大事なイベントと生理が突然重なると憂鬱になってしまうもの。それが海外出張中だと、仕事で追われる中どこで生理用品を買えるのか、つらい生理痛にはどう対処しようかと、ますます不安にもなりますよね。そこで、アジア出張中に突然生理になっても安心できるよう各国の生理事情をご紹介。
1.生理用品を買いやすいのはドラッグストア
どこの国の女性にも生理が来ます。そのため、よほどの僻地でない限り生理用品は手軽に手に入ります。日本と同様にドラッグストアやスーパー、コンビニ等で販売されており、日本メーカーのナプキンもアジア諸国で手に入ります。
特に買いやすいのがドラッグストア。アジアのドラッグストアには現地のコスメも販売されており、生理用品以外にも合わせて選びやすいのがメリット。生理の憂鬱さも忘れられるくらい、見ているだけで楽しくなってしまいます。
1).「ワトソンズ」
香港に本拠地があるドラッグストア「ワトソンズ(中国語表記:屈臣氏、英語表記:Watson’s)」は、アジア最大のドラッグストアチェーン。中国、香港、台湾、マカオ、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピンとアジア全域に店舗があります。アジア以外ではウクライナ、トルコ、ロシアにも進出しています。(2019年6月現在)
店舗数が多く見つけやすいため、海外出張時の強い味方になるでしょう。
2).「ブーツ」
タイにはイギリス発のドラッグストア・「ブーツ(英語表記:Boots)」があります。(2019年6月現在)
過去に日本にも進出(2001年撤退)。銀座、原宿、吉祥寺など流行最先端の繁華街に出店していたこともあり、日本人にとってはおしゃれなイメージのあるストア。気分も上がりそうです。
どちらも日本のドラッグストアと変わらない雰囲気なので、気軽に買い物ができるでしょう。生理用品のパッケージも日本のものとほぼかわらないため、文字が読めなくても「生理用品だ」と理解しやすいです。
2.アジアでは何に気をつけたらいい? アジアの生理事情
アジア各国の生理用品、使い方などは日本とほぼ同じ。ただし、少し異なる点もあるので、国によっては注意が必要です。
2-1.アジア全域のタンポン普及率は低い
アジア全域でタンポンの普及率が日本よりも少なく、あまり売られていません。アプリケーターのないフィンガータイプが売られている事がありますが、種類は日本ほど多くはありません。
理由は、性に対する考え方の違いがあるため。韓国や中国では、婚前交渉を否定的に見る風潮が残っているためか、未婚女性はタンポンを使わないという考え方があります。また、自分の体内に異物を挿入することに抵抗がある女性が多いようです。
タンポン派の女性は、日本から持って行くか、出張中はナプキンに切り替えましょう。
2-2.韓国ではテロが起こるほどナプキンが高い!
韓国でナプキンを買おうとしたら、日本の約2~3倍の値段で売られており、高くて驚きます。
理由は、韓国は紙の原料であるパルプを輸入に頼っているためです。貧困層の女性はナプキンが買えず、値上げに反対するテロが起こったことがあるほど。(20016年7月3日 韓国・仁寺洞近くの工場)
韓国でナプキンを買うときはこのような背景があることを理解し、多少の出費は覚悟が必要です。
2-3.サニタリーボックスがない? ナプキンはゴミ箱に捨てる
日本のようにサニタリーボックスがあるトイレは、アジア全域であまり見られません。
使用済みのナプキンは、トイレットペーパーにくるみ備え付けの大きなゴミ箱に捨てます。中には、トイレットペーパーに包まず捨てている人もいるので、ギョッとすることもあるかもしれません。現地の人はあまり気にしていないようですが、気持ちのいいものではないのでマネをするのはおすすめしません。
ちなみに、使用済みトイレットペーパーもゴミ箱に捨てる習慣があります。理由は、水流が弱いのでトイレットペーパーを便器に流すと詰まってしまうため。うっかり流さないようご注意を!
トイレ事情の関連記事はこちらにもあります。
日本とはどう違う?海外出張で慌てないために知っておきたいトイレ事情
3.アジアではどんなナプキンが買える? おすすめはどれ?
品質は日本製が一番いいと言われていますが、アジア各国のナプキンも使用感は日本製とほぼ変わりません。昼用・夜用や多い日用、羽根付き・羽無し、と日本同様さまざまな種類のナプキンが販売されています。
3-1.やっぱり日本製、アジアで買える安心ナプキン
有害物質が気になる、肌が弱くかぶれやすいという方は、日本製ナプキンがおすすめ。
ユニ・チャーム株式会社が「ソフィ」を花王が「ロリエ」をアジア全域で提供しています。現地ドラッグストアやコンビニでも販売されており、手に入りやすいでしょう。
※ソフィ中国語表記:蘇菲 英語表記:SOFY
※ロリエ中国語表記:乐而雅 英語表記:Laurier
参考
ソフィ:https://www.sofyclub.com/global.html
ロリエ:https://www.kao.com/jp/corporate/about/global/products-global/
3-2.香港のナプキンは約7割が高評価
香港への出張の場合は、ナプキンの品質にはあまり神経質にならなくても良さそうです。
2018年6月に香港の消費者委員会が香港で販売されているナプキンの性能を5段階で調査(吸収量や吸収後の表面の乾燥度など)したところ、対象となった45種類の内29種類が4点以上の高い評価を得ました。また、45種類すべてから、有害物質は検出されませんでした。
この結果により、香港のナプキンは概ね使用感がよく高品質といえるでしょう。
使用感は悪くないものの、500人を超える女性が健康不安を訴え集団訴訟の参加表明をしたというケースもあります。2017年8月、韓国のメーカー「ケックッタンナラ社(英語名:Klean Nara)」が販売している生理用ナプキン「リリアン」を使用したところ経血量が減少し生理痛がひどくなったという声が殺到しました。調査の結果、ナプキンから有害物質が検出されたという報告があります。その後、ケックッタンナラ社は謝罪とすべてのリリアン製品の払い戻しを実施しました。
4.アジアのナプキンを試そう! 日本では見られない変わり種も
日本では販売されていない現地のナプキンを試してみるのもおもしろそうです。憂鬱になりがちなこの期間をあえて楽しんでしまいましょう。
4-1.韓国の漢方入りナプキン「貴愛娘(英語表記:Guierang)」
出典:ブランドサイトhttps://www.sofybodyfit.co.kr/eng/product/day07.asp
韓国なら、日本ブランド「ソフィ」の漢方成分配合ナプキンがおすすめ。
ヨモギ、トウキ、コウブシという漢方が身体の冷えを軽減したり、湿気を追い出してくれたりと生理中でも快適に過ごせる工夫がされています。
4-2.タイのメントール入りナプキン「Cooling Fresh」
出典:ブランドサイトhttps://th.sofyclub.com/th/products/coolingfresh_pl.html
同じく「ソフィ」の「Cooling Fresh」は新技術の「クールシート」を導入。こちらは、タイで販売されています。
メントールの香りがし、付けた時から強い爽快感があり、驚くかもしれません。このクールシートが湿気を減らし、ニオイを抑えるなど、高温の環境下でもムレにくい工夫がされています。熱い国ならではのナプキンです。
4-3台湾の「愛康(英語表記:ICON)」はアロマの香り
出典:ブランドサイトhttps://www.icon99.com.tw/
こちらはパッケージがかわいいとSNS上で話題の台湾製ナプキンです。
薄く通気性がいいと言われていますが、実は一番の特徴は香り。ペパーミントやティーツリー等のアロマの成分が配合されています。このアロマの成分でお腹が温まり、生理痛がやわらぐと評判です。
5.生理痛に襲われたときの現地の人の対処方法と注意点
個人差はあるものの、生理痛はつらいもの。薬を飲みたくない場合の対処法と、薬を飲む時の注意点をお伝えします。
5-1.薬に頼らず身体を温める「紅糖水」「四物飲」
普段から鎮痛剤を飲んでいない、または海外の薬を飲むのに抵抗がある場合、現地の人たちの対処法を参考にしてください。
中国、台湾、韓国、香港では共通して身体を温めることで痛みを和らげています。
例えば、中国では生理中に身体を温める効果のある「紅糖水」を飲みます。「紅糖」」はその名の通り赤みのかかった茶色の砂糖で、コンビニやスーパーで購入可能。これをお湯で溶かすだけで簡単に作れるので、ぜひ試してみてください。
台湾女性が体調を整えるために飲んでいる「四物飲」という漢方もおすすめ。身体を温め、血を作る作用があるトウキ、ビャクシャク、ジュクオウ、センキュウという4つの生薬を配合。生理の前後に飲むといいでしょう。漢方飲料として台湾のコンビニで販売されています。
他、腹巻を付ける、カイロを貼る、お湯の入ったペットボトルをお腹に当てる等、お腹を温めるのも有効です。
5-2鎮痛剤を使う場合の注意点
薬に頼りたい場合は、先に紹介したドラッグストア「ワトソンズ」「Boots」での購入が可能です。ただし、薬を販売できる専門スタッフ(薬剤師など)が不在の場合は売ってくれない場合があります。
また、中国ではドラッグストアに薬を置いていないことが多く、漢方薬店で販売されています。中国では英語が通じないことが多いので「生理痛・薬」と紙に書いて店員に見せるといいでしょう。
※薬は中国語で「药」と書きますが、「薬」でも通じます
タイの場合は、薬を手に入れやすく、ドラッグストアはもちろんコンビニ(セブンイレブン)でも購入可能。タイレノールやアスピリン、バファリンが一般的です。
海外の薬を飲む場合は注意が必要です。海外の薬は日本では未承認の成分が含まれていたり、効果が強かったりする場合があり、身体に負担をかける可能性があります。
また、日本の法律に則って販売される市販薬を飲んで健康被害が出た場合、「医薬品副作用被害救済制度」に基づいて補償が受けられますが、海外の薬は適用外。できれば、薬に頼らない、または日本から薬を持って行くことをお勧めします。
6.アジアの海外出張中に生理になっても大丈夫!
普段と異なる環境の海外出張中で生理になってしまうと、不安になってしまうかもしれません。でも、アジアでは生理用品が手軽に手に入りますし、生理中の不快感や体調不良を和らげる製品も揃っています。仕事の時間に拘束されがちな海外出張だからと心配せず、安心して出張へ向かいましょう!
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