ビジネス基礎知識

2019.06.19

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海外出張中にホームパーティーに招待されたとき&ホスト側としての心構え

海外に滞在していると、現地の人やさまざまな国の人と知り合う機会が増えるため、ホームパーティーへの誘いを受けることも多々あります。特に欧米人は、仲良くなるとすぐに自宅に招く人も多いです。しかし、日本人にはホームパーティーをする習慣がないため、苦手意識を持つ人も多いのではないでしょうか。この記事では、海外のパーティーを楽しむためのコツを紹介します。

ホームパーティーの2つのタイプ

海外のホームパーティーには、大きく分けて2つのタイプがあります。
家族や親戚など身内が集まる食事会は、1人前の料理があらかじめ用意されているため、招待された人のみホームパーティーに参加することが可能です。ホームパーティーに参加するにあたって服装に決まりはありませんが、男性であればシャツやジャケット、女性であればワンピースなど、きれいめなスタイルで参加することが望ましいでしょう。

友達が集まってわいわい楽しむカジュアルな宴会では、招待された人が気軽に友達を誘って一緒に参加できます。ホスト側は来客する人数を事前に把握することが難しいため、料理はバイキング形式で用意されていることが一般的です。こちらも服装に決まりはありませんが、ハロウィンやパジャマなどドレスコードがあるケースもあるため、招待状の内容をしっかり確認しましょう。

ほぼ毎月ある!?ホームパーティーの種類

海外で開かれるホームパーティーの種類は、多岐に渡ります。
日本でいう引越し祝いを意味するハウスウォーミング・パーティーは、新しい家に友達や家族を招待して家の中を紹介して回ります。招待された側は、新居に必要な食器やタオルなどをプレゼントとして贈りましょう。

結婚を予定する花嫁を祝福するブライダルシャワーは、女性のみが参加できるパーティーです。結婚式の1カ月ほど前に開かれ、ガールズトークを楽しみます。服装に指定はありませんが、開催場所や内容によってはドレスコードが設けられている場合があるので、事前に確認しましょう。
出産を控えた妊婦と生まれてくる赤ちゃんを祝うベビーシャワーは、従来女性限定のイベントでしたが、現代では性別に関係なく参加できるのが一般的です。

2人目の出産以降もホームパーティーが開かれる場合もあるので、持参するプレゼントは被らないように注意しましょう。

また、海外では、季節ごとのイベントで集まる習慣があります。セントパトリックデーはアイルランドの聖人を祝うイベントです。アイルランドのシンボルであるシャムロックにちなんで緑色のものを身に付けます。
そのほかにも、キリストの復活祭であるイースターや家族で一緒に過ごすサンクスギビングデーがあり、サンクスギビングデーが終われば街は一気にクリスマスモードに彩られます。

海外のクリスマスの定番は、家族や親戚など大人数でパーティーを楽しむ人が多いです。逆に、大晦日を意味するニューイヤーズ・イヴには、カウントダウンに向けて友達や恋人と過ごす人が多くなります。

ホームパーティーに呼ばれた際の心構え

ホームパーティーの招待状が届いたら、出欠の返事をなるべく早く出すことが大切です。ホスト側は、パーティーの準備を進めるために、参加人数を把握したいと考える人も多いです。フォーマルやカジュアルなパーティーにかかわらず、早めに返事を出しましょう。また、パーティーの準備や費用は、横から口出しはせずに、全てホストに任せることが大切です。

招待状の返事を出したら、次に確認することはドレスコードがあるかどうかです。友人が主催するカジュアルなパーティーであれば、ジーンズやTシャツなど普段着で参加できますが、ビジネス関係のフォーマルなパーティーでは、ジーンズは適していません。パーティーに着る服装で相手の印象が大きく変わるので、失礼が無いように内容にあった服装を選びましょう。

ホームパーティーに招かれたら、お礼の意味も込めて手土産は必ず持参します。手土産には華やかな花束を選ぶ人が多いですが、お菓子やおつまみに加え、お酒が好きなホストであればワインやビールなども喜ばれます。

また、当日のマナーとして、開始から5分くらい遅れて到着するようにしましょう。なぜなら、ホストはパーティーの開始時間に合わせて準備を進めているため、定時に到着しても準備が整っていない場合があるからです。

お宅に訪問したら、最初にホストに感謝の意を伝え、用意したお土産を先に渡します。
特にカジュアルなホームパーティーの場合、初めて会う人も多いですが、知らない相手でも積極的に会話することが大切です。言語に自信がない人は、言葉と一緒にボディランゲージやハグを駆使して、相手との距離感を縮めましょう。また、会話をスムーズに進めるためにも、出身地やこの国に来た理由、今の職業など、必ず聞かれる質問への答えを準備しておくことも大切です。

しかし、たとえ言語に自信がある人でも、文化が異なる海外の人と初対面で会話を展開させていくことは難しいでしょう。パーティーでの話題選びは、そこまで気を張らずに自分の興味をトピックに会話を広げていくことが大切です。

ただ、戦争や宗教などの繊細な話題は、国によってタブーと捉えられる場合があるので、なるべく避けましょう。
パーティーでの食事に関して言えば、欧米のマナーとして、スープや麺類は決してすすらず、クチャクチャ音を鳴らさないことが重要なポイントになります。

さらに、パーティーに招待された場合でも、食器の準備や片付けを手伝います。「何かお手伝いすることはありますか」など一言声をかけて、積極的に協力しましょう。
また、ホームパーティーでは、あまり長居しないことがベストです。誰かが帰るときに便乗するなど、スマートに帰れるタイミングを見計らいましょう。帰るときは、必ずホストにお礼の言葉を伝えることが大切です。

ホームパーティーのホストとしての心構え

海外出張の場合でも滞在が長くなると、ホームパーティーの主催者になることもあるかもしれません。
ホストとしての大事な心構えは、その場にいる友達や家族と楽しい時間を過ごそうという意識を持つことです。

楽しく時間を共有するには、非日常を味わえる空間を演出したり、招待した家族や友達が快適に過ごせるように全員に気を配ったりすることが大切です。また、相手に良い印象を与えるためにも、ホームパーティーに参加してくれた人のお出迎えとお見送りは丁寧に行いましょう。

パーティーの間は、接客の対応をはじめ、ドリンクや料理の準備まで、やるべきことがたくさんあります。特に初めてホームパーティーを主催する人は、楽しむ暇もなく作業に追われることがあるかもしれません。ホストだからと言ってひとりで抱え込まずに、来客からのお手伝いの申し出は快く受け入れましょう。

言葉は気にせず交流を楽しもう

海外では、カジュアルなホームパーティーほど知らない人が参加することも多いです。ホームパーティーの習慣がない日本人は言葉の壁も相まって戸惑うことも多いですが、ホームパーティーを主催するホストはゲストに楽しい時間を一緒に共有したいと考えています。言葉はあまり気にせずに、異文化を楽しむ気持ちで積極的に交流しましょう。

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