【スターフライヤー】話題沸騰のFLY WITH PET!日本初のペット同伴サービスが航空業界を変える!?

【スターフライヤー】話題沸騰のFLY WITH PET!日本初のペット同伴サービスが航空業界を変える!?

北九州空港に本社を置く航空会社・株式会社スターフライヤー。機内Wi-Fiサービス導入について、Twitterを使い謝罪文テイストで告知したり、飛行中の機内でプラネタリウムを上映したりとユニークな取り組みを次々と実施し話題が絶えません。

最近、注目を浴びているのは2022年1月26日にプレスリリースした「FLY WITH PET!」です。なんと、ペットと一緒に飛行機(国内線)に搭乗できるという、日本国内では初の試みだとか。2021年10月1日に1回目のテストフライトを実施したところ、航空業界はもちろん、ペット業界でも大きな話題となりました。

同年12月5日には2回目のテストフライトを実施。その様子を取材させていただくとともに、株式会社スターフライヤー岸上雄一郎(きしがみゆういちろう)さんに「FLY WITH PET!」に対するビジョンを語っていただきました。

1.きめ細かな対策がなされているテストフライト

今回お話を伺った岸上雄一郎さん。発案し、サービス化した「FLY WITH PET!」は2022年3月27日提供開始!

―ペット同伴サービスの提供に踏み切った理由を教えてください。
ペットを貨物室に預けるのではなく、一緒に飛行機に搭乗できる環境を整備したいと思い、導入を決意しました。

多くの方がペットを飼われており、ペットは「愛玩動物」ではなく「家族の一員」として考え、共に生活している人たちがほとんどです。にもかかわらず、ペットを連れて長距離の移動を伴う旅行や帰省ができていないという方が多いというお話を、周囲の方々から聞きました。それは、寂しいことだなと考えたからです。

また、スターフライヤーとして、日本で初めてのサービスを導入したいと思ったことも理由の一つです。

海外では多くの航空会社がペット同伴可能であるのに対し、日本ではまだ実現していません。過去に、国内の航空会社がチャーター便を利用してペット同伴フライトを実施したことがありましたが、定期便では日本の航空会社はどこもサービス提供していないんですよ。

弊社は「国内外問わず他のエアラインがやらないことをやろう」という考えを持っているんです。

―サービス提供を決定するにあたって、社内で反対意見はありませんでしたか?
動物が同じ機内に同乗していることを不快に思うお客様がいるのではないかと、心配する声が上がりました。羽田発の北九州便はビジネスでの利用が多く、機内では静かに過ごしたいというお客様が多いんです。

確かに、お客様の中には動物が苦手な方もいらっしゃるでしょう。そこで、社内でもペット同伴サービスの必要性を丁寧に説明しました。また、ペットが同乗することに対するネガティブな考えを少しでも和らげ、理解を得られるよう努めました。テストフライトなど、トライアルでペットと一緒に仕事をしたことで、ペットに対するイメージが変わったと思います。
コロナ禍で情勢が激変する中、従来のやり方だけでは乗り越えられないから、思い切った施策で新しい顧客を獲得していこうと伝えたんです。

すると、徐々に賛同してくれる社員が増え、現在は「やってみるか!」と同じ方向へ向かっています。

―テストフライトを実施するまで、苦労した点はありますか?
航空局や各空港ビル会社との調整が大変でしたね。

まず、航空局の方にご理解いただく必要がありました。航空法では、介護犬以外の動物は飛行機内に一緒に連れていけないというルールなんです。日本では、ペットを「受託手荷物」として貨物室に預けなければなりません。しかし、航空法をすぐに変えるのは困難です。

そこで、
・ペットを「手荷物」とすること
・空港の敷地内ではペットをケージから出さないこと
・各空港では他のお客様にご迷惑をかけないように対策を講じること
をお約束しました。

海外の多くの航空会社はペット同伴が可能で、日本国内でも成田国際空港、羽田空港国際線ターミナル、中部国際空港、関西国際航空などの国際ターミナルでは、ペット同伴サービスに対応しているんです。そこで、国内線ターミナルでも可能だと考え、その思いをお伝えしました。

―ペット同乗にあたり、飼い主さんにはどのようなお願いをしていますか?
主に以下をお約束していただきます。

【飼い主に約束していただくこと】
・フライト中はペットをケージから出さない
・フライト中には食べ物を与えない
・自宅から紙オムツを着用しておく
・飼い主のいうことを聞くよう、しっかりトレーニングしておく

※詳細はこちらをチェック
ぺットを機内に持ち込む際の遵守事項

フライト中にペットの体調が悪くなった場合などは、弊社では責任が負いかねる旨をご了承いただき、チェックイン時にご署名もいただきます。他、チェックイン時には以下の確認をします。

【飼い主に確認していること】
・ノミ、ダニの有無
・しつけ状況
(他のお客様のご迷惑にならないよう十分にトレーニングされているかどうか)
・ペットの健康状態
・ワクチン接種の状況
・非常時の対応
・マナーウエア(オムツ)の着用
など

テストフライトを利用するお客様に対しては、ペットが同乗することを事前にお伝えしております。飼い主以外のお客様の反応が最も気になりますし、常に配慮しなければならないところですね。

―動物アレルギーのお客様にはどう対応しますか?
テストフライトでは事前に、ワンちゃんが搭乗することを乗客の皆様にお知らせしました。サービスが始まれば、事前にペット搭乗便をHP上でご紹介し、苦手なお客様は前方に座っていただく等工夫をします。

また、抜け落ちた毛が飛散してお客様に付着しないよう注意をしています。例えば、ペット用の座席にはシートカバーを被せ、その上にクッションを置いて、ペットケージが直接座席に触れないようにしますし、利用後は清掃、消臭を徹底し、次にお乗りいただくお客様に配慮します。ワンちゃんを入れるバギーは、窓部分が目の細かいメッシュ生地で毛が飛散しにくいものを使っているんです。

毛が飛ばないようにしているのは、動物アレルギーをお持ちでも、毛に直接触らなければ症状は発症しにくいためです。獣医などの専門家にアドバイスをいただき、対策を練りました。

―1回目のテストフライトはどのように実施しましたか?
2021年10月1日に羽田空港から北九州空港の往復でテストをしました。

機内最後列の窓側の座席がペットの席で、その隣には飼い主である弊社の社員が座りました。ペットが吠えるなどして他のお客様に不快感を与えないよう、周囲のシートに座るのは社員のみとしました。

幸いなことに、フライト中はおとなしく過ごしてくれ、無事に修了しました。テスト終了後に他のお客様に感想を伺ったところ、動物が乗っているのがわからなかったというコメントをいただき、クレームなどもありませんでした。

―2回目はどのように実施したのでしょうか?
今回も羽田空港から北九州空港の往復で実施しましたが、異なる点はスターフライヤーの社員ではない一般の方にペット同伴で参加していただいたことです。また、周囲の座席には一般のお客様がお座りになりました。

ペットを運ぶケージに「AIRBUGGY(エアバギー)」というベビーカーブランドのキャリーを使用しました。車輪が4つ付いたキャリーケースで、床と水平に保ったまま運べるので、移動時のペットのストレスを軽減できたのではないでしょうか。

AIRBUGGYに入ったきなこちゃん

2.テストフライトの一部始終を拝見!

ちょっと緊張気味だけど、おとなしくじっとしていたきなこちゃん

今回のテストフライトに参加するのは豆柴の「きなこちゃん」。きなこちゃんは、普段からおでかけに馴れていて、電車の中でもおとなしくしていられるそうです。

・手続き
・ハーネス着用・ゲージ交換
・保安検査
・搭乗・フライト
・降機
までのそれぞれの様子を見ていきましょう!

~手続き~

一般のお客様と同じチェックインカウンターで搭乗手続きをします。チェックイン時は、同伴するペットが吠え続ける場合は機内の貨物室でお預かりするなど、ペットの扱いに関する誓約書にサインをしたりします。

グランドスタッフの方からは、機内でケージから出せないこと、食事が与えられないことなどの注意点について説明がありました。

~ハーネス着用・キャリーバッグ交換~

保安検査では、ペットをキャリーバッグから出して、バッグ自体を検査します。そのため、ペットが逃げ出さないよう、ハーネスを着用します。

チェックインカウンターの隣に簡易テントを設営。その中にきなこちゃんと飼い主さんが入り、ハーネスを付けました。

テントの中で、飼い主さんが手早くハーネスを付けます。
きなこちゃんは、着用中も吠えることなくおとなしくしていたので、あっという間に着用完了。

きなこちゃんがお尻に付けているのはペット用オムツ。空港や機内にはペット用トイレはありませんし、排泄物のにおい対策のためにもオムツ着用は必須です。
きなこちゃんのサービス精神は旺盛。飼い主さんが名前を呼ぶと、写真を撮りやすいようにお顔を上げてくれました。

空港が用意した「AIRBUGGY」のキャリーケースに入ったきなこちゃん。機内ではこのキャリーケースで過ごします。

窓から姿が見えるため行き交う人たちから注目を浴びるものの、落ち着いているようすです。空港のキャリーケースが気に入ったのかもしれません。

~保安検査~

検査中は、飼い主さんがペットをだっこして行います。きなこちゃんは終始落ち着いていて、特に問題なく検査完了しました。

空港内でペットがキャリーケースから出られるのは、この保安検査場のみ。それ以外は、ケースから一切出せません。

~搭乗・フライト~

保安検査が無事済んで、搭乗時刻となりました。テストを実施するフライトは、SFJ85 便(羽田 17:05 発 北九州 18:55 着)です。

いってらっしゃい!

きなこちゃんの席は最後尾の窓側。
毛が飛散してもシートが清潔に保てるよう、カバーが被せられています。

ワンちゃんは暗い場所を好む習性があるため、飼い主さんのコートを掛けてもらい、落ち着いて過ごせたようです。

無駄吠えをすることなく、周囲のお客様も気にならなかったとのことです。

~降機~

北九州空港に到着!約2時間弱のフライトでした。
他のお客様が降機するのを待ち、一番最後に飛行機を降ります。

テストフライトは無事終了。きなこちゃん、お疲れ様でした!
他のお客様からの苦情などもなく、きなこちゃんもホッとした様子です。

3.「FLY WITH PET!」サービス開始は2022年3月27日!

ー2回目のテストフライトで見えてきた課題などはありますか?
サービス導入に向けて、よりお客様にスムーズな手続きやご搭乗を行ってもらえるよう、
さらなる工夫が必要だと感じました。2回目のテストフライトのおかげで課題が見えましたので、最終的な運用に向けて微調整ができましたね。

ー「FLY WITH PET!」提供開始後のビジョンがあれば教えてください。
今後は、ペット向けの保険や旅行関連商品の販売、イベントの開催などを実施していきたいです。例えば、ペットを運ぶキャリーやペット用オムツの企業とコラボできたらいいですね。

ペット同伴の飛行機の旅が当たり前になれば、お客様と同じようなサービスや商品もペット用にカスタマイズできると感じているんです。

―「FLY WITH PET!」の需要はあると感じていらっしゃいますか?
需要は大いにあると思います。1回目も、今回の2回目も、テストフライトの際にはニュースなどで取り上げていただき、ペット同伴について問い合わせが殺到しましたから。

2021年時点で、日本で飼われている犬・猫の総数は約1,605万頭以上(ペットフード協会)にもなりました。
さらにコロナ禍でテレワークが導入され外出が減り、家にいる時間が増えたためか、ペット総数が顕著に増加したという推移も注目されています。今や、日本の15歳以下の人口よりもペットのほうが多いんです。また、2021年度のペット市場は1兆6,000億円以上にものぼるとされています。

家族同然のペットと一緒に旅行をしたいと願っている方は、多いでしょう。そのため、ペット同伴サービスを取り入れることで、多くのお客様が気軽に飛行機を利用してくれると感じています。

「FLY WITH PET!」は2022年3月27日にサービス開始となりました。皆様のご利用をお待ちいたしております!

スターフライヤーが実施して注目された主なサービス
次に紹介するサービスは、過去に提供して大きな話題を呼びました。現在は提供しておりませんが、今後、ユニークな企画が打ち出されるかもしれません。気になる方は、公式Twitterをフォローしたり、公式サイトをチェックしたりしてはいかがでしょうか。

≪FFS DREAM FLIGHT≫
本格的なパイロット体験ができるサービス。制服を着用してコックピットに乗り込み、操縦シュミレーションを体験します。フライト前後のブリーフィングにも参加でき、パイロットに憧れている方や飛行機好きにとってはたまらないフライトです。

≪Starlight Flight≫
フライト中の機内で約30分のプラネタリウム上映した世界初のサービス。提供時には、8~10倍もの応募が殺到して、抽選で参加者を選ばざるを得なくなったほどの注目を集めました。

プロフィール
岸上 雄一郎(きしがみゆういちろう)
株式会社スターフライヤー 経営戦略部 マネージャー

2006年1月に株式会社スターフライヤーに入社。
空港旅客サービス、海外航空会社折衝、広報や営業企画等を経て、2019年より経営戦略部に従事。
広報業務、施設契約等を行いつつ、新規事業プロジェクトの一環で、ペット同伴サービス「FLY WITH PET!」の本格導入や付帯事業開発に携わっている。

株式会社スターフライヤー:https://www.starflyer.jp/

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構成・編集:石島聡子(リベルタ)
取材・文:カワムラルイ(リベルタ)
※画像は主に取材協力者提供

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