AI時代といわれている今、「AIに仕事を奪われる時代はくるのか?」という不安を抱く人は少なくありません。
実際に、私たちは急速にAIが進化するなかで便利さを感じる反面、「こんなことまでできるの!」という技術の進歩に直面しています。
だからこそ、AIとうまく付き合いながら自分自身の仕事の未来に対する不透明感を払拭するためのスキルや方法、それを乗り越える考え方について知りたいと思っているのではないでしょうか。
そこで今回は、AI時代の必要スキルとは何かを一緒に考えながら、不安を「キャリアの転機」や「キャリアアップのチャンス」として活かす方法をご紹介します。
1.生成AIで変わる仕事とAIには代替できないスキル
近年は生成AIの進化によって、動画からその内容を要約する企画書を作成できたり、プロンプト一つで好きなトーンのイラストを作成できたりするようになっています。
AI時代に突入し、生成AIに任せられる範囲が増えれば増えるほど「自分たちの仕事がなくなるのでは?」と不安に感じがちです。
ですが、AIはうまく使いこなせば自分自身のスキルや経験がのばせるだけでなく、仕事の可能性を広げ、効率化を進めるチャンスになります。
まずは、AIに代替されやすい仕事と、そうでない仕事を見比べながら、AIにはどのような特徴があるかを見てみましょう。
1-1.AIに代替されやすい仕事・効率化できる仕事
AI時代の今は、仕事のあらゆるシーンでAIを使うことが増え、さまざまな仕事が、AIを活用することでより早く・正確にこなせるようになりつつあります。
例えば、以下のような仕事はAIを使うと効率よく行えます。
場合によっては、AIに代替される可能性もあるでしょう。
・定型業務
・スピード重視の処理
・情報検索と整理
・アイデアの叩き台作成やシミュレーション
次から詳しく解説します。
1-1-1.定型業務
ルール化されたフォーマットにデータを当てはめる仕事や、カスタマーサポートの定型回答のようなマニュアルやルールありきのタスクは、AIにルールを伝えることで代わりにやってもらえる仕事となってきています。
(例)
・データ入力や転記作業
顧客情報やアンケート結果をシステムに入力したり、フォーマットに沿って整えたりする作業
・カスタマーサポートでの定型回答
よくある質問(パスワードリセット方法、配送状況の確認など)に対して、マニュアル通り回答する仕事
・定期的なレポートの作成
売上データやアクセスログを集計して、決まった書式で出力する仕事
・営業リストの作成や整理
リストを抽出して、最後にアプローチした日からの期間ごとなどに整理、優先度順に並べるなどの仕事
1-1-2.スピード重視の処理
まずはざっくりとデータの概要を知りたい、テキストの要約や翻訳をしたいなど、スピード重視で結果を知りたい際には、AIは役に立ちます。
会議や打合せの議事録作成や、企画書の要点まとめなどもその一つです。
膨大なデータやテキスト情報を整理して整える作業に関しては、AIは人間よりも早く、そして大量にこなしてくれるでしょう。
(例)
・長文テキストの要約
論文・記事・レポートなどを短時間で要点だけ把握する仕事
・リアルタイム翻訳
チャットやメールを即座に翻訳してやり取りを円滑にする仕事
・会議・打ち合わせの議事録作成
音声認識と要約を組み合わせて、会話をすぐに整理する仕事
1-1-3.情報検索と整理
膨大なデータのなかから必要な情報を探し出して要約する作業は、AIの得意分野でもあります。
企画前のリサーチや、過去の営業データの読み込み、SNSなどのトレンドを把握するなどといったシーンで、ざっくりとした傾向を把握するための情報をまとめる仕事はAIに任せるのもよいでしょう。
(例)
・企画書・提案書の要点まとめ
長い資料を抜粋して、短時間で判断材料にする仕事
・ニュースやSNSのトレンド把握
大量の投稿や記事から主要な話題を抽出する仕事
1-1-4.アイデアの叩き台作成やシミュレーション
ゼロから考えるよりも、AIによってある程度ベースの案を作り、それをもとに検討した方が速いケースもあります。
壁打ち相手や、ブレストの相手などもAIによってできるようになっています。
考えを深めるための壁打ちや営業トークのロールプレイングなどもAIを活用できるでしょう。
(例)
・デザインやレイアウトの初案作成
Webサイトやプレゼン資料の構成案をAIで出して、そこからブラッシュアップする
・マーケティング戦略のシナリオ想定
想定ペルソナごとに反応パターンをシミュレーションしてみる
・社内ディスカッションの壁打ち相手
自分のアイデアに対して賛成・反対両面の意見をAIに返してもらい、思考の抜け漏れを確認する
1-2.「AIにはできない価値」が人間が担うべき仕事に
ここまで見てきたように、さまざまなシーンで活用できるAI。
使えば使うほど、逆説的に浮き彫りになるのが「AIではできない価値」の範囲です。
たとえば、先ほどAIにより効率化できる仕事の一つとしてご紹介した「定型業務」も見方を変えると、私たち人間にしかできないことが浮き彫りになってきます。
AIはデータの整理や定型フォーマットに合わせた文書を作成するのには長けています。
一方で、顧客からの質問に対して「なぜその質問をしたのか」という背景を類推することは、人間だからこそできること。
経験や現場の状況を知っている人間として、顧客からの質問に対してその背景を類推してよりよいアドバイスをしたり、定期レポートに今後の方針や予測などを書いたりすることができれば、AI時代の仕事のパフォーマンスも他社と差別化できるでしょう。
さらに、AIを使うためにプロンプトを打つ際には、AIに正しい方向性を与えるための問いを立てる力は人間がするべき仕事となるはずです。
ほかにも、膨大なデータの中から答えを導き出すAIに対して、ゼロから新しいアイデアや考え方を形にする「創造する力」や、変化に適応する力は人間だからこそできる部分とも言えるでしょう。
仕事をする上で欠かせない交渉や信頼関係の情勢のような感情を伴う領域も、人間にしかできないことです。
こうしたスキルについては、後ほどご紹介する「AI時代に価値を失わないスキル」の章で詳しく話を進めます。
1-3.AIは「協働」するというスタンスで向き合おう
AIに代替されやすい仕事をし続ける人は、将来的に職務が縮小・淘汰されるリスクがあるのは事実です。
一方で、AIに任せつつ人間の価値を発揮できる人は、その人にしかできない仕事が評価され、転職市場や昇進で有利に働くことは間違いありません。
だからこそ、「AIと仕事を奪い合う」のではなく、「AIと協働する」発想で、自身のスキルアップに取り組んでいくことが大切です。
2.AIを最強の相棒に変えるための基本スタンス
AIと協働するということは、仕事のパートナーとしてAIを活用するということにほかなりません。
実際にAI時代に必要なスキルを身につけ、有利に仕事を進めるために、どのようなスタンスで仕事やキャリア形成に向き合うべきかを整理してみましょう。
2-1.AIに振り回されないというマインドを持つ
「新しい生成AIツールが出るたびに試すが、試すだけで仕事にはあまり活かしていない」
「AIが出した答えやテキストを『そのまま受け取る』だけで、判断や検証はしていない」
そのような人は、AIに振り回されているかもしれません。
というのも、仕事の質や意思決定をAIに依存してしまうと、スキルや考える力が伸び悩んでしまいます。
つまり「人間にしかできないこと」という強みを鍛えられなくなり、結果的にAIに自分の仕事が奪われるという負のスパイラルに陥ってしまう可能性が高いのです。
そればかりか、職場や転職市場では「ツール任せの人」と見なされますし、自分自身のスキルの価値について胸を張れなくなってしまいます。
現時点では「AIを使える人材だ」と重宝がられていたとしても、だんだんそれが当たり前になれば価値ある人材として認められなくなる未来はすぐそこにきています。
2-2.AIを操る方法を身につける
だからこそ、本当の意味での「AIを操る人」とは、AIを「使い倒す」のではなく、「活かす」ことに重点を置く視点がある人とも言えるでしょう。
たとえば、AIに正しい問いを立てることで、欲しい情報や答えを引き出せることも大切なスキルです。
また、AIが出した答えやデータをいい意味で批判的に評価・検証し、人間ならではの洞察や判断を加えられるかどうかも大きな違いを生むことになるはずです。
AIを自転車の「補助輪」ではなく「ブースター」にできるかどうかが今後の分かれ道。今の自分は、「ただAIを使うだけの人材」なのか、「AIによって今まで以上の成果を出す人材」のどちらが近いかを、一度振り返ってみてください。
3.AI時代に価値を失わない必要スキルとは
AI時代だからこそ必要とされるスキルは、これまで「人間力」と呼ばれてきたスキルに加えて、AIとの向き合い方やリテラシー、そして物事の捉え方などさまざまです。
ここからは、なぜ必要とされているのかなどにもふれながら、AI時代を有利に生き抜くための必要スキルを見ていきましょう。
3-1.問題解決力と思考力
AI時代になっても、人間に求められるスキルの一つが、問題解決力であり思考力です。
ここで言う問題解決力とは、単に「答えを知っている人」ではなく、「どんな問いを立てるべきか」「AIの答えをどう評価・活用するか」を判断できる力です。
国際機関である世界経済フォーラムが2025年1月に公開した『Future of Jobs Report 2025』でも、企業の7割近くが「分析的な思考」が必要だと答えています。
広く情報が普及し、それをまとめる作業がAIにより簡単になった今。
ただその情報を活用しているだけでは、必要とされるサービスやビジネスを生み出すことはできません。
均質化されやすい世界だからこそ、その人らしい思考が組み込まれていたり、新たな視点で問題を解決することが求められます。
AIは大量情報を処理し、定型分析をするのが得意です。
一方で、データの重要性やデータごとのバイアスに対して配慮すること、データをどう活用するべきかなどは人間の判断に依存していると言っても過言ではありません。
本当の意味で分析力や問題解決力がある人は、こうした視点でAIの出す答えを受け取り、自分なりの問題解決の方向性を見出すことができるのです。
3-2.コミュニケーション力
AIが担えない能力として、依然残っているのが共感や傾聴、感覚的な判断といった分野です。
実際に、メンタルヘルスケアに特化したAIアプリなどを使ってみると、相談事に対して一般的な答えは返ってくるものの、本当に共感してくれているという実感が沸かないことも多いと感じたことがある方もいるのではないでしょうか。
仕事のシーンでも、チームメンバーや顧客、プロジェクトのステークホルダーとの対話スキルはAIには頼れない部分です。
特に仕事をする上で、物事がうまく進まない原因はコミュニケーション不足や認識の違いによることが多いもの。
機械的に処理していたのでは気付けない、こうしたズレをコミュニケーションや対話によって補えるスキルはこれからも必要とされ続けるはずです。
ーー相手に合わせてどう説明、説得するといいのか。
ーーもしもクレームを寄せてきた相手や、不信感が募っている相手から信頼を取り戻すためにはどうしたらいいのか。
ーーサービスで相手に感動してもらうためにはどうするべきか。
こうした目に見えない、数値化できない部分は、人間でないと担えない分野です。
3-3.ゼロから創造する力
どんなにAI技術が発展しても、新しいアイデア、ビジネスモデル、アプローチをゼロから設計することは難しいと言えるでしょう。
既存の枠組みにとらわれない発想で、今まで無かったサービスを生み出したいと思ったときには、人間ならではの思考力が必要です。
たとえば、石油ストーブに灯油を給油する「醤油チュルチュル」は、ドクター中松氏が小さい頃に母親が醤油瓶からを醤油差しに中身を移し替えるのに苦労しているのをみて発明したものと言われています。
「こんなものがあったらいいのに」という発想は、人間だからこそ生まれたものと言えるでしょう。
しかもこの場合は「母が楽になったら……」という感情も伴っているからこそ、人間的なエピソードかもしれません。
3-4.AIリテラシーやデジタルスキル
逆説的かもしれませんが、生成AIを含むAIツールの使い方やデータの読み取り・扱いに対するリテラシーなど、デジタル技術の基礎知識は、これからの時代だからこそ必要なスキルとなります。
生成AIが仕事の道具として普及するなかで、AIを使えることが転職や評価にもつながっていくことは間違いありません。
ただし、ツールを使うだけでなく、その動作原理やバイアス、用途・制約を理解することで、誤用を避け質を上げることは大切にしなければいけないという事実は残っています。
大切なのは、使いこなすために学ぶ姿勢や、使いこなそうと言うチャレンジ精神。
AI時代だからこそ、恐れて毛嫌いするのではなく柔軟な発想でAIを使いこなしていくことがポイントです。
3-5.変化に適応する力
技術や市場の変化が速いなかで、今までのやり方が通じなくなることが増えています。
とくにAIが台頭する今の時代、ますますそのスピードは速くなっていると言えるでしょう。
ですから、固定概念や既存のやり方に固執せず、適応していく力がある人は継続的にスキルを更新できます。
環境変化やAI導入による組織変革にも対応できるため、スキルアップを続けられますし、柔らかい頭で物事を見つめれば新たなビジネスを生み出すきっかけになるかもしれません。
4.職種別|AI時代の強みになる必要スキルと活かし方
ここまでは、どの職種でも必要とされるAI時代のスキルやAIとの向き合い方についてお話ししてきました。
最後に、具体的な職種別に、どのようなスキルが求められるのかをさらに深掘りしてみましょう。
4-1.営業職
常に対人スキルが求められる営業職。
AI時代も引き続き強みになるスキルは「コミュニケーション力」と言っても過言ではありません。
コミュニケーション力をもう少し細かく分解してみると、
・提案力:顧客の課題やニーズを踏まえて解決策を提示できる力
・質問力:本音や潜在的な課題を引き出すための適切な問いを投げる力
・共感力:顧客の立場や感情に寄り添い、「理解されている」と感じてもらう力
・表現力:複雑なことをわかりやすく伝えたり、ストーリーとして魅力的に語れる力
・交渉力:双方の利益を考えながら合意形成を進める力
・適応力(柔軟な対応力):顧客の反応や状況に応じて、話し方や提案内容を臨機応変に変えられる力
・非言語コミュニケーション力:表情や声のトーンなど、言葉以外で安心感や信頼感を伝える力
など幅広い力が必要とされます。
これらはAIではなかなか築けない関係性をつくる上でも役立ちます。
また、営業職でもAIリテラシーは必須。
生成AIで提案書や営業リストを効率化できれば、より顧客との関係性作りに力を入れられ、コミュニケーションに時間を割くことができます。
<もっとスキルを伸ばすには?>
AIを活用してコミュニケーション力を磨くなら、ロールプレイを通じたヒアリング力向上の練習もいいかもしれません。
また、BtoBの営業であれば顧客理解をより早く深めてライバルよりも有利に商談を進めるために、事前の情報収集でAIを活用するのもおすすめです。
4-2.マーケティング職
顧客や世の中のニーズを探り、新たな商品や販売方法に繋げていくマーケティング。
マーケティング職において、本質的に必要とされるのは
・「顧客を深く理解する力」
・「独自の表現で伝える力」
・「戦略的に施策を選ぶ力」
の3つです。
もう少しこれらの力を分解してみると次のようなスキルがマーケティング職には求められていると言えるでしょう。
「顧客を深く理解する力」
・顧客洞察力:データやリサーチ結果から数字の裏にある人間心理を見抜くスキル。
・トレンド感知力:社会の変化・文化の流行を捉え、「いま何が刺さるのか?」を嗅ぎ取るセンス
「独自の表現で伝える力」
・創造力: AIが出す定型案を超えて「驚き」や「共感」を作る部分は人間ならでは
・ストーリーテリング力:商品やサービスを「物語」として顧客に伝え、共感や記憶に残る形にする力
「戦略的に施策を選ぶ力」
・ブランド構築力:短期的な成果だけでなく、中長期的に「ブランドらしさ」を損なわずに育てる視点
・問題解決力:AIの分析結果を元に、最適な施策を選択し、実行プランに落とし込む力
・調整力: 営業・開発・デザイナーなど、他部門と協働して施策を実現する「人と人の橋渡し役」
とくに新しいキャンペーンアイデアを設計する際には、あらゆる情報が溢れている現代だからこそ、新鮮に映るクリエイティビティを生み出す力は必要なスキルです。
また、AIによる分析を元に「どの施策が最適か」判断する問題解決力も鍛えておきたいところ。
こうしたスキルがあれば、データに加えて、独自のアイデアで差別化キャンペーンが実施でき、ブランド認知の成長にも繋げていけるかもしれません。
その反面で、AIが作ったありきたりな広告コピーを使っているだけでは、情報の中に埋もれてしまうリスクがあるのは忘れてはならない事実です。
4-3.人事
とくに感情面でのスキルが求められるのが人事という仕事。
採用時や、実際の配置換えなどをする際には、コミュニケーション力のなかでも、相手の気持ちや真意を読み取る力や、相手との信頼を構築する対話力が必要になります。
こうしたスキルをもう少し細かく分類してみましょう。
<相手を理解する力>
・傾聴力:面接や面談で言葉の裏にある意図や感情を把握する力
・洞察力(感情・人間性の見極め):相手の本音や人柄を読み解く力
・共感力:社員の立場に寄り添い、「理解されている」と感じさせる力
<信頼関係を築く力>
・対話力:相手に安心感を与え、オープンな対話を促す力
・公平性・倫理観:個人の感情や思い込みに流されず、公平に人を見る姿勢
・人間関係構築力:上司・同僚・部下など多様な立場の人と信頼関係をつなぐ力
AI採用ツールを導入し評価プロセスを改善したり、平等な判断ができるようにすることも必要ですが、その先にある判断はやはり人によるところが大きいのが事実です。
たとえば、AIで候補者をスクリーニングし、 面接で人間性を見抜くことで、採用の質が向上するかもしれません。
反対に、AIによるフィルタリングの結果をそのまま採用に利用すれば、多様性や潜在力を見落とす可能性があり、大きな機会損失に繋がってしまいます。
また、人事は組織の成長やこれからの体制を考える役割も担っています。
組織を成長させるために求められるスキルには、次のようなものがあり、これらはAIにはなかなか担えない部分です。
<組織を成長させる力>
・配置・育成の判断力:適材適所を見極め、社員の可能性を伸ばす采配をする力
・調整力:利害や価値観の異なる人同士の対立をうまく調整し、建設的な解決に導く力
・文化醸成力:企業理念や文化を人材施策に落とし込み、組織全体に浸透させる力
4-4.クリエイティブ職
AI時代に突入し、画像生成や動画生成、テキスト生成の技術が格段に向上しています。
こうしたなかで、デザイナーなどのクリエイティブ職では、AIをうまく使って生産性を高めながら自分自身の個性を発揮し、選ばれる存在になっていかなければいけません。
そのために必要なのがアウトプットだけでなく、そのアウトプットに至るまでの過程やアウトプットに対する意味づけがいかにできるかどうかです。
具体的に必要なスキルとしては次のようなものがあるでしょう。
<説得力あるクリエイティブを生み出す力>
・コンセプト設計力:表面的な美しさだけでなく、目的や目指すユーザー体験を踏まえてデザインの方向性を決める力
・ストーリーテリング:デザインなどのクリエイティブを一貫した物語やメッセージとしてまとめる力
・ディレクション力:AIや他のクリエイターの作った要素をまとめて全体の調和を図る力
・共感力:利用者すら気付いてない深い部分の深層心理や願いを見出し、表現に繋げる力
<チームでクリエイションしていく力>
・対話力:メンバーの意見や個性を活かし・引き出し唯一無二のものを作る力
・スケジュール管理力:関係各所と調整し、納期やスケジュールに合わせて進める力
さらに、AI時代だからこそAIを使いこなすスキルも求められています。
たとえば、生成AIを使ってラフ案を大量に出し、それを批評・改良していくことでアイデアの幅を広げるというアプローチはこれからの仕事のスタイルになっていくかもしれません。
また、ワイヤーフレームやモックアップ制作などのプロトタイプを作る作業をAIに任せ、デザイナー自身は「体験の質」に集中することも良いかもしれません。
AIは恐れるべき存在なのではなく、自分自身のクリエイティブの幅を広げるために活用するのも良いのではないでしょうか。
まとめ:AI時代の必要スキルを身につけて唯一無二の存在になろう!
AI時代に必要とされるスキルを改めて考えてみると、まだまだ私たち人間だからこそ生み出せる価値の大きさに気づくはずです。
何でもできるような感覚で受け止めてしまいがちなAI。
これ以上自分がどんな価値を提供すれば良いのか、どこか足元を掬われるような不安や焦燥感を抱いてしまいがちなのは仕方がないことかもしれません。
ですが、大切なのは、AIを脅威ではなく、キャリアを進化させる「相棒」だと受け止め、活用することではないでしょうか。
これからの時代は、AIの活用が当たり前だからこそ「AIリテラシー×人間らしいスキル」の掛け算が価値を高める時代になっていきます。
ぜひ今日から、小さなAI活用習慣や学びの継続など、始められる行動を始めてみましょう!







