気になる中国のトイレ事情。中国出張前に徹底調査!

気になる中国のトイレ事情。中国出張前に徹底調査!

トイレ環境が悪いことで知られる中国。清潔さを重視する日本人にとっては、中国のトイレは耐えがたいと言えるでしょう。トイレ環境はビジネスに直接影響がないとはいえ、必ず使うものなので中国出張で気になるポイントのひとつ。中国のトイレを詳しく見て、事前に心構えをしておきましょう!

1.中国のトイレ環境の変化


2015年から3年間、中国政府は観光地のきれいなトイレを提供する「公衆トイレ美化運動トイレ改革」に取り組んでおり、近年はさらに改革に力を入れています。そのため、徐々にではありますが、中国のトイレはきれいになってきていると言われています。では、中国のトイレの変化を見てみましょう。

1-1.増えてきている洋式トイレ

中国の昔ながらのトイレは日本と同じ和式トイレですが、政府が「トイレ改革」に取り組んだ結果、都市部だけでなく地方にも洋式トイレが増えてきました。郊外や古い建物、公衆トイレでは和式トイレが見られることもありますが、基本的に洋式トイレが利用できるでしょう。

しかし、どんなに掃除をしても使い方が汚いため、日本ほどの清潔さは保たれていないようです。

1-2.減ってきているニーハオトイレ

洋式トイレが増えている一方、減ってきているのが「ニーハオトイレ」。仕切りがなく、相手の顔(顔どころかすべて)見えて、お互いに挨拶できてしまうことから「ニーハオトイレ」と呼ばれています。中国の伝統的なトイレで、2019年現在、都市部ではほぼ見られなくなりました。ただ、地方の街郊外や農村部にはまだ残されています。仕切りも扉もない穴だけのトイレや、仕切りはあっても扉がないタイプ、排水溝のような溝に足を乗せる板が置かれており、そこに足を乗せて用を足すタイプのトイレ等があります。

できればニーハオトイレの使用は避けたいところですが、どうしても避けられない場合は、「これもちょっと変わった経験だ」と割り切って使うのも良いでしょう。

このようなニーハオトイレは、トイレットペーパーはもちろん、手を洗う場所がない場合もあります。トイレットペーパー以外にウェットティッシュや除菌できるハンドジェルを持って行くのがおすすめです。

2.中国のトイレ利用のコツ


トイレ改革が進んでいるとはいえ、日本人の感覚からすると、中国のトイレは「使いたくない! 」と思ってしまうようなトイレばかりなのが事実です。また、日本では考えられないような状況に出くわすことも。使い方のコツを頭に入れてから中国出張へ行きましょう。

2-1.トイレットペーパーを持参する。

ホテルやデパート、新しい飲食店ではトイレットペーパ―が備え付けられています。しかし、個人経営の飲食店や公衆トイレでは、たまにトイレットペーパ―がない場合もあるので、ティッシュペーパーを持参すると良いでしょう。
また、個室にトイレットペーパーがなく、入口付近に備え付けられている場合もあります。
これは、個室にトイレットペーパーを置くと持ち去ってしまう人がいるため。この場合は、トイレットペーパーを必要な分だけ取って個室に持って行き、トイレを使用します。

2-2.座る前に便座を拭く

洋式トイレの利用では、まず便座をウェットティッシュや除菌シートなどで拭くことをおすすめします。理由は、便座にしっかり座らずに中腰で用を足す人がいるので、排せつ物が飛び散り、便座が汚れていることがあるためです。「便座が汚れているから座りたくない」ので、便座に座らないよう中腰で用を足し、その結果さらに汚れてしまうという悪循環に陥っています。
また、便座の上に土足で乗り、しゃがんで用を足す人がおり、便座に足跡が付いていることがあります。この使い方は、洋式トイレに慣れていない地方や農村部出身者が、使い方がわからないため、このような使い方をしているのではと言われています。

※ウェットティッシュは中国でも購入できますが、除菌シートは販売されていないことが多く、売られていても日本からの輸入品がほとんど。日本よりも割高なので、日本から持っていくと安心です。

2-3.トイレットペーパ―は流さない

中国のトイレで驚くのが、中国ではトイレにトイレットペーパ―を流せないこと。
中国のトイレットペーパ―は水に溶けない、トイレの水圧が弱い、下水処理が日本ほどしっかりできていない……などの理由で、流すとトイレが詰まってしまう恐れがあるのです。使用済みトイレットペーパーは、個室に備え付けられているゴミ箱に捨てましょう。
上海、北京、広州などの大都市にある中級以上のホテルや外国人向けマンションは、流せる備え付けのトイレットペーパーなら流せるケースもあります。その場合は、トイレに大きなゴミ箱が設置されていません。

2-4.割り込みに注意

マナーが悪いと言われている中国人ですが、都市部の若い世代ではマナーの向上が見られ、並ぶことを意識する人が増えてきています。しかし、まだ列に並ばない人の方が多く、割り込まれることもあります。割り込まれないようにするポイントは、各個室のドアの前に並ぶこと。もう一つは、割り込まれないようにドアや前の人の距離を近めにとることです。

≪割り込まれてしまったときの一言≫
割り込まれてしまった時にそのまま黙ってやり過ごす日本人もいますが、しっかりと「ノー」と反対することも大切です。割り込んで欲しくないことを伝えれば、ほとんどの人が言い訳をしながら列に並びなおしてくれるでしょう。
(中国では、言い訳をしないと「言い訳もできない弱い人間、または頭の良くない人」と思われてしまうため、中国人はよく言い訳をします。)
強気でハッキリと意思を伝えることがポイントです。気を使ってやさしく言うと「この人はやさしいから割り込み続けても怒らない。」と判断され、並びなおしてくれないことがあるためです。
【トイレで割り込まれてしまったときに使える中国語】

「並んで!」 
你要排队!/排队一下!
近い発音:ニィヤオパイドゥイ/パイドゥイイーシャ

「割り込まないで!」
不要插队!
近い発音:ブーヤオチャードゥイ

※ていねいに言いたい場合は、頭に「请(チン)」を付けます。
请你要排队!/请排队一下!
请不要插队!

3.中国できれいなトイレを探すには?


大都市にある最新のきれいなビルのトイレであっても、使い方が悪かったり、掃除が行き届いていなかったりすることが多い中国。日本人の感覚での「きれいなトイレ」は非常に少なく、見つけられる方が稀です。そこで、「中国の中ではきれいなトイレ」を探す方法を見ていきましょう。

ちなみに、上海、北京、広州などの大都市は、徐々にトイレ環境が改善されているためか、比較的きれいなトイレを見つけやすくなってきています。一方、地方都市や郊外はやや難しくなり、農村部ではほぼ皆無と言われています。

3-1.三ツ星以上のホテルのトイレを利用する

最もきれいなトイレを使える可能性が高いのが三ツ星以上のホテルです。
三ツ星以上のホテルであれば、英語が通じることが多く、トイレを借りたいことをスムーズに伝えられるでしょう。外国人宿泊者の多い外資系または日系ホテルがベストです。

3-2.最新のショッピングモールやデパート

昔から中国にあるようなデパートではなく、海外ブランドが入っているデパートやショッピングモールのトイレがおすすめ。郊外や地方にも新しいショッピングモールが増えてきています。「H&M」や「ユニクロ」「NIKE」など誰でも知っているようなお店が入っている場合は、新しくできたところも多いので、トイレも新しいでしょう。ただし、利用者が多いと掃除が行き届かず、汚れているケースがあります。
ローカル色の強いデパートやショッピングモールは古いトイレや和式トイレの場合がほとんどです。

3-3.カフェ

外資系チェーン店のカフェ(スターバックス、香港系のWagas、Pacific coffeeなど)のトイレは比較的清潔に保たれているので、おすすめです。特にスターバックスは中国人に大人気で、大連、西安、成都…など地方都市にもお店があります。
ローカル色の強い飲食店や個人経営の小さなカフェの場合のトイレがきれいでないことがあります。最悪、カフェにトイレがなく、近くの公衆トイレの使用をすすめられる場合があります。

≪トイレを探すときの一言≫

中国語で「トイレ」を表す単語は3つあります。

・厠所
近い発音:ツォスォ

・卫生间
近い発音:ウェイシェンジェン

・洗手间
近い発音:シーショウジェン

トイレの看板にはほとんどが「卫生间/Toilet」と中国語と英語表記で、たまに「厠所」と中国語のみで書かれています。
トイレの場所を尋ねる時は、「厠所」は日本語で言う「便所」に当たるので、日本語の「お手洗い」に当たる「卫生间」または「洗手间」を使うとていねいなイメージを相手に与えます。

上記の単語に「どこにありますか?」を表す「在那里?/近い発音:ザイナーリ」をつけると「トイレはどこですか?」になります。

例)洗手间在那里?
近い発音:シーショウジェンザイナーリ?

ていねいに言いたい時は、「请问(近い発音:チンウェン)」を頭につけましょう。日本語の何かを尋ねる前に言う「すみません」にあたります。

コラム:≪中国のトイレで驚いた体験談≫

~留学生Sさん~
北京のカフェでトイレに入ったら、前に使用した人が流していなかったため、大きな「おみやげ」が残されていた。

※中国では、なぜか使用後に流さない人がいます。これは、地方の水洗トイレがない地域出身だと、「流す」ことを知らない場合があるためと言われています。

~駐在員Mさん~
上海のローカルな中華料理での出来事。男性がトイレのドアを締めずに和式トイレにしゃがんでいたので、お尻が丸見え。テーブル席からもその姿が見えた。

~駐在員家族Kさん~
上海郊外の公衆トイレに入ったら、中年女性がドアを締めず用を足しながら携帯電話で話していた。

※中国ではもともと「排泄行為は自然現象で恥ずかしいことではない」という考え方があり、排泄行為を見られても問題ないと捉えられているため、トイレのドアを閉めない人がいると言われています。これは中高年や農村部出身者の人に多くみられます。

まとめ:中国のトイレは割り切って利用しよう


どんなに最新のきれいなトイレを設置していても、どんどん汚れていくのが中国の現実。マナーを気にする若者が増えているとはいえ、トイレ問題の改善はまだまだ時間がかかると思われます。気になる人は、除菌シート等を持ち歩いて、できるだけ清潔な環境を自力で作り出しましょう。また、中国のトイレ事情を思い切って受け入れることも大切です。「中国のトイレはこうだった」と話のネタにしてしまえるくらいの気持ちで挑みましょう!

文:カワムラ ルイ
編集:オナイウイコ(リベルタ)

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