ビジネス基礎知識

2019.01.22

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イタリアに出張する愛煙家のための喫煙マナー

イタリアでは2005年に「禁煙法」が施行され、公共の建物だけでなくカフェやレストラン等での喫煙も全面禁止されました。しかしまだ、歩きタバコで急ぎ足のビジネスマンが珍しくありません。海外出張でイタリアに来た人がそんな現地の人々を目の当たりにすると、「守るべきルールはどれ?」と悩むこともあるでしょう。そこで、イタリアの喫煙マナーについてご紹介します。

事前に押さえるべき喫煙マナーは3つ

出先で一服したくなったとき、ビジネスマナーがわからないと思わぬアクシデントが起こる可能性があります。ここでは、最低限知っておくべきポイント3点を紹介します。

その1:建物の中では吸えない
喫煙ルームなど喫煙者用に特設されたスペースを除き、公共の建物の中では全面禁煙です。違反すると、禁煙違反者の場合は最大275ユーロ(2018年11月現在の日本円換算=約35,000円)、禁煙を守らせない経営者や管理職の場合は最大2,200ユーロ(同=約283,000円)の罰金が課せられます。

戸外では喫煙可能のため、企業が入っているようなおおよその建物には、建物の外もしくは1階に喫煙スペースがあります。出先へ訪問する場合はあらかじめ喫煙できる場所を確認しておきましょう。

イタリア保健省「非喫煙者保護法施行における喫煙FAQ

その2:一人で吸いに行かない
イタリアでは「他人を誘わないのは失礼にあたる」と考える人が多いので、連れ立ってタバコを吸いに行く喫煙者がほとんどです。休憩時に吸いたくなったら、喫煙者が他にいるかどうかを確認し「ご一緒に一服どうですか?」の一声を忘れないようにしてください。

喫煙コーナーはちょっとした社交場の雰囲気があるので、ビジネスに絡んだ話ができることもあるでしょう。

その3:タバコ休憩は存在しない
喫煙するなら、朝の始業前か昼の休憩時間内に済ませておくのがビジネスマナーです。

一昔前はイタリアにもカフェタイムや喫煙のために離席して休憩する習慣があり、大目に見られていました。しかし現在は、概ねどこの企業でも勤怠管理が厳しくなったため「タバコ休憩=さぼり」と見なされることがほとんどです。

会食に招かれた時の喫煙マナー

オフィス以外のプライベートタイムに招かれたときは、どのようにタバコを吸ったらいいのか考えてしまうものです。ここでは、そんなときのためのポイントについてご紹介します。

その1:中座は食後まで我慢
ホストと顔を合わせた後は、食事が終わるまでタバコはNGです。ホストが相当な愛煙家でない限り、タバコのために中座するのはかなり失礼な行為に当たるので、食事中は我慢しましょう。もし自宅に招かれた場合は、ホストのご家族への配慮のため、戸外へ吸いに行くのがベターです。

その2:ポイ捨てに目くじらを立てない
もしも路上でポイ捨てを目撃しても、イライラせずに冷静に対応してください。

イタリアでは路上喫煙、ポイ捨てが禁止されていません。しかし街中で灰皿はあまり見かけず、歩きタバコの後に吸殻を道に投げ捨てる人も一定数存在します。レストラン等でも同様で、喫煙スペースなのに灰皿がない場合があり、ポイ捨てが黙認されていることもあります。

そんな人を見かけてモヤモヤする気分になっても、落ち着いて行動しましょう。日本からポケット灰皿を持参するのもオススメです。灰皿を持っていない人に自分の灰皿を勧めることで、現地の人とコミュニケーションをとるいい機会になることでしょう。

喫煙シーンにあると便利なアイテム3種

なくてもとても困るほどではないけれど「あれがあったら良かったな」という、持ってこなかったものを惜しむ気持ちは、出先にいるとき特に強くなるもの。ここでは、日本から持って行くのにオススメの「イタリアでタバコを楽しむためのアイテム」を3種類ご紹介します。

その1:ポケット灰皿
ポケット灰皿を携帯しておきましょう。

「郷に行っては郷に従え」とは言え、イタリアでもポイ捨ては褒められた習慣ではありません。「抵抗がある…」と感じるポイ捨ての光景は少なくありません。そんなときにポケット灰皿があると、スマートな喫煙を楽しむことができます。

しかし、イタリアのタバコ屋ではまず見かけません。あったとしても造りが雑で壊れやすいので、日本から持参すると良いでしょう。

その2:日本のタバコ
出先の担当者の中に喫煙者がいる場合は、お土産を兼ねて日本のタバコを渡すのもオススメです。イタリアのタバコ屋でも輸入タバコは買えますが、日本のタバコまでは売っていないので、コミュニケーション作りに役立てることができます。

強めのタバコを好むイタリア人が多いので、選ぶ時はセブンスターやホープ等を探しましょう。カートン販売のみですが、空港免税店限定の「峰」も喜ばれます。

商品名:セブンスター(20本入)
メーカー:日本たばこ産業
定価:500円

商品名:ホープ(10本入)
メーカー:日本たばこ産業
定価:250円

商品名:峰(1カートン)
メーカー:日本たばこ産業
免税価格:3,500円

その3:ウェットティッシュ
使い勝手が良いウェットティッシュを準備しておきましょう。

日本でポピュラーな紙巻タバコではなく、手巻タバコを好むイタリア人は少なくありません。手巻タバコは、巻き紙・タバコの葉・フィルターが別々になっていて、吸う人が自分の手で巻く必要があるため、意外と指先が汚れるもの。もし手巻タバコ愛用者から「一本どうですか?」と勧められても、ウェットティッシュがあると心強いです。

また、喫煙時以外でも使えるので、一つあると何かと重宝します。

吸う人にも吸わない人にも配慮するマナーを

ポイ捨てはOKの一方で、公共スペース内では厳しい喫煙規制をしく等、相反する喫煙マナーが同居しているイタリア。イタリアの愛煙家でさえ「どうなっているのか」と自問するほど、ルールが交錯するのが現状です。それに臆さず、「吸う人も吸わない人も、同じ環境でくつろぐことができるように」と配慮するのも1つのビジネスマナーです。コミュニケーションをうまく重ねながら、イタリアの喫煙マナーを楽しみましょう。

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