語学

2022.05.09

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英語のWeb会議で相槌はどう打てば良い?覚えておきたい表現15選

「はい」「そうですよね」などの相槌は、相手の話を聞いていることを表すコミュニケーション手段の一つです。特に、反応が伝わりにくいWeb会議では、スピーカーに聞いていることを示すために、頷く動作を増やしているという方は多いかもしれません。しかし、欧米の人々は日本人に比べてあまり相槌を打ちません。これは、英語では、話を聞いていることを表現するのではなく、相手の発言に対する反応や意見、評価を伝えるなどさまざまな役割を持っているためです。
そのため、英語には多くの相槌の表現があります。それらをうまく使い分けると、自分の意見や感想が伝わりやすくなるでしょう。ここでは、Web会議で使える英会話の相槌を紹介します。

1.相手の意見に対する相槌

Web会議における英会話では、相手が話した内容について意見を述べる前に、相槌を入れるのがコツ。同意しているのか反対しているのかが相手に伝わりやすくなります。
特に、反対意見を述べるときは、最初に相手を肯定する意味の相槌を打って、ワンクッション置くのがおすすめです。相手の意見を否定しているわけではないことが伝わり、和やかな雰囲気で会議を進められるでしょう。

1-1.「了解」を表す“All right”,“I understand”,“Of Course”,“Copy that”

まず、理解したことを伝える相槌の英語の表現の中から、よく使われているものを紹介します。

一般的な表現である“All right”はカジュアルな相槌ですが、相手が同僚や部下であれば、使っても問題ありません。より親しい間柄であれば、友人や家族間で使われている“OK”や“I got it”と相槌を打っても良いでしょう。

クライアントや上司などには、より丁寧な“I understand”や“Of course”が適しています。
ネイティブスピーカーが使う“Copy that”は、もともと無線用語で、スラング表現。ですが、今ではビジネスシーンで目上の人にも使える表現です。

[例文]
A:I will submit the survey report by the end of this week at the very latest.
(遅くとも来週までに調査報告書を提出します。)

――同僚などフランクな関係が相手の場合
B:All right.
(わかりました。)

――上司や取引先など目上の人が相手の場合
C:I understand./Of course./Copy that.
(承知いたしました。)

1-2.「なるほど」の“I see”と“Now I see”

相手が述べた内容を理解したことを表し、日本語の「なるほど」に当たるのが、“I see”です。基本的に自分が知らなかったことを理解したときに使います。

単に「了解です」という意味もありますが、その場合は先述の“All right”や“I understand”、“Of course”のほうが一般的です。

[例文]
A:He cannot join the Web-meeting today because he is taking a leave.
(今日のWeb会議に彼が参加できないのは、休暇を取っているためです。)

B:“I see.
(なるほど)

“Now”を付けて、“Now I see”にすると「今やっとわかりました」「そういうことだったんですね」にすると、納得した、理解したという気持ちが強調されます。

[例文]
A:I was asleep all for a few days because I had a fever.
(ここ数日熱があったため、ずっと寝ていました。)

B:Now I see. I was worried that you didn’t attend the web-meeting.
(なるほど。最近Web会議で姿を見かけないので、心配していました。)

1-3.共感や理解を示す“I know”と“Absolutely”

既に知っていることに対しては、“I know what you’re saying”(あなたの言っていることを理解できます)を省略した“I know”を使います。相手に共感するときに使っても良いでしょう。

[例文]
A:I would like to extend the deadline of this system construction a bit.
(このシステム構築の納期をもう少し伸ばせたら良いのですが。)

B.I know. Mr.C,would it be possible to extend the deadline on this?
(そうですよね。Cさん、納期の延長は可能ですか?)

相手に共感するときは、“Absolutely”と相槌を打ちましょう。同僚との会話のようにフランクな雰囲気であれば、カジュアルな表現の「あなたは正しい」の“You’re right”(“Right”に省略可能)、“exactly”(その通り)が使えます。

[例文]
A:We received some complaints about a new product from customers. So we need to discuss improvement measures as soon as possible.
(顧客から新製品についてクレームを受けています。できるだけ早く、改善点について話し合うべきですよ。)

B:Absolutely. Let’s discuss about it now
(おっしゃる通りです。その点については今、話し合いましょう。)

1-4.賛成や肯定するときは“I agree”や“I think so too”

相手の意見に賛成したり肯定したりするときは、「了解」を意味する“All right”などよりも“I agree”と相槌を打てば、賛成または肯定していることが伝わります。

[例文]
A:Regarding this, I think we need to seek the advice of experts.
(この件について、専門家の意見も聞くべきだと思います。)

B:I agree.I’ll try to look for an expert to help.
(賛成です。協力してくれる専門家を探してみますね。)

「私も同意見です。」「私もそう思います。」という意味の“I think so”を使っても、賛同の意を表せます。

[例文]
A:Regarding staffing for the development project, we should increase the number of people we have working on it.
(開発プロジェクトの人員ですが、増やすべきだと思います。)

B:I think so too.There are not enough staff, right?
(私もそう思います。ちょっと人手が足りませんよね。)

1-5.軽い驚きを表す“Is that so?”

相手の発言内容に愕いたときは、“Is that so?”で「そうなんですね!」「そうなんですか!?」というニュアンスです。
発音するときは、語尾を上げて発音しましょう。語尾を下げて発音すると、興味を持っていないと捉えられてしまいます。

[例文]
A:Unfortunately,I regret to tell you that the business trip has been canceld.
(残念なことに、出張が取り消しになったことをお伝えしなければなりません。)
B:Is that so!? I did all of that preparing for it.
(そうなんですか!? せっかく準備したのに。)

1-6.ちょっと考えたいときの“Hmm”

意見を求められてもすぐに回答できないときがあるかもしれません。そんなときに便利な表現が“Hmm”です。ちょっと迷っていることや何とも言えないことが伝わるでしょう。

しかし、“Hmm”だけしか言わないと、何も意見がない、何も考えていないとも捉えられてしまうため、考える時間が欲しいことも同時に伝えることが大切です。

[例文]
A: I think we should approve his proposal.  What do you think about it?
(彼の提案を承認すべきだと思います。どう思いますか?)

B: Hmm, let me think about it.
(うーん、ちょっと考えさせてください。)

1-6.別意見を述べたいときは“I hear you”が便利

相手の意見に賛同できないときは、自分の意見を伝える前に、まずは相手へ理解を示す“I hear you”を加えましょう。「あなたの言いたいことは分かります」といったニュアンスです。
相手の意見に賛同し自分の意見を述べる必要がない場合は、“I hear you”と相槌を打つだけです。

[例文]
A:This project is over budget. How about decreasing the number of staff working on it to save costs.
(このプロジェクトに予算がかかりすぎています。コスト削減のために、人員を減らしてはいかがでしょうか。)

B:I hear you, but I disagree. If we reduce staff, we won’t meet the deadline.
(分かりますが、賛成できません。人員を減らしたら、納期に間に合わなくなりますよ。)

1-7.自分の意見とは異なるが受け入れるときは“Fair enough”

自分の本心は別として、相手の意見を尊重したいときや、相手の意見が正当、合理的であると認めるときの表現です。同意を表すものの、自分の意見とは異なるというのがポイントです。

受け入れたくないけれど、受け入れざるを得ないニュアンスを含んでいます。会議では、時には自分が折れなければいけないときもありますから、重宝する表現でしょう。

[例文]
A:I need more time to decide.
(決定するのに、もう少し時間がかかります。)

B:Fair enough. But I can’t wait too long.
(わかりました。でも、あまり長くは待てませんよ。)

1-8.予想どおりであることを伝える“I’m not surprised”

「そうなって当然だ」「そうでしょうね」と感じたときは、“I’m not surprised”と相槌を打ちましょう。直訳すると「驚きません」という意味です。

成功談を発表した人に対して使うと、相手は成功を期待されていたことがわかるでしょう。逆に、失敗事例を話した人に対して使うと、失敗することを予測していたのになぜ意見しなかったのかと相手から問われてしまうかもしれませんので、ご注意ください。

[例文]
A:I will transfer from the Tokyo branch to the N.Y.head office.
(東京支社からニューヨーク本社への転勤が決まりました。)

B:I’m not suprised. As you do your job very well, I believe this transfer is only natural.
(そうなって当然ですよ。あなたは仕事ができる方ですから、この異動は当然でしょう。)

1-10.同意できない“No”のくだけた言い方“Uh-uh”

はっきりと反対意見を述べるときは、“No”と伝えますが、よく知られている表現ですので、同じ意味を持つ“Uh-uh”をご紹介します。
ビジネスシーンには適していませんが、親しい間柄で使えるカジュアルな“Uh-uh”を覚えておくと、同僚同士のWeb会議などで使えます。
反対意見を伝えるには、前の“Uh”を高く、後ろの“uh”を低く発音することがポイントです。

[例文]
A:Why don’t we invite our boss to lunch?
(上司をランチに誘おうか?)

B:Uh-uh.
(ううん、いやだ)

2.気持ちや感想を伝える相槌


日本の会議では、参加者の中に発言しない人や意見を発表しない人がいても、咎められることはないでしょう。一方、欧米人は会議で発言しない人は会議に参加する意思がない人と考えます。欧米のスタッフと行うWeb会議では、自分が感じたことなどを積極的に伝えることが大切。
長い英語のフレーズが口から出てこなくても、短い相槌の表現だけでも自分がどう感じているかを伝えられます。

2-1.ニュアンス別「良いですね」の表現4つ

英語の「良い」の表現は、どのくらい良いと感じているかによって使い分けられます。
Web会議でビデオ機能をオフにするなど、顔を出さない場合もあります。そんなときは、表情ではなく相槌で自分の感情を伝えましょう。「良い」を意味する表現は多々ありますが、ここではよく使われている相槌を4つご紹介します。

2-1-1.気軽に使える“That’s good”

“That’s good”は「良いですね」「良かった」と、気軽に打てる相槌です。使えるシーンが多いので、覚えておきましょう。

[例文]
A:I’m using high speed wi-fi today, so the ZOOM connection will be better than last week.
(今日は高速のWi-Fiを使っているので、先週よりもzoomの接続が良いと思います。)

B:That’s good.
(それは良かった。)

2-1-2.すばらしいと言う意味の“That’s great”/That’s excellent.

これらの表現は、“good”よりも「良い」ことを表し、言われた相手は高い評価や同意を得られたと感じるでしょう。
さらに高い「良い」を表すのが“That’s excellent”です。

[例文]
A:We were behind schedule. However, we managed to deliver the products on time.
(予定より遅れていましたが、なんとか納期に間に合いました。)

B:That’s great!/That’s excellent!
(それはよかった!)

2-1-3.100点満点の“That’s perfect”

これ以上言うことはないというときには、“That’s perfect”と相手を称えましょう。日本語の「満点!」「完璧!」といった意味合いです。

[例文]
A:This is an update on the project. Everything is on track.
(こちらがプロジェクトの最新状況です。すべて予定通りに進んでいます。)

B:That’s perfect!
(完璧ですね!)

2-1-4.喜びや驚きを含む“That’s wonderful”,“That’s fantastic”,“That’s amazing”

感情を込めて「いいね」と伝えたいときは、“Happy”の感情を含む「すばらしい」という意味を持つ”That’s wonderful”、「現実とは思えないほど素晴らしい」というニュアンスの”That’s fantastic”がおすすめです。

相手の話の内容に驚いたときには“That’s amazing”が使えます。

[例文]
A:The new products have been increasing beyond our expectations.
(私たちの予測を超えて、新製品の売上が伸びています。)

B:That’s wonderful!/That’s fantastic!/That’s amazing!
(それはすごいですね!)

2-2.興味を示す相槌“That’s interesting”

「興味深い」「面白い」を意味する”That’s interesting”と相槌を打つと、発言者は興味を持ってもらえていることが分かり、安心感が得られるでしょう。

[例文]
A:I would like to appoint Tom as team leader.
トムをチームリーダーに任命したいと思います。

B:That’s interesting. I think It’s a great idea.He has an original point of view.
興味深いね。良いアイディアだと思う。彼は独自の視点を持っているね。

同じように「面白い」を表す”That’s funny”は、カジュアルな言い方で、日本語の「ウケる」のような表現になるため、Web会議では不向きです。

3.Web会議中に英語で相槌を打つときのコツ2つ


日本では、相手が話している途中でも「うん、うん」と相槌を打つことがあります。特に、Web会議では、意見を発表しているスピーカーへの反応が分かりやすいよう、つい頻繁に相槌を打ってしまうかもしれません。
けれど、それは欧米ではあまり良くない印象を与えてしまっていることも。英語を使ったWeb会議で相槌を打つ際に、気をつけておきたいコツやポイントを最後にご紹介します。

3-1.相槌は相手が話し終えてから打つ

英語でのWeb会議では、相手の話の途中の相槌はかえって失礼に当たることも。欧米の方は、話の途中に相槌を打たれてしまうと意見を尊重されていないと感じてしまうことがあるためです。発言者が話し終わってから相槌を打つとイメージが良くなるでしょう。

話を聞いているときに、首を縦に振って頷くのも日本人特有です。欧米人は、話を聞くときに相手の目をじっと見て、話を聞いていることを表現します。頷くのは失礼だと捉えられることはありませんが、中には不自然だと感じる欧米人はいるかもしれません。欧米人の会議に馴染みたい方は、頻繁に頷くのは控えた方が良いでしょう。

全般的にWeb会議では、自分が発言するとき以外はミュートにしておくことも大切です。Web会議システムによっては、複数人の音声を同時に拾えないものもあります。会話の途中で相槌を打ってマイクが相槌の声を拾ってしまい、スピーカーの話が途切れてしまうことがないよう、ご注意ください。
3-2.抑揚をつけて話す
日本語は、英語に比べてアクセントが少ないため、外国人には一本調子に聞こえて感情が読みにくいと言われています。そのため、英語で相槌を打つときは、抑揚を付けて話すと相手に伝わりやすいでしょう。

例えば、“That’s amazing”と言っても、抑揚がないと本当に良いと思っていることが伝わらず“That’s good”程度の「良い」と受け止められてしまうかもしれません。語尾に「!」を付けるつもりで“That’s”よりも“Amazing”を強めに発音するだけで、本当に良いと思っていることが伝わり、印象が大きく変わります。



まとめ


英語のWeb会議では相槌を効果的に活用しよう

今や世界中で行われているWeb会議では、効果的に相槌を入れて意思表示をすることがコツ。画面越しでは参加者の反応がわかりにくいですし、場合によっては、音声のみで会議が行われる場合もあるでしょう。そのため、発言する際は不安に感じると言う人も。相槌を打って話を聞いていることを表現すると、安心感を与えられます。
Web会議での自分の感想や意見などをはっきり伝えることを目的に、相槌を打ってみてください。英会話が苦手でも、短い相槌表現を使えば、自分の考えが伝わりやすくなるでしょう。

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