ビジネス基礎知識

2020.12.02

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新幹線チケット購入をスムーズに!基本から注意点まで総復習

出張時の移動に新幹線を利用することが多いビジネスパーソンにとって、新幹線のチケットを予約したり購入したりするのは意外と面倒に感じることも。最近でこそネット予約やアプリからの予約が可能になったものの、上手く使いこなせていないと時間がかかってしまうこともあります。
そこで今回は、スムーズな出張移動のために知っておきたい、新幹線チケットの購入方法を基本から総復習!
チケット予約をスムーズにするためのコツや、事前に知っておきたいチケット購入時の注意点についても解説します。

1.新幹線チケットの購入方法は5つ

新幹線のチケットを購入する方法は、インターネット・アプリ・窓口・券売機からの購入に加えて、格安チケット店などからの購入というように、大きく分けて5つの方法があります。
インターネットやアプリなど駅に行かなくても購入できる方法を知っておくと便利ですし、安く購入するなら金券ショップなどを使うのもひとつの手。今まで選択してこなかった購入方法と見比べてみると「こっちの方法の方が自分に合っている!」なんて発見があるかもしれません。
まずはおさらいも兼ねて、それぞれの購入方法を見ていきましょう。

1-1.インターネットから購入する

JR各社では、みどりの窓口や券売機に行かなくてもチケットが予約できるサイトを開設・運営しています。
わざわざ駅に足を運ばなくても、デスクや自宅から簡単に予約できるので便利です。
新幹線、シーズンによっては混み合うことも多いため、出張の予定が入ったらできるだけ早めに予約しておくと安心ですね。

予約サイトをJR各社がそれぞれ運営しているため、各路線を運営する会社がどこかによって予約・購入できるサイトが異なります。乗車予定の路線に合わせて利用しましょう。各社の予約サイトは以下の通りです。

【JR各社の予約サイト一覧】

・「えきねっと」(JR東日本)
https://www.eki-net.com/top/index.html
予約できる新幹線路線:東北・北海道新幹線、秋田新幹線、山形新幹線、上越新幹線、北陸新幹線、東海道新幹線、山陽新幹線、九州新幹線

・スマートEX(JR東海・JR西日本)
https://smart-ex.jp/top.php
予約できる新幹線路線:東海道・山陽新幹線

・エクスプレス予約(JR東海・JR西日本)
https://jr-central.co.jp/ex/express/
予約できる新幹線:東海道新幹線、山陽新幹線
スマートEXは無料会員制なのに対し、エクスプレス予約は有料会員制。その代わり、割引が受けられる。

・e5489(JR西日本)
https://www.jr-odekake.net/goyoyaku/e5489/
予約できる新幹線路線:山陽・九州新幹線(新大阪〜鹿児島中央)、北陸新幹線(金沢〜東京)

・JR九州ネット予約
https://train.yoyaku.jrkyushu.co.jp/jr/pc/consumer/TopInitAction.do
予約できる新幹線路線:九州・山陽新幹線

ただし、実際のチケットの受け取りは、駅の券売機もしくはみどりの窓口となる点に要注意。
また、JR各社は、JR東日本、JR東海、JR西日本それぞれ別会社となっているため、乗車予定の路線を運営する会社の券売機や窓口以外では発券できないこともあります。!これに関して詳しくは、2章で解説していくこととしましょう。

【コラム】インターネット予約時は予約時間にも気をつけて!

「インターネットなら、新幹線チケットをいつでも予約・購入できる」と思っている方も多いかもしれませんが、実はインターネットからのチケット購入ができない時間帯があります。
実は、JR各社のサイトでは、深夜〜早朝の一部時間帯、購入ができません。仕事が終わった後の深夜、チケットを買おうと考えている方は気をつけましょう。

<インターネットからチケット購入ができない時間帯>
・えきねっと(JR東日本): 23:40〜翌5:30
・スマートEX(JR東海・JR西日本):23:30〜翌5:30
※新規予約の申込を受け付けのみ。予約確定は翌朝以降。座席の選択もできない
・e5489(JR西日本):23:30〜翌5:30
・JR九州ネット予約:23:00〜翌5:30
※上記時間帯でも予約申し込みは可能。5:30以降に結果がメール回答される

1-2.アプリで予約する

スマホから新幹線チケットを予約できるアプリは、使いやすくて便利です。
アプリの種類は、JR会社によって異なります。クレジットカードなどを登録しておけば、移動中にもさくっと予約ができるので、ぜひ使いこなしてみてくださいね。

・JRえきねっとアプリ
東北・山形・秋田・北海道新幹線、上越・北陸新幹線、東京から博多間の東海道・山陽新幹線、新大阪から鹿児島中央間の山陽・九州新幹線のチケットが予約できます。
アプリからの購入でも、チケットレス割引など各種割引サービスが受けられるのが嬉しいところ。
また、利用時には会員登録が必要ですので、初めて利用する方は時間に余裕を持って予約しましょう。

<JRえきねっとアプリの使い方>

・チケット予約の流れ
(1)アプリを開いて、「JR券申込」をタップ
(2)乗車したい路線を選択
(3)日時・発着駅を選択
(4)人数、座席位置を選択
(5)申込内容を確認後、購入

会員登録してログイン後、「JR券申込」をタップ。希望する路線を選択し、日時・発着駅を入力したら候補となる便が表示されます。

画像:JRえきねっとアプリ画面より筆者作成

希望の日時と席種を選択したら、予約人数を選ぶ画面が表示されます。
予約人数を入力すると、最終申込内容が表示されるので確認を。確認後、購入手続きへと進みます。購入手続き完了後は、乗車日当日までに駅の券売機などで発券し、改札を通って乗車します。

画像:JRえきねっとアプリ画面より筆者作成

参考:JRえきねっとアプリ
iPhone版: https://apps.apple.com/jp/app/えきねっとアプリ/id1484923959
Android版: https://play.google.com/store/apps/details?id=com.net.eki.app

・EX予約公式アプリ(JR東海)

東海道・山陽新幹線の新幹線チケットが予約できるアプリです。
モバイルSuicaなどの交通系ICカードとも連動しているので、スマホ1つで予約からチケット入手まで完結できるなど利便性の面でもとても使えるアプリです。
購入から乗車まで、スマートに新幹線を利用したい方におすすめです。

ただし、予約できるのは東海道・山陽新幹線(東京~博多間)のみ。例えば「東海道新幹線から東北新幹線へと乗り換えて仙台へ」というように、乗り継ぎ予定がある場合には、駅窓口などで東海道・山陽新幹線以外の路線のチケットを購入しないといけません。

<EX予約アプリの使い方>

・チケット予約の流れ
(1)アプリを開いて、「予約する」をタップ
(2)乗車日時・発着駅・乗車人数を選択
(3)列車を選択
(4)座席位置を選択
(5)申込内容を確認後、購入

基本的な使い方は、JRえきねっとアプリとほぼ同じ。
ログイン後、「予約する」画面より、希望の日時や発着駅、乗車人数を指定します。
1つの画面で条件が設定できるため、JRえきねっとアプリより使いやすいかもしれません。

画像:EX予約アプリ画面より筆者作成

日時・人数を選んだら、指定席予約も可能です。座席は座席表からも選べるので、複数人で移動する際や座席にこだわりがある方はぜひ活用してみましょう。
座席選択が終了したら、最後に予約確認・支払いとなります。
あらかじめクレジットカード情報を登録しておけば、支払いも簡単です。

画像:EX予約アプリ画面より筆者作成

乗車時は、1名で利用する場合にはSuicaなどの交通系ICカードを事前に登録しておけば、発券せずに新幹線に乗車できます。
交通系ICカードを未登録の場合や、2名以上で利用する場合、予約者以外の人が乗車する場合には、駅の指定席券売機で切符を受け取りましょう。

<切符の受け取りに必要なもの>
・受け取りコード
・スマートEXのログインパスワード

参考:
EX予約公式アプリ
iPhone版:https://apps.apple.com/jp/app/id1153448703
Android版:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.jr_central.exreserve
 
スマートEX公式サイト「きっぷの受取方法・箇所」
https://smart-ex.jp/entraining/ticket/place/

1-3.みどりの窓口で購入する

新幹線チケットの購入として、古くから馴染みがある方法といえば、駅のみどりの窓口で購入するというものでしょう。
駅員さんに行先と席種、乗りたい日時を伝えて、支払えば購入完了。領収書の発行もここでお願いしましょう。

インターネット予約と違って、予約と同時にチケットを入手できるので、予約・支払い後に発券機でチケットを発券するという手間がありません。ただし、駅に行かないといけないので、駅から遠い方や普段あまり駅を利用しない方にはこの方法は少し面倒かもしれません。

1-4.券売機で購入する

駅に設置されている券売機から購入する方法で、みどりの窓口が混み合っていても券売機なら空いていることもあり安心です。
基本的に、画面の表示に従って操作していけばいいのでそれほど難しいことはありません。
「はじめて使うので心配……」という方は、JR東日本のサイトから、指定席券売機で切符を購入する場合の操作を体感できるので、覗いてみるといいでしょう。

参考:JR東日本公式サイト「指定席券売機ご利用案内 体験版」
https://www.jreast.co.jp/mv-guide/demo/

【コラム】予約変更は何分前まで可能?
会議が長引いてしまったり、急に出張の予定が変更になったりと、新幹線チケットを予約した後に乗車する便を変更したいこともあるでしょう。
もし、予約変更の可能性があるなら、インターネットやアプリから予約しておくと便利です。
スマートEXからの予約なら、発車時刻4分前まで予約変更が可能です(自由席の場合は、乗車日当日まで)。また、えきねっとからの予約でも乗車当日の発車時刻6分前まで予約変更が可能です。

もしチケットを発券してしまった後の予約変更の場合には、駅の窓口で申し出ましょう。

参考:
スマートEX「予約の変更について」
https://smart-ex.jp/reservation/change/
えきねっと「予約を変更したい」
https://www.eki-net.com/top/jrticket/guide/henkou/henkou.html

1-5.格安チケットショップで購入する

東京駅など主要駅近くには、新幹線チケットを格安で販売している金券ショップがあります。
安く買える一方、購入できるチケットは基本的に自由席のみ。指定席のチケットはありませんが、価格重視の方や自由席でもいいという方は活用してみてはいかがでしょうか?経費を節約したい場合などにも便利です。もちろん、領収書ももらえます。

2.新幹線チケット購入時の注意点

新幹線は、JR東日本・JR東海・JR西日本など、路線によって運営会社が異なります。
そのため、チケット購入時や発券時には、それぞれの会社のシステムやサイト・指定席券売機を使わなければいけません。
知らずに当日ギリギリのタイムスケジュールでチケットを購入しようとすると、「ここじゃ買えない!」「発券できない!」となってしまうことも。
事前に注意点を読んで確認しておきましょう。

2-1.予約した切符が発券できる券売機かどうかを確認しよう

例えば、JR東海が管轄するスマートEX(有料会員版はエクスプレス予約)から新幹線切符を予約した場合。
チケットの発券ができる券売機は、JR東海・JR西日本の券売機・受け取り専用機のみとなっています。そのため、JR東日本など他のJR会社の切符売り場や、券売機では、チケットが受け取れません。

<例えばこんなケース>
東海道新幹線のチケットをネット予約して、新宿駅で受け取りたいと思った場合。
新宿駅にはJR東海の切符売り場がないので受け取りができません。東京都内でチケットを受け取るなら、東京駅や品川駅にあるJR東海の切符売り場や券売機で発券する必要があります。
EX予約のマークが目印です。

※画像出典:EX予約「予約・乗車ガイド」
https://expy.jp/reservation/geton_ticket/

同様に、JR東日本の管轄となる「えきねっと」からJR東日本管轄路線(東北新幹線、上越新幹線、など)のチケットを購入した場合。
切符を受け取れるのはJR東日本・JR北海道の駅と、JR西日本北陸エリアの一部駅のみとなります。JR東海エリアの駅では受け取れません。

<例えばこんなケース>
浜松駅(JR東海の駅)で上越新幹線のチケットを受け取りたい場合。
ネット予約はせずに、直接駅にあるみどりの窓口で予約・購入する必要があります。駅の窓口は24時間いつでも開いているわけではありません。また、駅に直接足を運ばなくてはならないので、要注意。

参考:
スマートEX公式サイト「Q.【受取】スマートEXの商品のきっぷは、どこで受け取ればよいですか?」
https://smart-ex.jp/faq/category/detail/?id=402
えきねっと公式サイト 「お受け取り・お支払方法『お受け取り可能エリア』」
https://www.eki-net.com/top/jrticket/guide/uketori/?src=reservetop_main

2-2.東京駅などでは窓口・券売機の運営会社を確認しよう

先ほどご紹介したように、インターネット予約したチケットを発券できるのは「運営会社の券売機のみ」となっています。そのため、複数のJR会社路線が乗り入れている東京駅などの駅ではチケットを受け取る際に混乱する方もいます。

例えば、東京駅から仙台までの新幹線チケット(JR東日本管轄路線)をインターネットから予約して、東京駅の券売機で受け取りたい場合。
チケットを発券できるのは、JR東日本の窓口や券売機のみとなっています。

そのため、東京駅日本橋にあるみどりの窓口は、JR東海の管轄のため、発券してもらえず、八重洲北口まで行かなければなりません。
東京駅構内は広く、日本橋口から八重洲北口までは歩いても結構時間がかかります。
発車時刻ギリギリにチケットを発券しようとすると、乗り遅れてしまうリスクもありますから、時間には余裕を持って行動しましょう。

複数路線が乗り入れている駅の公式サイトには、自分が利用した予約サイトのチケットが、どの窓口・券売機で発券できるかがまとまっています。参考にしてみてくださいね。

参考:
東京駅のみどりの窓口・指定席券売機の情報一覧
https://www.jreast.co.jp/estation/station/info.aspx?StationCd=1039
品川駅のみどりの窓口・指定席券売機の情報一覧
https://www.jreast.co.jp/estation/station/info.aspx?StationCd=788

3.新幹線チケットを出張用に購入するときの心得

JR運営会社の違いなどで意外と面倒くさいことも多い、新幹線のチケット購入。
最後に、出張などビジネス利用する際に、知っておくと便利な情報をまとめました。領収書の発行方法や、予約を急遽変更したいときなどに、参考にしてみてくださいね。

3-1.領収書の出し方

出張時の交通費精算で必要となる領収書。基本的には新幹線チケットの発券時に領収書をもらうのが基本です。
券売機であれば、領収書ボタンがあるので、忘れずに押して領収書を発行してもらいましょう。

また、切符利用前であれば、領収書をもらい忘れても駅窓口で発行してもらえます。もしも乗車してしまった後に領収書をもらうのを忘れたと気づいた場合、改札口を出る前に駅の清算所でお願いすれば発行できるケースもあります。諦めずに、問い合わせてみましょう。

※参考:JR東海公式サイト「領収書をもらい忘れた場合や紛失した場合に、領収書の発行(あるいは再発行)はできますか?」
https://faq.jr-central.co.jp/detail/faq000263.html

3-2.宿泊セットプランもお得

旅行会社各社が出している、ホテル宿泊と新幹線チケットがセットになっているプランは、価格面でもお得なことがあります。
出張時にホテルを利用する予定があるなら、宿予約も合わせてできるので便利ですよね。
ただし、停車駅数が多く目的地までの乗車時間が長くなりがちな便(東海道新幹線なら、ひかりやのぞみではなく、こだま)となっていることもあるので注意が必要。

出張の行程などに合わせて、上手に活用してみましょう。

参考:
「びゅうトラベル」
https://www.jre-travel.com/

まとめ:出張利用時の新幹線チケット購入もスマートに!

出張が多い人にとっては、馴染みの深い新幹線。JR会社の違いによって、想定以上に発券までの時間がかかる場合もありますので、チケット購入時にはできるだけ時間に余裕を持って臨みましょう。
また、忙しい合間に出張準備として新幹線のチケットを予約・購入するのは意外と手間に感じるもの。今まで当たり前にやっていた方法を改めて見直してみれば、時間の節約や経費削減にもっと貢献できるかもしれません。
自分にとって、どんな方法がベストなのか再確認してみてはいかがでしょうか。

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