出張中にお世話になった取引先や現地の担当者には、海外出張から帰った際にきちんとお礼のメールを送っておくことが大切です。
そこで、今回は、さまざまなシーンで活用できるお礼メールの基本となる例文を英語・中国語・韓国語・ドイツ語・フランス語・スペイン語の6つの言語別に紹介します。
お礼メールの基本構成とは?
出張後のお礼メールを作る際には、どのような言語のときでも、3つのポイントに気を付けて構成するようにしましょう。
まず、当然ながらメールのメインとなるお礼の言葉は必ず入れるようにします。
また、できるだけ誠意の内容を具体的に記載することもポイントです。
さらに、出張の成果についても、具体的な例をいくつか書き加えておきます。
より具体的な言葉を入れることで、相手に形式的な印象を与えず、気持ちのこもったメールを作ることができます。
英語のお礼メール例文集
出張から戻ってすぐにメールを送るときに使える言葉が「I just wanted to thank you for~(取り急ぎお礼まで)」です。
たとえば「I just wanted to thank you for everything you did last week」といった使い方をします。
一般的には急ぎの要件を伝えたいときなどに使用する言葉ですが、特記すべきような内容がないときにも使えるため、お礼だけのメールを送りたいときに活用することが可能です。
また、出張中に助けてもらったり親切にしてもらったりしたことに対して感謝の意を伝えたいときには「thanks to~(おかげさまで)」が便利です。
「Thanks to your help, all the client meetings were extremely fruitful.」といった感じで使用します。
ただし、使用方法によっては「~のせいで」といった悪い意味となってしまう場合もあるため注意が必要です。
ほかにも、具体例を出す際に強調したいことがある場合には「とりわけ」「特に」を意味する「especially」が使えます。
Beyondを強調するabove and beyondと併用し「Especially, the outcome of the meeting with XYZ Industries was above and beyond my expectations.」などと表現するとより強く気持ちを表すことが可能です。
最後には、良い機会を持てたことへのお礼として、「I enjoyed getting to know them all in person.(面識を得ることができてよかった)」という文を添えるとよいでしょう。
中国語のお礼メール例文集
基本の挨拶は中国語で「前些天去中国出差时, 承蒙您的多关照(先日の中国出張の折は、大変お世話になりました)」と表現します。
冒頭で自分の名前を名乗った後に必ず入れておきたいお礼の言葉です。
また、文中で出張の成果があったことについて触れておくのもポイントとなります。
その際には「让我顺利地达成了此行去中国的目的(おかげで、無事、中国出張の目的を達成することができました)」といった表現をするのもよいでしょう。
この例文では、先方の助けや協力により「顺利地(スムーズに)」仕事ができたことへの謝意も表現できます。
さらに、謝意の内容の具体例として、「多亏了张先生您亲切周到的接待,让我有了这次愉快的旅程,真是万分感谢(親切で行き届いた対応は、本当にうれしかったです。
本当にありがとうございました)」と書き添えて、相手に強い感謝の気持ちを伝える方法も効果的です。
「万分」が「本当に」「とても」といった意味を表しています。
韓国語のお礼メール例文集
まず、基本として押さえておきたい挨拶文が「신세 많이 졌습니다.(大変お世話になりました)」です。
出張中に受けた親切や仕事への協力に対して丁寧にお礼を伝える言葉となります。
実際に一緒に仕事をするなかで距離が近づき、親しくなった際には、親近感を与える言葉を添えることも有効的です。
「정말로 뜻깊은 시간을 보낼 수 있었고, 더욱더 한국을 좋아하게 되었습니다.(とても有意義な時間を過ごすことができ、ますます韓国が好きになりました)」と、出張が充実した機会となったことに触れつつ、先方の国への好感を示すのもよいでしょう。
最後には、今後の継続的なビジネスの付き合いを願って「앞으로도 잘 부탁드리겠습니다.(今後ともよろしくお願いします)」という言葉で締めます。
「드립니다(~して差し上げる)」と、控えめな気持ちを表現する補助語幹「겠」を付けることでより丁寧な挨拶文となっています。
ドイツ語お礼メール例文集
謝意を具体的に表すことはドイツ語でのメールでも大切なポイントです。
たとえば、現地で協力いただいた相手には、「Wir danken Ihnen vielmals für die konstruktive und reibunglose Zusammenarbeit.(貴社の建設的、好意的なご協力に厚く御礼申し上げます)」のようにお礼の言葉を送ることができます。
また、「Vielen Dank, dass du mich so schnell und ausführlich über XXX informiert hast.(XXXについての詳しい情報を教えてくれてどうもありがとうございます)」のようにさらに具体的な事柄を添えると、先方に形式的な印象を与えません。
ほかにも、ビジネスの成果として「Dieses Projekt war für unsere Unternehmen ein großer Erfolg.(このプロジェクトは両社にとって大成功でした)」と伝え、今回の仕事への満足度を示すことができます。
そして、最後には、これからも継続的な付き合いを持ちたいという意思を伝えるために「Wir freuen uns auf unsere weitere, vertrauensvolle Zusammenarbeit.(今後とも信頼関係を深めて、共にお仕事ができれば幸いです)」という言葉も書き記しておくとベターです。
フランス語お礼メール例文集
出張から戻ったら、自分が無事に帰国した旨を報告するために「Moi, je suis revenue au Japon saine et sauve.(無事日本に戻りました)」と書き記して先方を安心させてあげましょう。
そして、お礼メールのメインとなる感謝の言葉は、「Merci beaucoup encore pour votre gentillesse pendant mon séjour en France.(フランス滞在中は親切にしていただき、改めてありがとうございました)」のように表現します。
助けてもらった人やものを具体的に示して感謝の気持ちを伝えたいときには、英語の「thanks to」に当たる「grâce à (~のおかげで)」という言葉が便利です。
最後には、今後の長い付き合いを願って「Je vous remercie d’avance de votre collaboration.(今後もよろしくお願いします)」と記すのも忘れないようにしましょう。
スペイン語お礼メール例文集
メールの冒頭でお礼を記載する際に使える文が「Me gustaría darte las gracias por haberme ayudado tanto mientras he estado en España.(スペインにいたとき、とてもお世話になったこと、感謝しています)」です。
現地で力を尽くして助けてもらったのであれば「Gracias por su cooperación y comprensión.(ご尽力ありがとうございます)」と表現するのもよいでしょう。
「Gracias」の前に「muchas」をつけると「本当にありがとうございます」という意味となり、より強い感謝の気持ちを伝えることができるようになります。
最後には、これからも長く付き合っていきたいという願いを込めて「Ha sido un placer hacer negocios con ustedes.(今後もよろしくお願いします)」と書き添えておくようにしましょう。
お礼メールはビジネスにふさわしい距離感で帰国後すぐに送ろう
海外出張のお礼メールは帰国後すぐに送ると効果的となります。
出張後すぐにお礼のメールが届いて、相手に悪い印象を持つ人は通常いないからです。
先方にお礼メールを送るときには、形式的でよそよそしさを感じさせないような内容にすることも大切です。
ただし、親しみを持った表現は適度に抑え、マナーを守ってビジネスにふさわしい表現で感謝の気持ちを伝えることが重要となります。
この記事で紹介した例文は、あくまでもメール作成時の基本となるものです。
実際に送る際には、自分の状況に応じて適切な表現を選ぶようにしましょう。