ビジネス基礎知識

2018.12.28

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押えておこう! アメリカ出張時に必要なESTAについて

「初めてアメリカに出張するけどESTAとは何? どうやって申請するの?」とお困りではありませんか?
アメリカに出張する際は、VISA(ビザ)の保持、もしくはESTA(エスタ)の事前申請が義務付けられています。今回は、ESTAの申請方法やVISAとの違いをわかりやすく解説します。

ESTAはアメリカ出張前に必ず申請しよう

VISAについては聞いたことのある人が多いと思いますが、アメリカに行ったことのない人にとってESTAは聞き慣れないのではないでしょうか。ESTAはアメリカに渡航するためのとても便利な仕組みなのです。
まずはESTAとは何か、わかりやすく解説します。

ESTAについて

ESTAとは、アメリカに渡航する際にその人物がアメリカに入るのに問題ないかどうかをオンラインで審査するための電子渡航認証システムです。外国に入国する際には原則的にビザが必要になります。ですが、日本はアメリカの「ビザ免除プログラム(VWP)」に参加しているため90日以内の渡航であれば、ビザを発行するよりずっと簡単にアメリカに入国することができるのです。

申請は余裕を持って出発3日前に

ESTAは海外出張の出発3日前までに申請しましょう。

ESTAの取得は、必ず飛行機の搭乗前に終わらせなくてはいけません。承認にかかる時間は、システムトラブルなどがない限りは3日以内です。申請後すぐ結果が出ることも多く、出発日当日に申請するチャレンジャーもいます。

ですが、仕事であればきちんと余裕を持って3日前までには申請しておきましょう。ESTAがないと飛行機に乗れなかったり、乗れたとしても強制的に日本に送還されてしまったりといったトラブルにもつながります。

ESTAの申請が拒否された場合

ESTAの申請が拒否されることはほぼないので、安心して大丈夫です。

拒否されることがあるとすれば、渡航者に逮捕歴・犯罪歴・病歴(重大な伝染病など)があった場合です。万が一それに当てはまらないのに拒否された場合には、質問項目の回答間違いがあるのかもしれません。そのような場合は米国入国管理局(CBP)に訂正を依頼します。

そうでない場合は、何らかの拒否される理由がある(犯罪者と姓名が一致してしまっているなど)ので米国大使館へビザを申請しましょう。

ESTAの申請方法と料金

実際にESTAを申請するときはどのように申請するのでしょうか。申請の詳しい手順や申請にかかる料金をわかりやすく解説します。

ESTAの申請方法

ESTAの申請にかかる手数料は14.00ドルです(2018年11月26日で1ドル=113.45円)。必ず米国入国管理局の公式ウェブサイトから申請しましょう。

上記のURLを開けば最後まで全て日本語で申請することができます。あとは画面の指示に従うだけで10分程度で簡単に済ませることができます。

申請に必要なものはパスポートとクレジットカード、米国内での連絡先情報(宿泊するホテルの住所など)です。パスポート番号や発行日などの情報は間違いのないよう正確に入力しましょう。支払い方法はクレジットカードのみです。

申請の結果はメールなどでは届かないので、3日ほどしたらもう一度ウェブサイトを訪問して確認する必要があります。ウェブサイトを訪れたら「既存の申請内容を確認」ボタンをクリックして、必要な情報を入力してログインすると申請状況を確認することができます。

申請代行サイトや政府の偽サイトに注意!

申請には、必ず米国入国管理局の公式ウェブサイトを使用してください。

これ以外のサイトは全て民間の業者が運営している「申請代行サイト」であり、本来の金額の5~6倍程度の高額な手数料を要求されてしまいます。手数料が高額なだけでなく、最悪の場合「代行サイトがきちんと申請しいないためにESTAが取得できていなかった」などということもあります。

入国管理局のウェブサイトに似せて作った巧妙なサイトもありますが、ESTAの公式のURLには必ず「government(政府)」を表す「.gov」という文字列が含まれているので、URLをしっかりと確認しましょう。

ESTAではなくビザの取得が必要な場合も

先述したように、ESTAはとても簡単に取得できます。さらにこの渡航認証は2年間有効(ESTA申請から2年以内のアメリカ渡航であれば新たなESTA申請が必要ない)で、最大90日滞在することができます。

しかし、90日を超えて長期滞在する場合や、渡航目的が就労・留学・永住の場合はビザの申請が必要です。ESTAの渡航目的は、商用目的(出張)・観光目的・他の目的地に行くための経由に限るからです。

ビザの取得は、ESTAと違ってかなり大変です。帰国の意思を表明する書類をはじめとして多くの書類が必要です。さらに、米国大使館または領事館でのビザ申請の最終面接があり、面接では渡航の目的や滞在期間などを英語で話します。また、ビザの申請にはESTAの申請よりも高い手数料(商用・観光で160ドル)が必要になります。

手続きは手軽! 詳細は事前に確認を

ESTAについて、仕組みや申請方法、ビザとの違いを解説しました。
ビザは大使館や領事館での面接など煩雑な手続きが必要なのに対して、ESTAは米国入国管理局のウェブサイトから簡単にオンラインですぐに申請でき、たった14ドルしかかかりません。手続きがとても手軽な上に、申請から2年以内の渡航であれば新たに申請する必要がありません。これからアメリカに出張する人は、事前にこの記事で詳細を確認して、申請の際に活用してください。

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