世界の朝ごはんを覗き見!各国の文化がわかる食事13選【北米・南米】

世界の朝ごはんを覗き見!各国の文化がわかる食事13選【北米・南米】

朝食は、体にエネルギーを取り込み、気持ちよく一日をスタートさせるためにも大切な食事です。
家族でテーブルを囲みながらの朝ごはん、新聞で経済動向をチェックしながら取るカフェでの朝ごはんなど、そのスタイルはさまざま。けれど世界の他の国々で共通しているのは、朝食が大切な時間であること。ならば、他の国ではどんな食卓で1日を始めているのか、気になりませんか?
この記事では、北米と南米で食べられている朝ごはんをご紹介します。

1.北米の朝ごはん3選

北米の食文化といえば、アメリカ=ハンバーガー、カナダ=メープルシロップなどが思い浮かぶ人も多いことでしょう。しかし、朝ごはんはそんなステレオタイプなイメージが当てはまらず、一風変わった食材が使われる国もあります。
ここでは、北米の国々で食されている朝ごはんについてご紹介します。

1-1.手軽な朝ごはんが主流のアメリカ

《お手軽で栄養満点のシリアル類》

画像出典:Amazon.com

時間がない朝でも、家族それぞれのタイミングで簡単に食べられ、栄養が豊富なのがシリアルです。シリアルにミルクをかけ、そこへフルーツを少々というのが定番スタイル。手軽さから人気の朝ごはんです。

シリアルは、トウモロコシやえん麦、米などの穀物を加工した食品のことです。穀物そのままで味がついていないタイプと、砂糖や植物性油脂を添加して食べやすく加工したものの2種類に分かれます。そのうち、穀物粉をシロップで固めたものをベースにしたのがグラノーラです。

1863年、ニューヨークの診療所で患者向けの栄養食として開発されました。その後、ケロッグ兄弟によってトウモロコシを原料にしたコーンフレークが世に出たのち、シリアルとミルクの朝ごはんが全米で爆発的に普及し、今に到ります。
ちなみに、グラノーラに似たミューズリーはスイスで開発された食品で、グラノーラと異なり未調理の穀物を、水でふやかし乾燥させ、味をつけないものを使用しています。

《粉をといて焼くだけのパンケーキ》

画像出典および参考:Dennys ワイキキ・カパフルアベニュー店メニューより

パンケーキは定番の朝食として広く食べられています。水で溶いて焼くだけという手軽さから、根強い人気です。さまざまな種類のミックス粉が売られていて、バニラやチョコレートなどフレーバー付きのものもあります。

季節の果物や目玉焼きなどの卵料理を添えられることが多く、栄養満点の朝ごはんです。パンケーキを主力メニューにしたカフェやレストランもあり、週末の朝は家族で食べに行く……という人も少なくありません。アメリカには、甘くないパンケーキにベーコンや目玉焼きを添えた「塩系パンケーキ」もあり、朝からガッツリと食べたい人に人気です。

ちなみにホットケーキという名前は日本独特のものです。パンケーキとは、粉を水やミルクで溶き、卵やベーキングパウダーを入れてパン(フライパンなどの平鍋)で焼いたものを指します。

1-2.独特なサンドイッチが朝ごはんのカナダ

《挟むだけ!ピーナッツバターとジャムのサンドイッチ》

カナダの朝食として定番なのが、ピーナッツバターと好みのジャムをパンで挟むだけのサンドイッチ。簡単に作れるため、忙しい朝にピッタリの朝ごはんとして人気があります。
ピーナッツバターは、心臓に良いとされている不飽和脂肪酸、ビタミンE、ナイアシンなどを多く含み、栄養価の高い食物です。クリーム状なので口当たりもよく、子どもから大人まで人気があります。

ピーナッツバターとジャムを挟むサンドイッチの起源は、お隣の国アメリカです。19世紀まで、ピーナツバターは高級品でした。しかし20世紀初頭に瓶詰めタイプのものがアメリカで登場してから、カナダでも一般的な食品として普及。そこから派生したメニューです。

参考:バンクーバー新報コラム「見直したい和食文化」

2.南米の朝ごはん10選

コーヒー豆の原産地も多い南米。この地域で朝食に登場しそうなものというと、最もイメージされるのがコーヒーかもしれません。とはいえ、コーヒーが全ての国の食卓にのぼる、というわけではないようです。中には、塩味のスープや素朴なパンだけという国も。
ここでは、南米の国々で食べられている朝ごはんについてご紹介します。

2-1.朝ごはんをゆっくり楽しむメキシコ

《朝9時過ぎから始まる朝食》

画像出典および参考:たびこふれ「朝から豪華すぎる!メキシコの朝食文化’デサジュノ’」

メキシコでは忙しい平日の朝は、家でチラキレス(揚げたトルティージャにソースをかけたもの)やモジェテス(パンにチーズとサルサをかけオーブンで焼いたもの)といった簡単な朝食をとる人が多いです。しかし、週末や祝日には、家族でカフェやレストランへ朝ごはんを食べに行く習慣があります。

朝ごはんは、日本のモーニングセットのようなスタイルで提供されます。内容は盛りだくさんで、コーヒー、フレッシュジュース、フルーツ、菓子パン、卵料理が定番メニュー。朝9時過ぎに起きてから来店する客がほとんどなので、レストランやカフェの営業時間もモーニングタイムにしては少し長め。朝9時〜昼2時ごろまで朝食メニューを提供しているお店が多いです。

参考:ファイブスタークラブ「メキシコシティで絶対に食べたい!絶品メキシコグルメBEST7」

2-2.豆の煮物が朝ごはんのグアテマラ

《塩味あんこに似たフリホーレス》

画像出典および参考:風の旅行社「グアテマラ料理といえば・・・」

グアテマラの地で花開いたマヤ文明以来、インゲンマメを煮くずして塩味をつけたフリホーレス(スペイン語で「豆」)が朝ごはんの定番です。
中南米原産のインゲンマメは、低脂肪で高たんぱく質と栄養価が高め。長期保存が可能なので、季節を問わず食べられています。

トウモロコシ粉で作った薄いパンのトルティージャに挟んだり、ペーストにして肉料理の付け合わせにしたり、スープに入れたりと、たくさんのレシピがあります。

参考:JICA「伝統の息づく地に栄養の光を グアテマラ」

2-3.猛毒の果実が朝ごはんのジャマイカ

《ジャマイカだけで食されるアキー&ソルトフィッシュ》

画像出典および参考:スピンジアース「現地で絶対食べたいおすすめジャマイカ料理10選」

アキーという果実と塩ダラ、トマトなどの野菜を一緒に炒めた、アキー&ソルトフィッシュという料理がジャマイカの定番朝ごはんです。

アキーは脂質とタンパク質、ミネラルを含みアボカドに似た食感の果物です。しかし、未熟時と熟し過ぎの実には猛毒が含まれ、調理には手間がかかります。下ごしらえ済みの缶詰が売られているので、時間のない朝は缶詰のアキーでささっと作る、という人も少なくありません。

アキーは、18世紀の奴隷貿易によって西アフリカからもたらされたと言われています。しかし、アキーが食されているのは、不思議なことにジャマイカだけです。

参考:熊本保健科学大学「世界で活躍する卒業生 魅惑のジャマイカ料理」
駐日ジャマイカ大使館「ジャマイカの文化」

2-4.おやきが朝ごはんのベネズエラ

《おやきにそっくりのアレパ》

画像出典および参考:ナショナルジオグラフィック「世界魂食紀行 第85回 具材は挟んで載せて ベネズエラのアレパ」

トウモロコシ粉に少量の水や牛乳を入れ、練って丸く成形しフライパンで焼いたのが、ベネズエラのアレパ。朝ごはんだけでなく昼食や夕食にも登場することがあるほど、親しまれています。

少量の塩以外、生地に味付けはされていません。目玉焼きや牛肉の煮込みなどの塩気のあるおかずを挟んだり、ジャムやハチミツなどの甘いものを挟んで食べたりと、アレンジが自由なパンです。2つに割り、バターを挟むのが1番オーソドックスな食べ方です。

また、アレペーラというアレパ専門店があります。通勤の途中で買い、職場でアレパの朝ごはんをとる人も少なくないようです。

2-5.ミルクジャムで朝ごはんのアルゼンチン

《ローマ教皇も食べているドゥルセ・デ・レチェ》

画像出典:Amazon

牛乳に砂糖と重曹を入れて弱火でじっくり加熱し、濃縮させてとろみをつけたのがドゥルセ・デ・レチェです。ミルクジャムの一種で、アルゼンチンの人たちの朝ごはんに欠かせないものです。アルゼンチン出身の現・教皇フランシスコも食べているほど、親しまれています。
その起源には諸説ありますが、「敵対する二人の政治家が、和平協定を行う会合中で偶然作られた」という逸話がアルゼンチンでは広く知られています。

参考:ANSA.it 「A tavola con il Papa, come si prepara il dulce de leche」
駐日アルゼンチン大使館「アルゼンチンの食生活」

《目覚めの1杯はマテ茶》

画像出典および参考:海外ZINE「アルゼンチンの朝食は壺を家族や仲間と回し飲み、絆を深めるマテ茶とは?」

マテ茶は、マテの木から作られています。ミネラル、ビタミンA・Bを豊富に含み、飲むサラダと呼ばれるほど栄養価が高いお茶です。
アンデス地域の先住民、インディヘナの人々が飲み始めたのがルーツ。ボンビージャと呼ばれる、ひょうたんから作られた伝統の茶器を使うのが本来の飲み方です。とはいえ、平日朝はお手軽にティーバッグで飲み、家族とゆっくりできる休日にボンビージャを使う、と使い分けている人も多いそうです。

参考:駐日アルゼンチン大使館「アルゼンチンの食生活」

2-6.ボリューム満点のサンドイッチが朝ごはんのペルー

《揚げ肉で作ったパン・コン・チチャロン》

画像出典および参考:サライ.jp「世界一の朝食 実は◯◯の残り物だった? ペルーで愛される『チチャロン』」

パン・コン・チチャロンとは、揚げた豚肉とサツマイモを、玉ねぎのサラダと一緒にサンドイッチにしたもの。ペルーの国民食と呼ばれるほどポピュラーです。忙しい朝はチチャロネリアという専門店で買って食べ、週末に家族と作ってゆっくり食べるという人も多いようです。

余分な油を落とすため、茹でてから揚げた豚肉を使っているため、見た目のボリュームに反して、あっさりした味わいです。

参考:LIVING.JP 「見た目も味もスゴい!世界のサンドイッチ」

2-7.コーヒーが朝ごはんのブラジル

《ブラジルの朝はカフェ・ダ・マニャ》

コーヒー生産量世界一を誇るブラジルだけに、朝ごはんにはコーヒーが欠かせません。カフェ・ダ・マニャを直訳すると「モーニングコーヒー」ですが、ブラジルで使われているポルトガル語では朝ごはんそのものを指しています。
イタリア・スペイン系の移民が多いため、コーヒーはエスプレッソの濃いタイプが主流です。デミタスカップに半分ほど入ったエスプレッソの中へ、必ず砂糖を多めに入れて飲むのがブラジル流。
朝ごはんでは、カフェオレにして飲むことが多いようです。

参考:AllAbout「ブラジルコーヒーの特徴!品種・飲み方や歴史」
全日本コーヒー協会「コーヒー消費から見る、ブラジル人のライフスタイル」

《コーヒーの良き相棒ポン・フランセース》

画像出典および参考:ワールドブレックファストオールデイ「Brazil」

カフェ・ダ・マニャに欠かせないのが、ブラジル風フランスパンのポン・フランセース。
フランスのバゲットほど硬くなく、外の皮はパリッとしていて中はふわふわの味わいです。このパンに、薄切りのハムやチーズを挟み手でぎゅっと押し潰しながら食べます。
パダリアというベーカリーへ直接買いに行き、家で食べるのが一般的です。パダリアの中にもイートインスペースがあり、朝早くから仕事がある人でにぎわっています。

2-8.滋味豊かなスープが朝ごはんのコロンビア

《栄養満点のソパ》

画像出典および参考:cookpad news「今すぐ真似したくなる!南米コロンビアの『5分でできる気軽な朝食スタイル』が素敵すぎる」

ソパは、スペイン語でスープという意味。コロンビアの朝ごはんには欠かせないメニューで、じゃがいもや人参、豆類とソーセージ、卵など、ソパにはいろいろな食材が使われます。

コロンビアでは、朝ごはん・朝の軽食(おやつ)・昼ごはん・午後の軽食・夕ごはんと5回ほど食事をする習慣があります。昼ごはんが1日のメインとされているため、朝ごはんは小腹を満たす程度のボリュームが一般的です。
朝は軽くソパとパンだけで済ませて、仕事や学校へ出かける人も少なくありません。

参考:TABIZINE「気になる世界の朝ごはん 日本人の舌に合うものばかり!コロンビア編」

世界にはたくさんの朝ごはんがある!

体にエネルギーを取り込んで、活力に満ちた1日をスタートさせてくれるのが朝ごはん。古くから食べられている伝統食材を使っていたり、外国から入ってきた習慣が取り入れられて定番になったりなど、国ごとの文化や歴史によって特色が異なります。
ここでご紹介した一部の朝ごはんには、日本で手に入るものもあります。自分の朝ごはんに取り入れてみて、新しい文化に触れてはいかがでしょうか。異文化に触れる経験が良い刺激となって、新しいアイデアを思いつくきっかけになるかもしれません。

文:山﨑 梨惠
編集:松本 有為子(リベルタ)

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