出張前に準備しておくと便利! 海外レンタカーの基礎知識〜アメリカ編〜

出張前に準備しておくと便利! 海外レンタカーの基礎知識〜アメリカ編〜

海外出張の準備をするときに、是非検討してみたいのが海外で車を運転するという選択肢です。特に公共交通機関ではなかなか行きにくい場所も多い車大国・アメリカへ出張するなら、レンタカー利用を念頭に置いて準備しておくのもおすすめ。ここでは、アメリカで海外レンタカーを利用するための基本的情報や、レンタカーの利用方法・注意点をご紹介します。

アメリカでレンタカーを借りるメリットとは?


国土の広いアメリカは、公共交通機関ももちろん発達していますが、渡航先によっては車がないとアクセスしにくい場所もたくさんあります。タクシーを毎回手配するくらいなら、レンタカーで自由に移動した方が、出張中の時間も有効活用できることが多々あります。
また、出張の合間にブレジャーを予定している場合、レンタカーを活用すればさらに行き先の選択肢が広がり、ブレジャータイムも満喫できることでしょう。

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アメリカで車を運転するには?


アメリカに限らず海外で運転する際には、日本の免許証だけでなく国際免許証の取得が必要です。
アメリカでは州によっては日本の運転免許証だけでも運転可能な地域がありますが、万が一現地で事故を起こしたり警官に呼び止められたりした際には、日本語の免許証だけでは「日本語が読めない」などの理由からトラブルになることもあります。
そのため、渡航前には国際免許証を取得しておくことがオススメです。

2-1.国際免許の取得方法

日本で運転免許証を持っている方なら、簡単に各公安委員会から国際免許証を取得できます。
国際免許証の有効期間は、発給日から1年間有効期限を過ぎると、新規でまた申請しなければなりません。

国際免許証の発行は、主に各地域の運転免許センターや警察署(東京都は指定警察署のみ)、運転免許試験場で受けられます。
必要な書類は「運転免許証」「写真」「パスポート等渡航を証明する書類」です。
申請手数料は2530円(2019年7月現在)。
首都圏などの大きな運転免許センターでは即日発行にも対応していますが、警察署では1週間程度かかる場合があるので、余裕を持って申請しましょう。

参考:警視庁Webサイト「日本在住で日本の運転免許証をお持ちの方」
https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/japan.html#p5

2-2.アメリカでは国際免許証が不要?

費用も手間もかかる国際免許証。あると便利といっても、申請が面倒臭いという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
アメリカは、各レンタカー会社が提供している運転免許証の翻訳サービスを利用し、日本の運転免許証だけで運転可能な場合(ジョージア州など一部の州を除く)があります。このようなサービスを利用すれば、アメリカでレンタカーを借りるハードルもぐっと下がるというものです。
運転免許証の翻訳サービス価格はレンタカー会社によっても異なり、無料で行える会社もあります。
その代表的な会社が、アメリカの大手レンタカー会社「ハーツレンタカー」や「ダラーレンタカー」です。この2社は無料で運転免許翻訳サービスをオンラインで利用できます

参考:
ハーツレンタカー「ハーツ運転免許証翻訳フォーム」
https://www.hertz-japan.com/rentacar/productservice/index.jsp?targetPage=HDLT.jsp&POS=JP&lang=ja
ダラーレンタカー「ダラー運転免許証翻訳フォーム」
https://gohertz.cn/dollar_license

アメリカのレンタカーを利用する方法


それでは早速、アメリカでレンタカーを利用する方法を具体的にみていきましょう。
予約から当日のカウンターでの手続き、利用中の注意点、返却時の手続きについて詳しく解説します。

3-1.レンタカーの予約方法

レンタカーの予約は、主にインターネット・空港・ホテル・現地の店舗で直接の4つの方法があります。

出張前に予約しておきたい場合には、インターネット予約となります。事前予約で割引になる会社もありますので、渡航先でのスケジュールがある程度決まっているなら是非予約しておきましょう。

レンタカー予約時には「レンタル開始日・場所」「返却日・場所」「希望する車のクラス」などの情報が必要です。
都市部なら小回りのきく小型車を、ある程度長距離移動をする予定なら中型〜大型車を選ぶのがおすすめです。

ハーツレンタカーやダラーレンタカーなど大手レンタカー会社なら、日本語対応のカーナビが装備されていることもあります。
また、レンタル場所と返却場所が異なる場合でも、乗り捨てできるなどメリット大。保険や運転免許翻訳サービスなども充実しています。

アメリカのレンタカーの料金プランは大きく分けて「フリーマイレージ」「マイレージ」の2つのタイプがあります。
フリーマイレージは走行距離無制限。マイレージは走行距離に応じて料金が決まるプランです。街乗りならマイレージでも十分ですが、出張先でのプランに合わせて選んでみましょう。

3-2.レンタカーを借りる手順


レンタカーを事前予約したら、あとは現地カウンターで手続きするだけ。
カウンターでは免許証」「予約確認証」「パスポート」が必要となります。
日本の運転免許証を翻訳した場合には印刷済みの「運転免許証翻訳フォーム」も提示しましょう。

また、クレジットカード会社やJAFなどのクーポンが活用できる会社もありますので、クーポンがある場合は忘れずにカウンターで提示することが必要です。
また、支払い済みの場合でも、身分証の代わりとしてクレジットカードの提示を求められることがあります。必ず用意しておきましょう。

カウンターで手続きが完了すると、契約書の控えが渡されます。その後は、借りたレンタカーを止めてある場所に向かいましょう。
また、車に乗る前に、契約内容と異なる点や、車体に気になる傷がないかをよく確認しておくことをオススメします。
アメリカでは、出発前に車体の傷や車の機能などのチェックをレンタカー会社の職員が立ち会って行いません。
そのため、返却時のトラブルを避ける必要があるからです。

3-3.保険の入り方

アメリカでレンタカーを利用するなら、保険は必ず加入しておきましょう。
日本で加入している自動車保険は、アメリカでの運転時には適用されません。レンタカーを借りる際に保険も加入できますので、最低限次の保険には入っておきましょう。

<必ず入っておきたい保険>
・自動車損害賠償保険(LP)
自動車損害賠償保険は、日本でいう自賠責保険です。万が一事故を起こしてしまった際に、対人賠償と対物賠償を補償するものです。アメリカの自動車損害賠償保険は、州によって限度額が設けられていることが多いため、安心のためには追加補償をつけておきたいところです

・自車両損害補償制度(LDW)
日本の保険で言うところの車両保険に相当するのが自車両損害補償制度(LDW)です。
レンタカー利用中に、事故などで車両に損害が発生した際に適用される保険です。例えばちょっとした傷が車体についてしまった場合にも、LDWに入っていれば自己負担額は0円に。大手レンタカーでは全プランにLDWが付いていることもあります。LDWに入っていれば、車体に傷がついても問題になりませんので、安心です。

・追加自動車損害賠償保険(SLI)
万が一レンタカー運転時に起こした事故で他人にけがを負わせてしまったり、モノや建物を破損してしまったりした場合に適用される保険です。これに入っておかないと、事故を起こして多額の借金を負うことになってしまう可能性もあります。忘れずに加入しましょう。

また、上記の保険に加えて心配な方は次の保険にも入っておくと安心です。ただし、海外旅行保険でカバーされているケースもありますので、ご自身が加入している海外旅行保険の補償内容をチェックして、必要に応じて加入しましょう。

・搭乗者傷害保険、所持品盗難保険
1日7ドル程度で加入できる保険です。運転者と同乗者が事故で怪我をしたり、車内にあった所持品が盗難されたりした場合に適用されます。

・対無保険者傷害保険
もしも事故に遭ったとき、相手方が自動車保険に入っていなかったときに治療費などの補償に使える保険です。こちらも、海外旅行保険でカバーされているケースがほとんどです。

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3-4.レンタカー運転中に事故に遭ったら?


もしもレンタカー運転中に事故に遭ってしまったら・・・そう考えるだけでも不安になりそうなものです。万が一に備えて保険に入っていたとしても、事故時は頭が真っ白になってしまうもの。前もって、事故に遭ったときの対応や手順を覚えておきましょう。

3-4-1. 他の車と接触する事故に遭った場合
車が動かせるようならまずは道路の路肩など他の車の邪魔にならないところに車を寄せて、事故の相手方の状況や怪我の有無を確認しましょう。相手が怪我をしている場合には、救急車などの手配も忘れずに。

また、必ず警察を呼びましょう。保険手続きのため、警察へのPolice Report作成依頼が必要です。事故現場ですぐに作成してもらえます。
Police Reportのコピーを取るか、スマートフォンなどで撮影しておくことを忘れずに。

同時にレンタカーを借りた営業所にも電話で一報を入れ、車の状態を伝えた上で、代車の手配などが可能かどうか相談しましょう。

お互いに無事の場合、まずは運転免許証(日本のものでも、国際免許証でもOK)とレンタカーの契約書を確認し合っておきましょう。
また、目撃者がいる場合は協力を頼み、目撃者の情報も確認しておくと後で役に立ちます。

ここで注意しておきたいのは、「簡単に謝らず、示談にしないこと」です。
日本人の慣習としてつい謝ったり、事故対応が面倒で示談にしようとしてしまいがちなもの。しかし、万一訴訟などに発展した場合不利な状況に陥ることがあるので「誠意を見せつつもすぐ謝らず、きっちりと事故対応をしていく」というスタンスを第一に心がけるのが賢明です。

事故現場での処理が終わり次第、レンタカー会社にPolice Reportを提出する流れになります。その際、会社側が用意してくれるアクシデントレポートに必要事項を記入しましょう。

3-4-2. 自損事故
相手方のいない自損事故(壁にぶつけてキズをつけてしまったなど)の場合、Police Reportは不要であることがほとんどです。
まずレンタカー会社へ一報を入れ、自走可能であれば営業所へ車を返却する際に事故を報告し、所定の書類にサインすることで保険適用となります。

事故に遭ったときの手続きは、おおよそ上記の流れとなります。

レンタカーの修理代や相手方の車の修理代等、様々な損害金が保険でカバーできますが、それも保険に入っていれば…の話ですから、保険の加入は忘れずにしておきましょう。

3-5.返却方法

レンタカーでの旅や移動を楽しんだら、いよいよ返却です。
返却場所に着いたら、係員に契約書を見せ、問題がなければ精算となります。
返却時には手続きに時間がかかることもありますので、時間には余裕を持って返却所へと向かいましょう。

ガソリンは、日本のレンタカーと同じく満タンで返すのが基本です。返却時にガソリンが満タンになっていないと、相場よりも高いガソリン代を追加請求されるので注意しましょう。

3-6.知っておくと便利な情報


アメリカでレンタカーを利用するなら是非活用しておきたいのが、各クレジットカード会社やJAFなどで提供しているレンタカー優待サービスです。

例えばJAFではハーツレンタカー、エイビスレンタカー、ダラーレンタカーなどの会員優待が用意されています。また、三井住友カードではハーツレンタカーとバジェットレンタカーの優待プラン、アメリカンエキスプレス(一部カードのみ)ではレンディングカーズやハーツレンタカー・ダラーレンタカーなどの割引があります。

参考:
JAF公式ウェブサイト「海外サポート」 
http://www.jaf.or.jp/inter/rental/index.htm
三井住友カード「海外レンタカー優待サービス」
https://www.smbc-card.com/mem/service/tra/kaigai_rentcar.jsp
アメリカンエキスプレス「海外レンタカー クラブオフ」
https://sp.club-off.com/aexp/apps/lei/fflei_top.cfm?action=1&CTGRID=120#!SMALLCD=120

アメリカで車を運転する際の注意点


アメリカでレンタカーを運転する準備が整ったら、運転時に慌てないよう基本的な交通ルールを頭に入れておきましょう。

道路の走行は、日本とは反対の右側通行となります。
ハンドルは左ハンドルで、ウインカーとワイパーの位置も日本とアメリカでは逆ですので注意しましょう。

車を駐車する際には前向き駐車が基本となります。駐車場は広いので、駐車時が苦手という方もそれほど苦労しないでしょう。

また、一つ覚えておきたいのがスクールバスにまつわる交通ルールです。
アメリカではスクールバスは全て黄色で、子どもたちの乗降時、後続車はスクールバスの手前で一時停車しなければなりません。また、スクールバスの追い越しは違反となりますので注意しましょう。

もし走行中パトカーに呼び止められた時は、道路の左側に寄せて止まりましょう。免許証を出そうとしたり、窓を開けるなどの動作をすると警察官が「銃を打とうとしている」と勘違いすることがありますので、必ず両手はハンドルの上に置いたままにしておきましょう。

レンタカーを借りて充実したアメリカ出張を!


車大国とも言えるアメリカ。出張中の移動に便利なだけでなく、アメリカの広い大地を車で移動すると、公共交通機関の移動だけでは見えてこなかった、新たな景色に触れられることが魅力です。
空港近くにはレンタカー営業所が必ずあるので、気軽に借りられることもメリットの一つ。アメリカ出張の際には、レンタカーを活用してみましょう。

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