わり、その色によって紫外線の強さを判断するのが紫外線チェッカーです。
シールタイプやキーホルダータイプのものなど、さまざまな形状のものがあるので、使いやすいものを選ぶと良いでしょう。

よく使うものにシールタイプの紫外線チェッカーを貼っておく、バッグにキーホルダーをつけておくなどすれば、アプリをチェックしなくてもすぐに紫外線量を把握できます。


画像出典:https://item.rakuten.co.jp/honokaze-2/g10026-g/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_101_0_0

注意したい紫外線の反射
紫外線は、空からだけでなく地面からも反射しています。
なぜなら、地面から紫外線が照り返しているため。

次のように、地面によって紫外線の反射率は異なります。

【紫外線の反射率】
・アスファルト:10%
・草地・土:10%以下
・砂浜:10〜25%
・水面:10〜20%
・新雪:80%

注意したいのが海辺や雪が積もっている場所です。
特に新雪は紫外線の反射率が高く「雪焼け」という症状になることも。

一方、草地や土は反射率が低めです。
しかし、登山などで標高の高い場所にいる場合は、地面が草地や土であっても、紫外線対策を怠らないよう注意を。
標高が高いほど大気が薄くなり、紫外線を錯乱・吸収する空気中の分子やチリも減少し、紫外線を遮断する力が弱まるからです。

3-2.UVカットアイテムで紫外線を遮断する

紫外線は皮膚や目に当たらないよう、物理的に防ぐのが最も効果的だといわれています。
ですので、帽子や日傘、ウェアなどを活用して、紫外線に当たらないようにするだけで、疲労を予防できます。
さまざまなメーカーから紫外線対策に特化したものが販売されているので、試してみてください。

なかでもおすすめなのが日傘で、猛暑が続く近年は多くの種類の日傘が販売されています。
身体全体を覆えるので皮膚が紫外線に当たりませんし、頭も顔も陽に当たることを防げるので、目も紫外線から保護できます。
なお、毎日放送が日傘の効果を独自に調査したところ、日傘を指すことで紫外線を1/40までカットできることがわかりました。

日傘を使用する男性が増加中
以前は、紫外線対策をしたいけれど人の目が気になって日傘をさすことに抵抗があるという男性が少なくありませんでした。
しかしここ数年は、猛暑対策や美意識の高まりから日傘をさす男性が増えてきており、「日傘男子」という言葉が生まれたほどです。
男性が日傘を使うことに抵抗がなくなってきていると言えそうです。

最近は、男性向けの日傘が販売されていますので、まだ持っていないという方は、購入を検討してみると良いでしょう。
日焼け止めを塗るのが面倒だと感じる人は多そうですが、日傘なら、ササッと開くだけなので便利です。
忙しいビジネスパーソンでも取り入れやすいですよ。

3-3.日焼け止めのSPF数値を過信しない

紫外線対策としてまず思い浮かべるのが日焼け止めでしょう。
日焼け止めは紫外線対策に非常に有効ですが、注意したいのがSPFやPAの数値です。

日焼け止めには、UV-Bの防止効果を示す「SPF(数値で表記)」と、UV-Aの効果を表す「PA(+の数で表記)」が記載されています。
SPFは数値が高いほど、PAは+の数が多いほど、日焼けを防ぐ効果が高いとされていますが、これらの数値は絶対ではないことを覚えておきましょう。

なぜなら近年は、これらの数値は正確ではないといわれているためです。
SPFの数値を決定する際は「インビボ測定」と呼ばれる、人の肌で測定する方法が採用されています。
ところが、人の肌による日焼けのしやすさは、肌の色などさまざまな要因によって異なるものです。
そのため、正確な数値化を算出することが難しいとされています。

ですから、SPFやPAが高いものを使用しているから大丈夫だと過信せず、SPF・PAはあくまでも目安としてとらえておきましょう。
また、製品にもよりますが2〜3時間ごとに日焼け止めを塗り直したり、前述した紫外線カットアイテムと併用したりすることで、しっかり紫外線を防げます。

【日焼け止めの選び方・参考動画】
大手メーカーで化粧品成分の配合に関する研究をしていた、化粧品系研究Youtuber「すみしょう」さんの動画が参考になります。
前述したSPF・PAの数値の測定方法についても解説しています。


画像引用:https://www.youtube.com/watch?v=rIC2DawFLMQ

「飲む日焼け止め」では日焼けを防げない
近年、「飲む日焼け止め」などの通称で販売されているサプリメントを目にした人がいるかもしれません。

しかし、これらのサプリメントでは日焼け止め効果はなく、あくまでも日焼けのダメージを軽減するものです。
抗酸化作用のある成分やビタミン類が含まれており、紫外線による活性酸素の発生を抑えられます。
よって、飲む日焼け止めは日焼けダメージを抑える補助的なものとして服用すると良いでしょう。
活性酸素の発生が抑制されれば、紫外線による疲労も予防できる可能性があります。

3-4.目を紫外線から守る

前述したように、目から入る紫外線も日焼けや疲労の要因ですから、サングラスをかけて目を紫外線から保護することで、日焼けも疲労も防げます。

サングラスはUVカット機能のあるものを選ぶことが鉄則です。
特に、色の濃いサングラスを選ぶときは、必ずUVカット機能が十分にあるかチェックしましょう。
色が濃いサングラスをかけると視界が暗くなるため瞳孔が開き、かえって多くの紫外線を取り込んでしまいますので、ご注意ください。
紫外線カット率99%以上、または紫外線透過率1%以下と表示されているものを選ぶと安心です。

4.紫外線に当たって疲労を感じているときの対処法2つ

疲労感がいつもより強く感じるときは、紫外線対策が不十分、または紫外線が強いのかもしれません。

そのようなときは、次のような対処法を試してみてください。
疲労からの回復スピードが上がれば次の日に疲れを持ち越して仕事のパフォーマンスが落ちることも防げるでしょう。

4-1.食べ物で活性酸素の発生を抑える

2章で述べたように紫外線による疲労には、活性酸素が要因しています。
ですから、紫外線を浴びたら、活性酸素を減らしたり、大量発生を防いだりしてくれる抗酸化作用のある食品を食べることで疲労回復が図れます。

抗酸化作用のある栄養素を含む食品は以下のとおり。

ビタミンC:イチゴ、キウイ、パプリカ、ブロッコリーなど
ビタミンE:ナッツ類、アボカド、かぼちゃ、うなぎ、ツナ缶など
ポリフェノール:ブルーベリー、赤ワイン、緑茶、カカオ、コーヒーなど
カロテノイド:トマト、ほうれん草、かぼちゃ、スイカ、鮭、エビ、カニなど
ルテイン:緑黄色野菜(ケール、小松菜、ほうれん草など)、卵の黄身、豆苗、パセリ、バジルなど

特に、トマトに含まれるリコピンは紫外線によって発生する活性酸素の除去作用が高く、疲労回復のほかにも、日焼けやシミを予防してくれる強い味方です。
リコピンは油と一緒に摂取すると、体内に吸収しやすくなるので、トマトジュースやトマトスープにオリーブオイルを入れるのがおすすめです。

また、カロテノイドの一種である「ルテイン」は、紫外線対策のために積極的に取り入れたい栄養素です。
目から入る光を受け取る水晶体や網膜の後半部に含まれており、紫外線などの光から目を保護してくれるため、天然のサングラスとも呼ばれています。

なお、ルテインは体内で自力で合成できず、年齢とともに減少してしまいます。
40~50代以降で始まる目の機能の衰えは、ルテインが減少しているのかもしれません。
上記した食品やサプリメントで補うとよいでしょう。
リコピン同様に、油と一緒に摂取すると吸収されやすいですよ。

地球上で最も多くの栄養素を含むと言われているモリンガ
インドや東南アジアなどで栽培されているモリンガは、地球上の植物の中で最も多くの栄養素を含むと言われており、抗酸化作用の高い食材のひとつ。
活性酸素の抑制に効果的なポリフェノールやビタミンC、ビタミンEなども豊富です。
ただし、モリンガを乾燥させるとビタミンCが減少するため、サプリメントやパウダーで摂取する場合は、他の食品でビタミンCを摂りましょうす。
また、腹痛や消化不良といった副作用があるので、身体に合わないと感じたら摂取を控えてください。

日本では、葉などの生のモリンガの入手が難しいですが、サプリメントやパウダータイプならECサイトで購入できます。

4-2.質の良い睡眠をとって疲労を回復する

紫外線を浴びた日は、質の良い睡眠をとって疲労を回復しましょう。
質の良い睡眠をとれば、疲労回復を促す成長ホルモンの分泌が促されます。
さらに、成長ホルモンには紫外線による肌のダメージを修復し、肌の再生を促してくれる効果もあります。

質の良い睡眠とは、入眠から3時間で深い眠り(ノンレム睡眠)に入ることを指します。
成長ホルモンが最も多く分泌されるのはノンレム睡眠中なので、長時間眠ることよりも深く眠れるよう、睡眠の質に気を配りましょう。

質の良い睡眠をとるには、次のような行動がカギです。

・毎日、できるだけ同じ時間に就寝し起床する
・朝起きたら太陽の光を浴びる
・寝る前にスマートフォンやPCなどの使用を控える
・就寝前に激しい運動を避け、ストレッチやヨガなど軽い運動を行う

上記すべてを行わなくても睡眠の質が向上し、翌朝に疲れを持ち越さないという人は多いので、できることから実行してみましょう。

紫外線による良い影響
「紫外線は疲労の原因となるし、肌を老化させるから徹底的に防ぎたい」と考える人は多いかもしません。
しかし、紫外線は必ずしも悪者ではないのです。
適度な紫外線は以下のように身体に良い影響を及ぼします。

・骨を丈夫にするビタミンDの生成を促す
・幸せホルモンのセロトニンの分泌を促す

紫外線の弱い時間帯に15〜30分程度の日光浴をし、それ以外は日焼け止めや帽子、日傘などで紫外線をシャットアウトするなど上手に付き合いましょう。

まとめ:紫外線による疲労は対策を講じれば怖くない
紫外線は、疲労や日焼けなど身体にダメージを与えますが、適切に対策を講じれば過度に恐れる必要はありません。

紫外線対策をすれば、紫外線の影響を最小限に留められますし、疲労の要因となる活性酸素の発生を抑える食品を摂るなどすれば、疲労回復が見込めます。
そうすれば、紫外線を浴びてしまった次の日でも、パフォーマンスを落とすことなく仕事に打ち込めるでしょう。

この記事で紹介した、紫外線による疲労を軽くできるヒントを実生活に取り入れてみてくださいね。

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