アジア圏に出張するときに知っておきたいビジネスファッション

アジア圏に出張するときに知っておきたいビジネスファッション

海外出張で意外と頭を悩ますのが、ビジネスファッションではないでしょうか。特に、アジア圏への出張の場合、日本とは大幅に文化や気候が異なることもあります。実際に出張に行った際、戸惑ってしまわないよう、アジア圏でのビジネスファッションを予習しておきましょう。

1.アジアでのオフィスカジュアルの基準

日本であっても服装に迷いがちな「オフィスカジュアル」。アジア圏に出張するとなると、さらにどのような服装にすればいいのか悩んでしまいます。ここからは、どの程度のファッションがオフィスカジュアルと見なされるのか、解説していきます。

1.1 ネクタイやジャケットは必須?

日本のオフィスカジュアルの場合、長袖シャツにネクタイ着用、またはネクタイなしでジャケットのみ、という組み合わせが多いのではないでしょうか。
アジア圏であっても、基本的にその組み合わせで問題ありませんが、年間を通して気温が高い国もあります。そのようなケースだと、ジャケット着用はあまり相応しくないことも。海外出張先の平均気温や天候を見ておきましょう。
また、女性の場合はカーディガンやストールなどの羽織るものを持っていくこともおすすめします。外は夏のように暑い国であっても、オフィス内やビルの中は冷房が強く効いている…ということもあるためです。

1.2 足元にはどう気を配る?


見られていないようで、実はよく見られているのが「」です。文化やファッションが異なるアジア圏となると、靴もその風土に合わせた方がいいでしょう。

例えばフォーマルな場であればきっちりとスーツを着込みますし、おのずと靴も革靴などフォーマルなものになります。
しかし、アジア圏の会社の場合、オフィスカジュアルがポロシャツや民族衣装を取り入れたファッションということもあり得ます。その場合、ポロシャツや民族衣装に革靴やハイヒールを合わせるのは少しバランスがおかしくなってしまいます。現地の標準的なビジネスファッションを考慮し、組み合わせを考えましょう。

また、スコールが多い国に出張する場合、激しい雨に降られたり水溜まりやぬかるみに足をとられることが増え、すぐに靴がボロボロになってしまうということもあり得ます。少しでも靴を長持ちさせるために、撥水スプレーや防水スプレーを使用しましょう

1.3 どの国でも通用する王道オフィスカジュアルは?

オフィスカジュアル」といっても、どこまでがカジュアルなのかという境界線を見極めるのは難しいところです。スーツが無難だと思っても、気温の高い国の場合だと浮いてしまうことも。どのような服装が王道とされているのか、主なアジア圏の国々で主流となっているオフィスカジュアルをまとめました。

国名 男性 女性
韓国 スーツ(ノーネクタイも可)
チノパン
ブラウス(カラーありも可)、シャツ、ジャケット
スカート、パンツ
中国 ポロシャツ
チノパン、スラックス
ブラウス、ジャケット
スカート、パンツ
フィリピン 半袖シャツ、ポロシャツ
スラックス
ブラウス、シャツ
スカート、パンツ
シンガポール シャツ(ノーネクタイも可)
スラックス
ブラウス、
スカート、パンツ
ワンピース
ベトナム ジャケット
チノパン、スラックス
ブラウス、シャツ
スカート、パンツ

韓国では、ファッション性のあるデザインを取り入れたオフィスウェアが多く見受けられます。スーツの場合も、ストライプ柄や、スマートな形のものをおすすめします。
中国は、企業にもよりますが、基本的にはカジュアルな服装を推奨します。かっちりとしたスーツよりは、チノパンやポロシャツなどがいいでしょう。
また、フィリピンとシンガポールはどちらも熱帯性気候で、一年を通して気温が高い国。男性も女性も、涼し気な服装をおすすめします。
ベトナムも基本的には1年間気温の高い国。ですがハノイなど四季のある地域では、寒くなることもあるため、ジャケットを持っていくといいでしょう。

2. 各国の独自スタイル(民族衣装)


アジア圏ならではのビジネスファッションとして、その国の民族衣装をビジネスウェアとして取り入れたものがあります。そんな民族衣装をビジネスファッションに取り入れた代表的な国として、インドネシアとミャンマーをご紹介します。

2.1 インドネシアの「バティック」

まずご紹介するのはインドネシアの「バティック」。
バティックは、伝統的な染め方をされた布のことです。派手な色合いで綿素材であるため、ラフな印象を持ちがちなバティック。ですが、バティックを用いた衣服は元来王族が愛用し、フォーマルな場で着用するものとされています。伝統があり、インドネシアでは正装に当たるため、オフィスで着用しても問題はありません。
また、インドネシアには「バティックデー」という、毎週金曜日にバティックを着用する習慣があります。ワイシャツにネクタイというようなオフィスカジュアルを着用しても問題はありませんが、気温が30度を超えることも多々あるインドネシア。バティックデーをきっかけに、通気性のある涼し気なバティックを着用するのもいいでしょう。
男性の場合は、アロハシャツのようなゆったりとしたシャツ、女性の場合はバティックを利用したワンピースなどがおすすめです。

2.2 ミャンマーの「ロンジー」

ミャンマーでは「ロンジー」といって、腰の周りにぐるりと巻く布が正装として知られています。
スカートのような服なので、日本の男性には少し着慣れないロンジーですが、男性と女性によって、名称と巻き方が異なります。

・パソー
男性用のロンジー。身体の真ん中で布を結ぶ。
・タメイン
女性用のロンジー。身体の左右で布を結ぶ。

ロンジーは、式典や行事で「タイポン・エンジー」という上着と合わせて着るのが正装とされています。そこまでかしこまらない普段着やオフィスの場合、女性はブラウスやTシャツ、男性はワイシャツやTシャツと合わせるのがおすすめです。
また、女性だとスカートと同じように着用するイメージがあり、短めに巻きたくなることもあるかもしれません。ですが、膝より上に短くすることはロンジーの巻き方としてはNGなので、避けましょう。

3.アジアでのビジネスファッションに関する注意点


日本に比べると、ゆるいイメージがあるアジア圏のビジネスファッション。ですが、宗教や文化の価値観がファッションに与える影響は大きく、国によってはデリケートな問題になることもあります。日本では問題のなかったファッションでも、出張先では眉をひそめられたり、深刻な問題に発展してしまうこともありえます。ここでは、アジア圏に出張していく際、最低限気を付けていきたいことや、国ごとにNGとされている事をご紹介していきます。

3.1 念のためスーツは持参

アジア圏の場合、民族衣装がビジネスファッションであったり、ポロシャツなどのカジュアルな服装で仕事をすることも。とはいえ、場合によっては日本と同じく上下スーツを着用することを求められる場合も十分にあります。
この国は比較的ゆるいはず…とスーツを持っていかないと、実際に出張した際に慌てることになります。ガーメントバッグなど、皺にならないケースにスーツを収納して持っていくことをおすすめします。

3.2 アジア圏でNGな服装はある?~タイ編~

タイは1年を通して気温の高い国です。寺院などに参拝する場合以外は、服装もラフなものでOKですし、サンダルやスニーカーでも問題ありません。
しかし、タイには「タクシン派」と「反タクシン派」という政党が争っているという政治的背景があります。
タクシン派は赤、反タクシン派は黄色というシンボルカラーで活動しています。出張中にデモが起こるなど、情勢がどう変化するかは予測できません。危険な目に遭ったり、誤解を与える前に、タイで赤や黄色の服装を着るのはできれば避けた方がいいでしょう。

3.3 アジア圏でNGな服装はある?~イスラム圏編~

アフガニスタンやトルコなど、イスラム圏(イスラム教を信仰する人々が中心となる地域のこと)に出張する際は、「極力、露出の少ない服」がキーワードとなります。宗教上の慣習で男女共に、身体の線が外からわからない服=標準スタイル、とされている国が多いからです。そのため、外国人にも合わせやすいスタイルは男女共に「スーツ以外の、ゆったりとした長袖・風を通す長ズボン」と頭に入れておきましょう。

また、一部の戒律が厳しい国の場合は、女性の服装が長スカートのみ可、頭と首は露出不可というところもあります。長スカートと大判のスカーフ(もしくは帽子)を1つづつ、スーツケースに入れるのを忘れずに。

ビジネスファッションだけでなく、現地でのプライベートタイムを過ごす服装にも同じ気配りが必要です。暑いから半袖短パンで・・と気を抜いてしまうと、高確率で予想外のトラブルに巻き込まれます。男女問わず、ゆったりした長袖のチュニックやシャツに、長いワイドパンツもしくは長いガウチョパンツなどを合わせれば間違いないでしょう。加えて女性は、首から上を覆う被り物も付け足しておくと安心です。

・まとめ

アジア圏の国々と日本では、気温や宗教観、政治的な考え方など、様々な背景が異なります。気候を読み違えて苦労することや、習慣や宗教観の違いで周りから浮いてしまったりということもありえます。事前にその国々について調べたり、準備は怠らないようにしましょう。

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